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CNET Japan ブログ

スパム撲滅へ向けて(1)

2004/06/04 11:15
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プロフィール

渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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世間は電車男で盛り上がっているが、何事も無かったように普段通りにエントリを。
※先ほど確認するとジオシティーのアーカイブサイトは知らぬ間に60万以上のアクセスにまでふくれ上がっていた。あちこちのBlogで話題になるにつれ加速度的に増えていっているのだろう。ここしばらくの方が伸びが強いように感じている。感想掲示板や周囲の話を聞いていると何度も読んでいる人が多い様子だが、それでも万という単位のユーザーが訪れているのは確実で立派な都市伝説として成立している。ここまでくると、フィクションかノンフィクションかは関係ない。境界を彷徨っているファンタジーとリアリズムのバランスもまた物語の魅力であり、噂が噂を呼ぶ構図に一役買っていることだろう。また、「世界の中心で」の影響もあり同種のミームを受け入れ易い土壌も出来ているのだろう。
 
 
スパム対策
 
Esther Dysonがfriction-free commerce --> spam-free futureというエントリでスパム対策について扱っている。最も社会問題化しているのは米国だろうが、日本にも影響は少なからず来ている。ネット上にメールアドレスを上げた経験のある方なら体感されていると思うが、スパムのみで三桁のメールが届くことも珍しくない。これだけ邪魔なメールが紛れるとメールの生産性は極度に落ちはもはや機能を停止してしまう。もはや、スパムフィルタリングがあることは必須になってしまっている。

Niftyの古河社長もご自身のBlogでスパム対策について「スパムメール対策」というシリーズとして継続的に取り上げ、対応の経過をまとめておられる。少し前の情報になるが、サルディニィア島(その2)というエントリで各国での状況をサマリしている。

米国ではスパムメールの被害も大きく、EarthLinkでは個人がスパムメールを排除できるサービスを提供しているのはもちろんであるが、ISPとしてスパムメールを廃棄している。
ブラックリストをシステムで自動的にアップデイトしながら、ブラックリストに載っている送信者からのメールを廃棄している。

また、AOL,MSN,Yahooなどとコンソーシアムを作って訴訟合戦にも備えている。
米国では12月にスパム規制法、CAN-SPAM法が成立している。
EarthLinkから非公式に聞いたところ、スパムメール対策で45%のメールを廃棄しているとのことである。
米国でのスパムメールのすごさを表している。
南米のUOLも半分近くを廃棄しているとのことであった。

日本でも携帯の迷惑メールについてキャリアが法的処置も視野に入れて対策を進めているが、同様に米国でも法規制と合わせて各社施策が打たれている。
(話は一瞬脇道に逸れるが、日本は携帯キャリア主導で対策が打たれ、米国はISP主体で動いているところを見ると日本が携帯の国で米国がインターネットの国あることが実感できる)
 
 
対策の三段階

具体的な対策は結構ややこしい。発生源も分散し、影響を及ぼす箇所も分散しており、かつインターネットが宿命的に中心を持たず経路も固定しない分散型のネットワークなため一括の対策が取りづらくなっている。ここから、対策については、上流から下流まで大きく三段階に分けて考えられている。

そもそも発生させない、送らせない
問題は根元から対策を打つのが良い。発生源となるスパム業者を100%縛ることが出来ればこの世からスパムは消えてなくなる。自由主義経済である以上、この100%というのは達成不可な目標ではあるが、まず手を打つべきポイントになる。CAN-SPAM法などはこの点を意識して組まれている。

また、メールではなく電話になるが、テレマを禁止するDo-not-call Listも同様に個人の申請をベースに緩やかに発生を抑えようとする施策となる。Do-not-call Listについては、例えば死んでしまったら私のことなんか誰も話さない「セールス電話お断り」を考えるを参照頂きたい。導入後の影響についても、Do-Not-Call List がコールセンタビジネスに与える影響というエントリで引き続きまとめられている。

発生したものはネットワーク上のサーバーでなるべく集中駆除する
根元で押さえ切れなかったものはネットワーク上の要所を如何に押さえるかがポイントとなる。マイクロソフトでもWindowsの基本機能としてスパム、ウイルス対策を追加する動きを見せておりISP、ポータル大手Yahoo、America Onlineも同様に独自の対策を打ち出している。先の古河社長のエントリより再び、

EarthLinkによれば、インターネットの健全化とともに、ISPとしてスパムメールのためにリソースが使われていることに対して、防御として廃棄していると説明している。

ということで、実利と業界の健全化両方の意識の上で動いている。

最後、クライアント側で個々人の好みに応じてフィルタリングをかける
こうやってエントリを書いている裏でも着々とフィルターが機能している。ついさっき新着のメールが来たので覗いてみたら見事にスパムであった。「Super-V?agra」。中身を確認して判断するまでもない。NiftyやEarthLinkの個人向けフィルタリングのようにサーバー側に置くのか、マイクロソフトが2003で加える機能のように、クライアントサイドに持つのかどちらの方法もあるが、とにかく導入数は増えていくことだろう。

Niftyユーザーの状況についてはスパムメール対策(その4)古河建純 インターネットBlog)にてまとめられている。米国でのデータほど酷くはないが、ここ最近増加傾向にある様子であり、日常の感覚値とも近い。対策が必要とされ始めている時期と言えよう。

などと書いているとすっかり本題のEsther Dysonについて触れる前に長くなってしまった。改めて仕切りなおすとして気になるニュースについて触れて締めたい。
 
 
Dell、プリンタで日本参入
 
気になっているのはDellの日本を含めたアジア市場へのプリンタ事業参入である。先日、プリンタでローエンド破壊を起こしているDellとハイエンド市場で機能勝負をしているHPを比較したエントリ「ローエンド破壊の進むプリンタ市場:Dell vs HP」をまとめたが、日本で実際にどう動いていくかがリアルに見れることになる。ひとまず緒戦はインクジェットが1万3800円、レーザープリンタが2万9800円と安い。社長の浜田氏曰く「いずれも同クラスの実勢価格に比べて30%以上安い」。企業ユースでは単品の価格だけでは決まらないものの、一個二個ならともかく導入数が多くなると30%はさすがに無視出来ない価格差となる。どうなるか注視していきたい。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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