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セキュアなコミュニケーション環境を目指して(1):privangoメールサービス

2004/12/08 22:15
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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ここしばらく、Emailのサービスが再び水面下で活況を呈しはじめている。Gmailに端を発したWebメールの急激な進化と立て続いての市場参入。YahooのM&Aを含めた対抗措置。ネットワーク上でのデータアーカイブ量が増えているトレンドと一緒の動きとなる。

このような状況下、NTTの研究所に属するNTT情報流通プラットフォーム研究所より、「privangoメールサービス」というメールの付加サービスが29日から公開実験に入っている。リリースはこちら

既存のメールの仕組みを補完するオプション機能のようなものなのだが、調べてみると面白い。それでは、ということで、開発者である川島正久氏と高橋克己氏のお話を伺った。ともに研究所の主幹研究員となる。

まずスタンダードに準備した質問を流した後に、一通り終わって漏れたところを再度詰めるという流れとなったが、後半部分で非常にまとまりの良いやりとりとなった。フラットなインタビュー部分とその後のフリーディスカッションに近いやり取りの部分を二回に分けてお届けしたい。


高橋克己氏 / 川島正久氏

--サービスの概要について、どういうことが出来るのでしょうか。どういう場面での利用、ユーザーメリットを想定していますか?

利用者が、いろんなサイトへ問い合わせしたり、懸賞に応募するときに、本当のメールアドレスの代りとなる条件付メールアドレスを登録できるようになります。

条件付メールアドレスには有効期限や相手アドレス指定などの条件を設定できるので、期限付きのアドレスを登録しておけば、万が一、登録先のサイトで情報漏洩事件が発生しても、不正メールの受信を防ぐことができます。

また、メールアドレスを入力しないとコメントできないblogページも多いですが、そういうblogページに記入する際に条件付メールアドレスを作るというシーンも考えられます。

あと、privangoメールが発行する条件付メールアドレスには、期限付きという”使い捨て的な”使い方だけでなく、むしろ親密な間でこそ持ち合うアドレスとしての使い道もあります。

我々は"One-to-One"アドレスとかC2Cアドレスとか名づけているんですけど、相手指定のアドレスをお互いに交換しておけば、SPAM業者から守られたアドレスをお互いに持ち合うことになるので、いつでもメール交換できる関係を保てるというわけです。

--最近またメール領域が騒がしくなっている感じですが、開発決定の経緯を教えてください。

迷惑メールの問題がますます深刻化しているためです。

単なる未承諾広告だけでなく、架空請求、フィッシング、ワンクリック詐欺のように財産を脅かす迷惑メールも発生しています。つまり、ますます悪質化していて、迷惑メールといっても、もはや「迷惑」というレベルを超えているんです。

また、アドレスの流出経路も多様化しています。特に、サイト運営者にとっても不本意な流出事件が発生して、アドレスが不正業者に渡ることもあります。

こういう状況で、もともと漏洩しても大丈夫なアドレスを提供するサービスに価値があるのでは、と思いました。

--今なぜメール関連のサービスなのでしょう?

インターネットにアクセスしてまずメールをチェックする人が多いように、メールというのはインターネットにおいて日常的に使われる一番重要なサービスの一つだと思うんです。

で、メールのような、既に普及していて技術開発の余地がないかのように思われがちなサービスにも、環境変化に応じて常に必要な機能を追加していく必要があると思っています。

例えば、誰でも利用する社会インフラへとインターネットが発展したために、未承諾広告や詐欺を企てる人たちにとっても格好の舞台となってしまいました。この環境変化が今回のサービス提案につながっています。

--SNS、IM、Blogと伸びているなかで、今改めてメールのサービスをどのように位置づけていますか?

SNS,IM, Blogといった流れは通信事業者・ISPにとってのチャンスになりえると考えています。

BLOGやSNSの流行は、インターネットサービスが、従来のメジャーサイトによるアグリゲーション型から、個人と個人の連携によるシンジケーション型へ変化する流れを示していると思います。

この流れは、SNS, BLOGなどをメールに付加して次世代個人アカウントサービスを提供する機会をISPにもたらしています。

このような機会をとらえて個人アカウントサービスを発展させていく活動において、電話サービスとメールサービスは出発点であり、ISP・通信事業者にとっての戦略資産であると考えています。

--今後の展開案があるようでしたら

最初のサービス説明でもふれたように、privangoは相手をブロックする手段としてだけでなく、親密な相手とのつながりを強めるポジティブなアクセス制御手段としても使えるんです。

One-to-Oneアドレスを交換しておけば、One-toOneアドレスでアクセスしておくる相手に対しては、メール通信を許可するだけでなく、スケジュール参照やファイル共有も許可するといった応用的な使い方もできます。。

最初の一手はブロックする手段の提案になりましたが、次の一手としては”つながりを強める”手段としてプリバンゴによるサービスを提案したいと考え、模索中です。

--
以上が前半部分、予め準備したインタビューに乗っ取って伺った部分となる。

通信業界は、固定電話のIP化、データ通信の伸びと現実化し始めた放送との(一部)融合など、数年前から語られていた仮説が現実化し始めることで事業環境が大きく変わろうとしている。NTTグループにしてももちろん例外ではない。メールサービスのいちオプションではあるが、その全体が変わろうとしている流れの中で本サービスが開発されていることは良く感じ取れる。その辺り、コミュニケーション環境全体の変化を踏まえつつのやり取りについては後半としたい。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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