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アルファ・ギークに関する考察

2004/11/18 09:00
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プロフィール

umeda

シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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[ゲスト] 高林 哲 Satoru Takabayashi
11月15日(月)〜11月18日(木)までの間、梅田望夫さんの代わりに高林哲さんがゲストブロガーとして登板します。

高林さんのプロフィール:産業技術総合研究所研究員。2004年 IPA未踏ソフトウェア創造事業開発者。1997年に全文検索システムNamazuを開発。以来、多数のフリーソフトウェアを開発している。趣味はバッドノウハウ

 ・高林哲のWebサイト
 ・いやなブログ

今日で私が担当するゲストブログも最終日となった。今日は、昨日までの内容と趣向を変えて、今回のゲストブログ特集のキーワードである「アルファ・ギーク」ついて考察してみたい。

アルファ・ギークの定義

アルファ・ギークという言葉は梅田さんの2004年09月17日のエントリで始めて知った。少々長くなるが、該当する部分を引用させていただく。

「(1)まず新しい産業を変えるだけの力を持つ技術を見つける。(2)そういう技術については、「最も先鋭的なハッカー」と言ってもいいし、「アルファ・ギーク」と呼んでもいいが、「尖ったエンジニア」「最先端のプログラマー」たちが、その技術を用いて、ああでもないこうでもないと、いろいろと実験をしているものだ。(3)その挙句、「アルファ・ギーク」たちは既成概念の枠を超えた次なる高みに達する。(4) そして、「アルファ・ギーク」たちが、「where the technology really wants to go.」、つまり「技術自身がどこに向かっていきたいのか」を我々に示し始めるのだ。ちなみに、「アルファ・ギーク」とは、「技術」があたかも自らの意思を持った人間であるかのような言葉遣いをする人たちなのだ。
(中略)
大企業が出てきた頃にハッカーたち(アルファ・ギークたち)は、もう飽きてしまって「something new and cool」を探しに行ってしまう。」

これらの情報をまとめてアルファ・ギークを定義すると、「産業を変化させる力を持つ新しい技術に早いうちに飛びつき、ああでもないこうでもないといじくっているうちに、技術が進むべき方向性を示し始める、先鋭的で飽きっぽいエンジニア」といったところになるだろうか。

Wordspy による定義

「alpha geek n. The person with the most technological prowess in an office or department.」

と比べると、ずいぶんまとまりがないが、アルファ・ギークの人物像をリアルに伝えるという点で、上述のような定義も役立つのではないかと思う。

典型的なアルファ・ギーク

上のような人物像から真っ先に思い浮かぶのは、明日からのゲストブログを担当する宮川達彦さんである。氏は何かおもしろそうな新しい技術を見つけるとすぐに飛びつき、しばらくいじくって騒いでいるかと思うと、そのうちまた別の技術を見つけてくる。

「しばらくいじくって騒いでいる」間、氏は何かしらのプロトタイプをあっというまに作り上げ、技術の味見をする。他人のブログなどを読んでなんとなくわかった気になるのではなく、自分の手を動かして試してみないと気がすまないらしい。プロトタイプを作ってみて、イケルと思ったものは作り込んでサービスにまで持っていく。こうしてbulknewsbulkfeedsが生まれる。

このようなプロセスを日夜繰り返しているため、宮川さんはウェブに関する最新技術をものすごい勢いで吸収する。結果、プロトタイプをすばやく作り上げる能力にますます磨きがかかる。プロトタイプを見せて新しい技術の可能性を示すことで、周りの人間をワクワクさせる。典型的なアルファ・ギークとはこんな人物ではないだろうか。

アルファ・ギークもどき

一方、ここまでの原稿を書いてみて、自分のアルファ・ギーク度はかなり低いことがわかってきた。 全文検索システム Namazuにしても、ソースコード検索エンジン gonzuiにしても、枯れた技術を使ってコツコツ作るタイプのソフトウェアである。ではなぜ、アルファ・ギークがキーワードの今回のゲストブログ特集に呼ばれてしまったのか。

おそらく、典型的なアルファ・ギークである宮川達彦さんや伊藤直也さん(宮川さんの次にゲストブログを担当) らと親しくしているうちに「ようわからんけど、こいつもきっとアルファ・ギークの仲間だな」と勘違いされたのではないか。なんだか棚ぼたのような話である。

類友の法則

だんだんとりとめがなくなってきたが、最後にもっととりとめのない話をして、ゲストブログを終わらせたい。「類は友を呼ぶ」の類友の法則である。

宮川さん、伊藤さんと親しくしていたゆえにアルファ・ギークと間違えられたのではないかという疑惑について上で述べた。技術的な興味はずれているのに、なぜ気が合うのかと不思議だったが、何度か会っているうちに、昔聞いていた音楽が共通していることが判明した。Metallica やら Blue Murder やらそんなバンドの話題で異様に盛り上がった。背後に類友の法則が働いていたのだ。

類友の法則はあまりに強力ゆえ、これを逃れて生活することはできない。イベントに参加するといつも同じ人がいるとか、初対面の人と会っても共通の友人がいることがすぐにわかるとか、そういったことはいつでも起きる。

あるホームパーティに参加したとき、その家にテレビがないことが話題になった。すると、「自分も持ってない」という人がたくさんいることがわかり、確認してみると 13人の参加者のうち 8 人はテレビを持っていないことがわかった。私も10年持っていないが、日本のテレビの普及率はほぼ100パーセントのはずである。

では、明日からの宮川さんのゲストブログにご期待ください。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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