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メタウェブ:RSS普及で変わるウェブ(2)

2004/05/07 00:41
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渡辺聡

インターネット/IT分野で事業開発に携わる渡辺聡さんが、注目ニュースなどを題材に、そのニュースの背後にある本質的な変化とその先行きを、経済や社会との関わりの中で考えていきます。
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以前のエントリ、「RSS普及で変わるウェブ」の続報的情報を。

いつものごとくJohn Battelle's Searchblogを読んでいるとMetadata Tagging The Social Grid Via Searchというエントリで面白い会社が紹介されていた。

紹介されていたのはSocial Grid。一言で説明すると、Googleを利用した分散型のソーシャルネットワーキングサイトである。

サービス内容を簡単にサマリすると、メンバー登録を行い、公開したい情報を登録する。すると、

The SocialGrid Search System then translates information that members enter into their SocialGrid profiles. Then Google and other search engines index not only the page but also the profile.

システムは登録された情報をGoogle他サーチエンジンのIndexデータに反映させ、登録した情報を検索対象に加える。データを貯め込むのではなく、吐き出してしまうのだ。あとは、このデモ画面のように検索すればよい。

人を探したいと思ったら、Social Gridの登録ユーザーを母集団に属性で絞込みをかけて自由に検索をかけることが出来る。また、探して欲しいと思ったら

Sign up and create your profile page based on how you want to be found.

どういう風に探して欲しいかを登録すれば探し当ててもらえる。サービス的にはソーシャルネットをやりたいことは大きくは変わらないが、ウェブ検索に引っかかることが違いとなる(これは、プライバシーや情報コントロールからするとネガティブでもある)。
 
 
アイデアなのは二点。

Sign up and enter information to generate a personal Search ID Code to put on your blog or personal web page so that others can search for you based on similar interests.

自分のサイトに登録情報を紐付けていることと、プロファイルを登録する際にデータが揃えられているので、ウェブデータの欠点であった検索の精度をかなり高められることにある。また、サーチサービスを一種のプラットホームとして捉えてシステムを小さくまとめながらも上手くレバレッジをかけている点が上手い。

ウェブ上のデータといえるHTMLの一つ一つは意味的に共通した構造を持っていないので、検索してもノイズが多い。Google以前のウェブサーチがどことなく使いにくかったのは、そもそもの元データが雑多なので、上手くヒットする情報が拾えなかったことにある。PageRankはこの問題に一つ綺麗な解等を提示した訳だが、ここ最近の急激なBlogの普及も合わせてXML/RSSを含めてメタデータを上手く利用しようとする試みが出てきている。恐らく一番大きい試みがIBMのWebFountainだろう。上手くすれば元データを上手く参照可能なように属性を追加することでウェブが検索し易くなる。そういった挑戦の一翼、ウェブ全体が大きくサーチに絡め取られようとしている動きの中に位置づけて本サービスは理解出来る。
 
 
もう一つ、Searchblogに引用されていた一文が、本サービスの位置づけと「Googleとは何者か」を考えるいいヒントを提示してくれている。

"Sooner or later, Google is going to come out with their own HotJobs and GeoCities," he said. "Orkut is like Google's answer to Yahoo Groups. SocialGrid is basically a Google's version of Yahoo's GeoCities and HotJobs."

OrkutといいGmailといい、Googleはじわじわとポータル型のサービスに変わろうとしている。しかし、事業モデルはあくまでもサーチという軸も未だにぶれていない。となると、他社にあるサービスはサーチ+分散型データという基本イメージからGoogle対応版を生み出せるのでは、と一種のアービトラージ機会が発生することになる。バイアウトでのExitの機会も、通常のベンチャーよりも高まると予想される。

また、他社にあってGoogleに無いものはどのように実装されうるか、という問いかけはGoogleの進化を考える際にも実に分かりいい。密かに結構使ってしまいそうである。

もう一個、ウェブを散歩していて発見したサイトがある。
eBayのオークション情報をRSS化して配信出来るfreebiddingtools.comである。

サービスは至ってシンプルで、

You can generate your own custom RSS feed for your favorite eBay search. Once you click the Generate button below, your RSS feed will be generated for you. After it's created, simply copy the RSS location and paste the URL into your favorite RSS Aggregator.

任意の検索結果をRSS情報として吐き出してくれる。手元にあるリーダーに設定すれば、自分専用のeBayウォッチサービスをRSSリーダーに組み込める。BlogやメディアサイトのチェックをRSSベースに移行させた人にとってはワンストップで物事を済ませられるので便利だろう。

二つ紹介したうち、前者のSocial Gridは検索機能という探索の窓口が既に出来ているので、そこに上手く情報をはめ込んでいこうという発想で作られている。着眼点は機能を生かす形での生データの強化となる。後者のfreebiddingtools.comは豊富にある生データ(eBayのオークション情報)を自分の欲しい形で取り出せるようにしよう発想で作られている。着眼点は探索機能(というよりは、監視機能)の強化となる。一見繋がりのない両社だが、じっくり考えると同じストーリ上で語れてしまえそうである。
 
 
さて、こうしてウェブ全体にメタデータがかぶせられるようになって来たときに逆に不便になるのは、ボトルネックになるのはどこか。進化につれて新しい事業機会が生まれてきそうな気配を感じている。
 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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