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IT産業は食うか食われるかの再編時代へ

2003/08/21 10:05
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シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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昨日予告した「これから起こるかもしれない業界再編」について予想している記事とは、Business 2.0誌の「Gulp! Yahoo and Overture Are Only The Beginning」だ。ウェブ上で10ページにわたる長文の特集記事である(無料で読めるのは1ページ目だけで後は有償の雑誌購読者用)。

「The tech industry is poised for a major eat-or-be-eaten phase. Who dines, and who's bait? The answers will reshape the IT landscape -- and dictate much about the future of jobs and investment.」

IT産業は、食うか食われるかというフェーズに入ったようである。誰が食い、誰が餌になるのか。その答えがIT産業の風景を変え、将来の雇用や投資を決定付けるのである。と、これがこの記事のサブタイトルである。

「Is Sun (SUNW) toast, and who might have it for breakfast? Does Apple (AAPL) get served up, or does it swallow someone else? Bill Gates is looking a little peckish these days, don't you think? Siebel Systems (SEBL), Yahoo (YHOO), Cisco (CSCO) -- consumers or consumed?」

Sunはトーストかな? そしてそれを朝食に誰が食べるの? Appleの料理はもう済んだのかな、それとも、Appleは誰かを飲み込むんだろうか? ビル・ゲイツも少し腹をすかしているようだと思わない? Siebel Systems、Yahoo、Cisco、彼らは消費するほう、それとも消費されるほう?

産業再編は過去にもあった

記事の2ページ目には、過去に大規模な業界再編が起こった産業についての記述がある。

1855年には50社あったテレグラフ(電信)会社が、1857年には6社になり、1866年にはWestern Union一社になった。

1920年には186あった鉄道会社が、1980年には39社になり、1995年には全米で11社だけになった。

1908年には253社あった自動車会社が、1920年には108社になり、1929年までには80%以上がビッグスリー(Chrysler、Ford、General Motors)によって生産されるようになった。

1988年に45社だったPCメーカーは、1993年に100社に増え、2003年現在も30社残っているが、Dell ComputerとHPが全米市場の50%以上をコントロールしている。

「Like maturing industries before them, many tech sectors face heavy consolidation pressure.」

こうした過去の成熟産業と同様、多くのITセクターがかなり大きな業界再編プレッシャーに直面しているのである。

IT業界の再編を勝手に予測

4ページ目からは、1ページに1つずつ、買収・合併の予想と、買収額とその確率や、背景にある考え方がまとめられている(各ページへのアクセスは購読者限定)。

(1) OracleによるBEA Systemsの買収(50-60億ドル)  オッズ: 5-to-1

(2) IBMによるSAPの買収(450-500億ドル)  オッズ: 20-to-1

(3) シスコによるEMCとSunの買収(EMC:280億ドル, Sun:190億ドル)  オッズ: Cisco-EMC, 5-to-1; Cisco-Sun, 15-to-1

(4) AT&TによるSingularの買収(250億ドル)  オッズ: 1-to-2

(5) AppleによるRoxioの買収(1億5000万ドル)  オッズ: 8-to-1

(6) Overture買収後のYahooがIACと合併(250億ドル)  オッズ: Yahoo-Overture, 3-to-2; InterActive-Yahoo, 10-to-1

(7) AOL Time WarnerがAOLを棄て、Electronic Artsと合併(50億ドル)  オッズ: AOLスピンオフ, 7-to-1; EA acquisition, 10-to-1

この記事は、どうやら、YahooによるOverture買収発表の直前に書かれたもののようである。

OracleによるBEA Systems買収と、CiscoによるEMC買収のオッズが5-to-1、AOL Time WarnerによるAOLスピンオフが7-to-1。このあたりがひょっとするとスイートスポットかもしれない。

昨日のForbes記事の再編予想は、「DellがEMCを買収」「HPがBEA Systemsを買収」と、EMCとBEA Systemsを買収する相手が違っているところが面白いが、いずれにせよ、BEAとEMCが「食われる側に回りそう」という業界のコンセンサスができつつあるのかもしれない

ただ、YahooとIACの合併を、成熟産業における再編と同じ枠にくくるのは僕としてはかなり抵抗があるということだけ注記しておこう。

無責任にこういう話をするのはまぁなかなか面白いので、興味のある方は、ぜひ原文にあたった上で、これからの業界再編のシナリオをそれぞれに描いてみてください。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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