ブームが起きると過剰に持ち上げられ、そしてそれが虚構と分かると水に落ちた犬を打つかのごとく叩かれるのは世の常だ。今注目のクチコミマーケティングも「クチコミマーケティングブームは幻想にすぎない」とか書かれて幻滅期の到来を予感させている。
景気に循環があるように、新しい技術は一度脚光を浴びると過剰に期待されすぎる傾向があり、その虚構が判明すると過剰に叩かれるのだ。この現象を調査会社ガートナーはハイプ曲線と名づけている。ただここで、注意したいのは、ハイプ曲線の谷で落ち込んでそのまま忘れらされるサービスもあり、幻滅を乗り越えられるサービスばかりではないということだ。
調査データでは、ブログ/SNSより、企業サイトと評価コミュニティの影響力が大
クチコミを仕込みで起こしてこれでブームを作るというクチコミ(バズ)マーケティングブームは確かに実体が無い、虚構かもしれない。仕込みでクチコミを起こして物を売るという仕掛けはかつていろいろ試され、失敗してきたのだ。そして、仕込みと分かったときのペナルティは非常に大きいことも先行事例が示している。
ネットレイティングス家庭パネルデータを元にしたWeb広告研究会の調査でも、購買で参考にされているのは、企業サイトや価格コムをはじめとする評価コミュニティであった。その評価コミュニティでは場のチェック機能が働いており仕込みの工作員の発言で場の意見が曲げられるというような簡単なものではないことがわかる。
ただし、パソコンや家電のような広く試せる品物はいいが、飲食店の評判クチコミは仕込みで作っているのじゃないかとしか思えないような裏切りにもあってきた。その幻滅体験からするとこっそり仕込まれている罠にいつの間にか何度か私ははめられているのかもしれない。
それでもネットクチコミ(書きコミ)の影響力は強く、企業は書きコミとのいい関係作りが経営課題になるだろう
ネット普及以前の口コミは伝播力がしれていて、購買への影響もゆるやかであった。広告でブームを作って売れるという販促もよく機能した。しかし、ネットが口コミの伝播力を飛躍的にあげ、情報格差が急速に縮まった今、口コミは書きコミへと進化し、影響力はますます拡大している。
結局のところ、書きコミNIFTY-Serve全盛の1993年とかあたりでもネットのクチコミで売れた製品やサービスは存在した。テキストエディターの秀丸エディターなどはその代表かもしれない。また、当時あったDOS/VパソコンもDOS/Vマガジンという雑誌とNIFTYとを軸にした書きコミで広がっていた側面がある。
企業はお金で書きコミを買うことはできないし、バズマーケティング会社に依頼して販促してもらうなんていうのは幻想だと思い知ることだろう。その幻滅期を乗り越えた先には、企業が消費者と直接向き合って双方向で対話して情報を受け止めて企業が変わっていくという新しい関係の築き方が確立していくことだろう。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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朝之丞さん、おはようございます。
早速のコメントありがとうございます。
単なる宣伝じゃなく、企業とネットコミュニティとをつなぐエージェントは今後も必要とされていくはずだと思うので、早く峻別されるところまで行ってほしいなと期待しています。