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    解説:Yahoo!JAPAN、サーチモンキーと検索プラグインを発表 - 検索結果をより便利なものへ

    2009-12-16 16:35:22

    プロフィール

    渡辺隆広

    日本でSEOを始めた第一人者として知られるアイレップサーチエンジンマーケティング総合研究所 所長の渡辺隆広氏が、競争の激化する検索市場をビジネス、マーケティング、テクノロジーの各方面から掘り下げます。
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    米国で2008年春に発表・提供された検索のオープンプラットフォーム・SearchMonkey(サーチモンキー)。今年3月にYahoo!JAPANも「国内導入を検討している」ことを明らかにしましたが、本日(12月16日)正式に発表されました。

    Yahoo! SearchMonkeyとは

    SearchMonkeyは、「検索結果を使いやすく、魅力的にする」ことをコンセプトにした、Yahoo! Searchのオープンプラットフォームです。サイト運営者や開発者がYahoo! Searchの機能やUI(概観)を強化するためのアプリケーションを開発・共有することができるようになります。具体的には、検索結果の説明文(サマリ)部分に、写真や住所、電話番号、営業時間、価格、レビュー評価の星の数などが表示できるようになります。

    サイト運営者は検索ユーザーに、より多くの有益で優れた情報を提示できるようになりますし、検索ユーザーも効率よく目的の情報に到達することができるようになります。Yahoo!にとっても、こうした便利な検索体験を提供することで、引き続きユーザーにYahoo! Searchを利用してもらえるようになります。このように、3者それぞれがメリットを享受できるわけです。 

     

    Yahoo! SearchMonkeyに対応するために必要なもの

    さて、検索結果にこうした有益な情報を提供するために、サイト運営者は (1) 構造化データ、(2) 検索プラグイン の2つを用意する必要があります。

    (1) 構造化データ

    RDFやマイクロフォーマットなどの標準的なセマンティックマークアップ(Semantic Markup)を用いて、データを構造化したフィード(DataRSS)を作成します。現時点で米Yahoo!は hCard、hCalendar、hReview、hAtom、hResumeなどをサポートしています。(データタイプごとの具体的な記述方法は米Yahoo!の開発者向けサイトを参照)。

    これは先日Googleが発表しているリッチスニペット(Rich Snippets)で用いられているフォーマットと基本的に同じです。本コラム執筆時点ではYahoo!とGoogleがサポートする範囲は異なりますが、両社ともに歩む方向が同じですので、将来的には1つの構造化データを作成すればYahoo!、Google、あるいは他の検索エンジンにも対応できるはずです。

    ちなみにフィードの提供方法は、構造化データを記述したフィードを用意する、既存のウェブページ内に書き込む、構造化データにアクセスするためのウェブサービスを用意するという3つの方法が米国版は用意されています。日本版がどうなるかは不明です。

    (2) 検索プラグイン

    Googleのリッチスニペットは、アルゴリズムの判断によって表示/非表示が制御されますが、Yahoo!はユーザが「検索プラグイン」と呼ばれる機能を有効にすることで表示が行われるようになります。つまり、Yahoo!で有益な情報を表示するためには、サイト運営者が構造化データを用意すること、検索プラグインを開発・提供すること、そして検索ユーザーがそれを取り込まなければいけません。

    この点においてGoogleと比較して敷居が高いように思われますが、実際にはYahoo!は一部のプラグインをデフォルトで有効にすることで、プラグインの存在を知らないユーザーでも有益な情報が検索結果に表示されるようにしています。Yahoo!JAPANも、2009年12月16日時点で、Yahoo!オークションやぐるなび、食べログ、クックパッド、Wikipedia、Yahoo!知恵袋など、一部のサイトのプラグインが標準で有効になっています。これらは、ログインの有無にかかわらず、検索クエリが該当すれば自動的に検索結果に表示されます。

    参考:Yahoo!JAPAN検索プラグイン一覧

    Yahoo! SearchMonkey導入による効果

    肝心の、Yahoo! SearchMonkeyによって、本当に検索サービスは使いやすくなるのか?という点ですが、米Yahoo!は次のようなデータを公表しています。

    ・毎日、7000万のSearchMonkey検索結果ページがユーザーに閲覧されている
    ・SearchMonkey導入によって15%以上のクリックスルー向上が確認されたサイトもある
    ・200人の開発者が毎日、SearchMonkey用アプリケーションを開発している
    ・RDFaで構造化されたデータが2008年10月と比較して413%増加
    (いずれも2009年5月時点、米Yahoo!)

    これは単に検索結果がビジュアル化されて目立つようになった、というわけではなく、検索意図と合致する詳細な情報が表示されるようになってクリックスルーが向上したという面もあるでしょう。たとえば飲食店の情報を検索しているユーザーであれば、どのお店に行こうかを決定することを目的としているユーザーも少なからずいるはずです。そういったユーザーに対して、検索結果上でレビューの数や星の評価が提示されれば、"そこに自分がほしい情報がある"と自信を持ってクリックして移動するはずです。レビューや価格情報がほしくてクリックしたのに、0件表示でがっかり、という経験をしたことがある人はきっといるでしょう。そういった「クリックしたけどがっかり」という検索体験が減ることにも貢献するはずです。

    セマンティックウェブは進むか

    Google、Yahoo!という検索エンジンが重要なトラフィックソースになっているサイトは少なくないでしょう。従来、セマンティックウェブは取り組むメリット・意義が不明瞭でしたが、両検索エンジンが対応したことで「質の高いトラフィックが得られる」という明確なメリットが生まれました。米国ではYahoo!の検索シェアが20%弱と、Googleの1/3程度という弱者的ポジションだったため、Google最重視のマーケッターから見ると取り組む理由が強固ではありませんでした。しかしYahoo!JAPANという国内検索シェアの50%強を握る検索エンジンが対応したことで、誰でもプラグイン開発が可能になる2010年春以降、徐々に不動産や飲食店、eコマースサイトなどを中心に導入が進んでいくのではないでしょうか。

    ※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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