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IT産業に迫る「価格破壊の10年」

2003/04/03 10:00
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シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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短いコラムだが、Forbesの「The Cheap Decade」という文章(by Rich Karlgaard)は、米国IT産業のこれから、そしてITが産業全体に及ぼす影響を、うまく切り取っている。

次の10年(Decade)を象徴するキーワードが「Cheap」だというのがこの文章のエッセンスである。

「What do these have in common: Google, Blind Date, China, India, Wi-Fi and (just to throw a curve) Max Oshman, the 17-year-old Web designer I wrote about in the last issue?」

という問いの答えが、

「They are key actors in what I am calling the Cheap Revolution.」

だというわけである。

Googleについてはいずれ本連載でも詳しく触れるが、Cheap RevolutionのKey PlayerとしてGoogleが第一に挙げられている理由は、Googleのシステム構築の考え方についてである。

「Google performs its Internet miracle with a hardware power plant consisting of 12,000 cheap servers--basically, mail-order PCs without monitors--that average $2,000 apiece. That's stunning, but the cost savings go far deeper. When a server breaks, Google junks it, just like an old razor blade, and slips in a replacement. No fat service contracts. No bloated IT in-house "fix-it" departments. Google's cheap ways save 90 cents on the typical IT dollar, according to Mike Nevens, former head of McKinsey's technology practice.」

1万2000台のCheap server(1台平均2000ドル)で、1億7000万ページビューを処理するシステムを構築している。そしてその上、壊れたサーバーは捨てて、「剃刀の刃」を取り替えるように新しいもので置き換える。サービス契約もしない(ここがベンダー側の利益になる部分)。だからシステム開発コストの常識に比べて、10分の1でシステム構築が行なわれている。

Blind Dateについては読み飛ばせばいい。アメリカの製作コストの安いテレビ番組である。

インドと中国については、説明の要もあるまい。労賃が安いところへのアウトソーシングがどんどん進んでいる。

そしてWi-Fiは価格破壊型Revolutionである。

「Now comes dirt-cheap Wi-Fi and a host of other off-the-rack wireless wonders. It's like the scruffy PC versus the minicomputer all over again.」

これから登場する格安の店で簡単に買えてしまうWi-Fi等の無線製品群は、ミニコンを駆逐したPCのようなもの。何が駆逐される側の現代のミニコンなのか。それは3G等のWireless Wide Area Networksだというわけである。この議論についてはまた別の機会に詳しく触れよう。

そして最後のMax Oshmanであるが、17歳の彼が、彼を含む12人のWeb Designerのチームをグローバルにネット上で組成し、ミュージシャンのウェブサイト構築の仕事を次々に獲得し、順調にビジネスを伸ばしているという話。詳しくは、Rich Karlgaardの1回前のコラム「Flash Kid」をご参照。

「In America, a high school junior named Max Oshman pulled in $400,000 for his Web design work in only three months. Okay, it wasn't just Max. It was Max and 11 fellow geeks--a virtual team of 12. According to Max, "Some of them live in the U.K., two in Croatia, two in Sweden and the rest are scattered around in southern California, New York, Texas and Amsterdam." The leaders of this e-gang--they call themselves pLotdev Multimedia Developers LLC--are Max and Yves Darbouze, a 30-year-old Miami geezer. The e-gang's average age is 23.」

グローバルな視野で、オペレーション・コストを極小化し、知恵を絞って(知恵はコストをかけずに出てくる)、Cheap Revolutionを実現する新技術を最大限活用し、価格破壊によってビジネスを獲得しシェアを高めていく連中が勝つ「Cheap Decade」は、我々の前に開けている「避けがたい近未来」なのである。

少なくとも高コスト構造を維持したままの大企業が勝っていくのはとてつもなく難しい時代に入ったと言えるだろうし、個人の立場からいえば、大企業に依存した生き方は、絶対に捨てなければならない。特に若い人ほど。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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