大統領選が近づくことで、米国のメディアがピリピリしている。見方によっては始終ピリピリしているといえなくも無いが、とにかく盛り上がっている。
そういう背景もあることを意識して読むと面白い一本、テクニカルでないメディア論としても面白いOJR articleの「Balancing Act: How News Portals Serve Up Political Stories」を。
現実としてはメディアはそれぞれ立ち位置を持っていることが良くあるが、原則論からすると、報道の中立性は第一義に要求されるミッションになる。例えば、新聞だと両候補が不当にバイアスをかけられて取り扱われないようにというのが大事にされている。
In newspaper newsrooms, editors often go to great lengths to achieve a semblance of balance in coverage of the two major candidates for president. Some count the story inches devoted to both men. Others make sure that photo size and placement don't favor one over the other. Journalistic fairness demands equal treatment.
例えば、記事の配置、写真の置き方やサイズにまでチェックの目が及ぶ。
さて、このルールはウェブにどのように転用されるのか。
But what are the rules for online search engines, where millions of users are turning for their daily news fix? Does evenhanded coverage apply in the bottomless news hole of cyberspace? Does having an editorial team or an automated program get you a better sweep of important news about the political candidates?
問題が出やすいのはもちろんGoogle Newsに代表されるエンジンを利用したアグリゲーションサービスとなる。アルゴリズム上両候補を完全にフラットに扱うというのは難しい要望だろう。また、その必要があるかどうかも微妙である。
大きく取るとウェブ上のジャーナリズムはどうあるべきか、小さくするとオンラインニュースはどういう形が良いのか。詰めてみたい。
Google News
まず、主な数値から現在の立ち位置を。
Launched three years ago, Google News now attracts about 6 million users a month, double the audience of a year ago. In August it drew 5.8 million visitors, making it the 14th most popular site on the Web for current events and global news, according to Nielsen//NetRatings.
日本では始まったばかりだが、米国では始まって既に三年。大きな動きがない、という指摘は随所でされているが、それでも月600万ものユーザーが利用する大きなサイトとして成長している。
Googleの検索結果の政治性はニュースに限らず、サーチエンジンについても指摘されている。彼らの説明は基本的に、アルゴリズムが処理しているものであり、人為的に介入して意図した結果を出しているものではないという説明になる。これはニュースもサーチも変わらない。後述(というか明日)する範囲になるが、Yahooは人の手も介して編集作業を行っている。人の手を介すか否かは、ニュースに限らず事業全体を眺め渡した際の二社の根本的な違いでもある。
ニュースを処理するアルゴリズムがこのような感じとなる。
Bharat said Google News uses a mix of techniques to ensure that users are presented a diverse range of perspectives. The ranking and prominence of stories are based on several factors: How many publications are writing about a topic; how recent the articles are; the size of the story, with substantive pieces ranking higher than short items; and the frequency of the search term within the article. The computer algorithms, he said, "are trying to understand how hot and how big the story is."
仕様そのものを記述しようとしたものではないが、記事の情報量や検索の頻度などをヒントにどのようなニュースが重要視されているのかを導き出そうとしている。
"Our mission is to be all-inclusive," Bharat said. "We want breadth and variety. I would like Republicans and Democrats alike to read pro-Kerry and anti-Kerry articles, but it's not our job to change the natural range of opinions that you see in the press. We're showing you the world the way it is."
彼らはミッションをこう自己定義する。世のありのまま、多様性を示すことだと。
さて、では現実はどうか。
大統領選で各メディアがなるべくフェアに動こうとしている、もしくはそういった文化がジャーナリズムの根っこにあるという話は冒頭で触れた。Google Newsはこの基準が達成出来ているかと問われると、
But are they? Why does clicking on a "John Kerry" link in Google News turn up so many second-tier conservative sites but so few liberal sites?
バイアスがかかっているのではないか?と指摘されるようなサーチ結果が報告されている。
なぜこのような結果となっているかは、言語表記の問題や各メディアの運営方針など複数要素が絡まっており非常に面白い。インターネット時代での中立性とは何かというのが具体事例で丁寧に検証されている事例となる。少々長くなってしまうが原文を是非。
明日は引き続いて後半のYahoo Newsを。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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