先日、大手IT企業の経営企画の方と情報交換させていただく機会を頂いた。日本のSIビジネス、コンピューター関連の産業は今後どのように変化していくのは元々属していたこともあり、気になっているトピックの一つである。2000年前後のインターネットにどう向き合うかという流れの中で、ベンダーサイドからプロジェクトチームを組んで事業機会を探ってきた方である。非常にクリアな言葉でこれまでの経緯とこれからの見通しを語って頂いた。
論点は幾つかに分かれるが、大きなポイントを一つだけピックアップすると、テクノロジーがどのような形で今後提供されていくかが肝となる。
これまで、技術はコンピューターといういわば万能の箱に場合のよってはカスタマイズを行うことでセミ・オーダーメードで提供されてきた。メインフレームからクライアントサーバーの初期までがハード偏重の時代、その後のクライアントサーバー後期からインターネット初期までがSIの時代と大きく分けられる。上記の二期で収益のポイントはハードからサービスにシフトした。ここでのサービスはもちろん、コンサルティングやSIを指している。
ところが、テクノロジーは単体ではなく、具体的なサービスそのものとして提供される傾向が強まっている。ウェブポータルや昨今注目の高い検索サービス、ハードに固定化されている面はあるが、携帯電話もそうであるし、情報端末化の激しいカーナビの成長過程、金融サービスのネット化も考えようによっては含んでいいだろう。サービスと技術が分かちがたく結びついて、パッケージされた形で提供されているパターンである。SIビジネスの視点で見ると、ASP型のサービスやシステムの運用アウトソーシングを含めても良い。
要は、「技術は提供する、あとは自由にやってくれ、手伝いもする」という売り方から「具体的にこのサービスを提供する」と変わってきていることになる。
プレイヤーは誰?
上記の問題設定には、”誰が?”という根本的な項目が含まれていない。サービスの提供形態は明らかになりつつあるものの、提供するのが一社なのか協業なのか、どのセクターの企業なのか、どのファンクションでどの程度のサイズの変化が起こるものなのかはクリアでない。
以前、IDGの産業アナリストの方にお会いした際にも「例えば、情報家電、ネットワーク家電というキーワードは出てきているけれども、テーマとして追っているアナリストはまだいないくらい。市場の定義もはっきりしていない。そういう段階なのだと思う」との認識を示されていた。どこまでが誰のテリトリーかもはっきり決まっていないのは情報家電もまったく同じである。両者は地続きであり、アーキテクチャーも役割分担もまだ見えていない。
エンタープライズソフト市場の変化については、以前簡単ではあるが「大型M&Aから読むエンタープライズ市場の変化」同(2)としてERP市場のM&A動向と収益構造をサンプルに軽くまとめている。また、ソフト企業を軽くサンプリングするといまいちぱっとしない傾向が出ていることも触れた通りである。
テクノロジー産業の役割はどう変化していくのか、チェーンのどの部分の収益力が高まるのか、どのようなプレイヤーがチェーン全体に参加することになるのか。ゆっくりじっくり追って行きたい。
というところで、マッキンゼーがまとめたバブル以降の回復過程でテクノロジー投資がどのように推移しているのかという包括レポート、「How IT spending is changing」を素材としようと思ったのだが長くなってきたのでまた後日。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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