前回記事の続きを書こうかと思ったが、興味深い出来事が世で起きている。各所で多数報道されているが、日産自動車の鋼材調達に伴う操業停止の話である。末尾に数行、
こうして外からあらゆるサービスが提供されるようになってくると、企業の側には何が残るのか。物流からサービス設計から何から何まで受けようと思えば出来るのが昨今である。残った部分が個別企業のアイデンティティであり、競争資源になっていくはずなので、気になっている。
と書いて終わった。この話、他業界の話ではあるが文脈としては同じところに配置出来る。
この一遍に某社でアウトソーシング部門に関わる知人より、キヤノンが国内生産体制を拡充する決断をしたニュースも記憶に新しく、最後に社内に残すべきコア・コンピタンスは重い経営テーマではないか、とのメッセージを頂いている。
ごく当たり前の話であるが、日産自動車は鋼材を自社生産せず、外部から購入している。新日鉄やJFEなどいわゆる鉄鋼メーカーが調達先であり、これも一種のアウトソーシングとなる(普通は用語として使わない場面だが)。出来事としては、シンプルで中国を始めとして素材需要が高まる中、需要に対応しきれなくなり、自動車会社と言っても今までのやり方では滞る場面が出てきているという業界の小さな転換点と言える。
日産の件、板倉さんは「資源調達リスク」として下記のようにコメントしていた。
日産自動車の鋼鈑不足による工場一時停止、吉野家ディーアンドシーの米国産ショートプレート入手不能による業績悪化、情勢不安と生産設備余力の減少(および投機)による、原油高、などなど、このところ、おそらく多くの人がリスクとして捉えていなかった資源の調達に関する問題が次々と発生しています。
この傾向は、今後の世界経済を占う上で、最も警戒しなければならないリスクとなりえるでしょう。
さて。言わずもがなだが、IT産業はアウトソーシングの塊である。ソフト、ハード、ネットワーク、チップ、ベンダーとSIerと細かく分かれている。アウトソーシングとしてサービス提供するのは、この細分化した形からするとパッケージ化が進んですっきりした状態とは言えるが、それでも、自社生産はそう行わない領域であることには変わらない。
産業構造がどう変わっていくかにも依存するが、何年か先にテクノロジー産業の記事を読んでいて「あれ?これ2004年頃に自動車産業で見たなぁ」と思い出す場面がひとつの可能性として考えられる。
石油から小麦まで素材市場の動きを追っていると、インド、中国などの成長市場が消費量をじわじわと高めているのが最近の動きである。テクノロジーのリソースについては、代表的な供給元でありアウトソーシング先として伸びている二国なので、他のアジア各国と合わせてもどちらかというと供給量を増す方への力がかかり、需給が逼迫するということはあまりないだろう。
しかし、元々の原料レベル=個々人のリソースは多様化しても、サービス提供企業が寡占化していくことで、大手企業向けの市場では鉄鋼業界とハイテク業界が類似の構造になるというシナリオは考えられなくはない。他人事のようで他人事ではないのが今回の一連の出来事ではないかと思いつつニュースに目を通している。
やや閑話休題的に。
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新着コメント
munetc様 そうかも知れませんね、、、擬音は、微妙なところかもです。これは......
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「擬音」ってダサイよ。なんでそういう発想になるのかわからんぞ。モーター音......
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投稿者 : munetc
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はい。(手を上げました) ハゲシク共感いたします。(^^ゞ...
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