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大企業へのLinuxの普及

2003/02/25 17:06
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シリコンバレーで経営コンサルティングを行なう傍ら、ベンチャーキャピタリストとしても活躍する梅田望夫さんが、IT業界の先を読むのに役立つ英文コンテンツを毎日紹介していきます。これを読めば、英語と業界動向を読む力が同時に身に付くはず(このブログの更新は2004年12月30日で終了しました)。
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米国Corporate IT市場でのもう一つの重要な潮流は、Linuxの大企業への爆発的普及である。僕は98年から99年にかけて、ずいぶんLinuxについて考え、その成果を文章にした。その一部は拙著「シリコンバレーは私をどう変えたか」の中に含めたが、僕のサイトのアーカイブの中にも、本には収録しなかった文章がいくつか残っている。

は全部、98年夏から一年間の間に書いたもの。あの一年は本当にLinuxとオープンソースのことばかり考えていた。指折り数えてみて、本当に驚いた。それから早、4年が経とうとしているのである。

僕が99年秋以降、Linuxとオープンソースについて書く興味を失ったのは、Linuxとオープンソースが資本主義の世界に上手に絡め取られてしまったのを感じたからだった。別に思い入れはなかったから落胆などしなかったけれど、結末が見えてしまって興味を失ったのだ。

その結末を紹介している記事が、CIO Information Networkに掲載された。「Can You Make Money Selling Linux? Try $3.5 Billion」という記事である。この4年の間に、IBMとHPだけで、Linux関連ビジネスは、$3.5bilに達したという。この記事は分析的なものではないので、なぜHPのほうがIBMよりも売り上げが多いのだろうなどと悩まないほうがいい。違う前提で算出された数字をただ足し合わせるという安直な記事だが、まあとにかくCorporate IT市場にLinuxが爆発的に普及しているということだ。

そのあおりを食らったのがSunであろう。「Sun on Linux: What, me worry?」というCNET News.comの記事は、

「When Sun Microsystems got started in 1982, companies such as Wang and Data General dominated the hardware business. In less than a decade, this upstart Unix outfit was a billion-dollar-plus phenom while the once-mighty minicomputer makers had been consigned to irrelevance.」

という文章で始まっている。Sunが颯爽と登場した20年前に、一世を風靡していたのはミニコンのData GeneralとWangだったという導入部は、20年後の現在、Sunが逆の追われる立場になって風前の灯であることを示そうという意図だろう。

「Struggling to revive its moribund stock price (still just above $3 a share), the last thing Sun needs or wants right now is an even worse price war.

With prices on Linux-Intel systems falling, the pressure is on a "higher value" company like Sun to justify the higher prices it charges for systems comprising proprietary Unix operating systems on RISC processors. Corporate data managers are especially anxious about reducing hardware costs. What's more, they know the migration to Linux from an existing proprietary Unix platform reuses a lot of the existing code and skills.」

いやいや厳しい。技術が潮目を迎えたときのコンピュータ産業で「負け組」に入ってしまうことは、負け将棋を指すのと似ている。筋に入ってしまうと、もうあとは何をやってもダメという場合が多いのである。そうなると会社は存続できなくなってしまうのだが、正念場を迎えるSunはこれからどうするのだろう。この記事は日本版が出ているのでぜひご一読を。

興味がある方は、そのSunのCEO、スコット・マクネリーの最新インタビューをじっくりと読んでみるといい。

「The biggest strategic whiff of my career was when we organized the company back in the early '90s around the horizontal model and I had Sun Microelectronics to compete against Intel, SunSoft to compete against IBM, JavaSoft to compete against Microsoft, SunExpress to compete against Dell, SunService to compete against IBM Global Services. We're still undoing that. It really got us away from Sun Microsystems.」

この記事の冒頭で彼が語る「10年前の失敗の分析」のみが鮮やか、というのが読後感であった。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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