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CNET Japan ブログ

GoogleとYahooの覇権競争

2004/11/02 14:29
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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昨日に引き続き、Searchblogの「Meeker on Digital World: Blogs, Yahoo Are Winners」で紹介されていた「Update on the Digital World」の続き、後半のLong Tailに軸を移した部分を。

Long Tailは元々Wiredの記事から派生してしばらく前にあちこちで話題になったトピックである。「インターネットは80対20の法則を越える 」で簡単にまとめたこともある。図化するとこのようになるが、

要するに、需要が一部の商品に集中するのではなく、尻尾に当たる部分が規模は小さいものの売れる傾向が強まっているという話となる。

図はメディアを意識してまとめられている、左の方がブロードキャストのテレビ及びメジャーなサイト。右に行くにしたがって、衛星やケーブルのチャンネル、小規模サイトと変わってゆく。同時に利用のフラット化、分散化が進行する。

実ケースとしては、Amazon、iTuneに求められてくるかと思うが、

This is another way of saying that the internet lets thousands of "bands" flourish, each supported by their own economies of scale.

それぞれのグループなり作家なりがたとえ小さくとも個別独自の経済圏を維持しやすい環境が生み出されつつある。ウェブ上で情報のリーチが高まり、認知さえしてもらえれば、リーチを維持するコストが低いので、一定のファン層を押さえれば継続可能なモデルが小規模でも成立する。

この話はLinuxやナップスターの事業モデルが盛んに議論されていた当時、派生議論として交わされていた。例えばで資料を提示すると、佐々木さん北山さんの「Linuxはいかにしてビジネスになったか」やマイケル・ルイスの「ネクスト」などが該当する。
 
 
サーチ、ナビゲーション、コンテンツ流通
 
認知の壁さえ越えれば、デジタルコンテンツの流通コストは低い。無償のコンテンツ提供者(Blogでもインディーズグループでもセミプロの作家でも)を合わせると、コンテンツ供給量は増える傾向にある。同時に、テキスト(Blog)⇒画像(Moblog)⇒音声(AudblogというよりはPodcasting)・・・と範囲も広がりつつある。

ここで必要となるのが、N人のユーザーとM個のコンテンツを上手く結びつけるナビゲーションの仕組みとなる。サーチ(Google、Yahoo他)、レコメンデーション(Amazon他)と成功しつつある試みもあるが、XML/RSSの普及で言われ始めているのが、シンジケーションの重要性である。

We would like to think that the popularization of syndicated content could further fulfill some promise of an engaging, useful and vibrant user-generated medium on the Internet. This does not suggest the endof mass media, either broadcast or narrowcast, but it could represent significant changes in consumption andmonetization.

RSSに情報、特にメタ情報が載って流通することで、元コンテンツの流通消費が変わるのではという議論は、Ross Mayfieldが度々触れているところである。

ユーザー側でのコンテンツの利用状況、評価情報がウェブ全体に分散化された形である程度の共通フォーマットで存在すると同時に、アフィリエイトなどによって流通も支援される。生み出されたコンテンツはネットワーク上に流されると、適切に評価され、然るべきところに自然と届けられて消費される。そういった仕組みが育ちつつあるのが現在のウェブのトレンドとなる。

If the Internet is a marketplace of ideas, then the best ideas should float to the top, with traditional mass media perhaps serving as a tool for legitimizing/establishing discourse.

Yahooはどちらかというとコンテンツホルダーとして動いていた。自社サイト内にOEMではあるものの、コンテンツ供給を受けてトラフィックを誘導する形である。これまでは。
 
 
Yahooの戦略転換(再掲)
 
小事をもって大事を語る形になってしまうが、RSSへの対応はウェブ全体からコンテンツ供給を受けるオープンプラットホームを提供し始めたという戦略転換と解釈出来る。また、あらゆるコンテンツにはRSSが標準で付加されていくとなると、RSS利用のシェアを押さえることは、現在の世の中でサーチのシェアを高く押さえているのと同じ力を生む。

We believe syndication technology is one of the tools that through a virtuous cycle should propel Internet leaders such as Yahoo! further into the forefront of all media, albeit slowly and steadily.

展開によっては、あらゆるメディアのフロントを取ることが可能となる。

情報、コンテンツに辿り着くまでの大きなプラットホームをサーチとRSS関連のナビゲーション技術が提供する。流通の必要な物財を一瞬忘れると、決済は個別の専門会社やAmazon、eBayのようなコマースやオークションの会社が提供する。この大きなプラットホームを利用して、コンテンツ提供者はそれぞれ適切な規模で活動を続けることで、インフラ機能とクリエーション(=イノベーション?)の層は切り分けられることになる。ジョン・ヘーゲル?世の2000年の予言は当たりつつあるというところだろうか。

他、昨日も微かに触れたが、勇ましいタイトル付けとは裏腹にYahooとGoogleは補完関係に入る可能性がある。もちろん、サーチ市場などでは真っ向勝負をしているが、コンテンツの生成から消費までのチェーンを見ると上手く棲み分けを行うという展開も無い訳ではない。一部のBlog、SNSがハブとしての機能、需要を取りまとめる役割を提供し始めていることを合わせ考えると展開予想は実に面白い。

−−
というようなことを書きながらRoss MayfieldのBlogを読んでいると、Long Tail領域での広告モデルについてのエントリがされていた。「Long Tail of Ads, and Speech」。Dan Gillmorに触発されて書いたものになるそうだが、面白い。合わせて是非。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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