本日はアマゾン(www.amazon.co.jp )の日本語URL導入について書きます。
アマゾンは最も効率的にSEO(検索エンジン最適化)を実行している企業の1つです。同社のアソシエイト・プログラム(アフィリエイト)が生成するリンクはSEOが考慮されており、ユーザエージェントの識別によりブラウザ(人)がアクセスする場合と検索エンジン(クローラ)がアクセスする場合とで転送先URLを変更しています。こうした仕様により、アソシエイトプログラムやWebサービスを通じて商品データベースがWebに広がり、リンクが貼られた数に応じて被リンクも増える仕組みを構築しているのです。
そんなアマゾンが最近新たに取組み始めたSEOの一環であろう取組みが「URLの日本語化」です。例えば昨年話題となった、梅田望夫氏の著書「ウェブ進化論」で検索すると、次の画面キャプチャの通り、URLに書籍名と著者名が含まれています。
いつから変更が行われたのか定かではないのですが、私が定点観測しているキーワード1000において現在のところ大きな順位変動は起きていません。ではなぜアマゾンはわざわざURL変更をしたのでしょうか。その理由として次の2つの理由が考えられます。
1. Webページの適合性を高める
英数字を用いる欧米のSEOでは施策の1つとして、URLやドメインへのキーワード埋め込みが推奨されています。検索エンジンはWebページのコンテンツの適合性判断の一要素として、ドメインやファイル、ディレクトリの名称を考慮すると言われているためです。ファイル名称と検索キーワードが合致するだけで大幅に順位が変わるというほどのインパクトがあるわけでは当然ありませんが、少なくとも(微々たるものであっても)最適化を進めるための一歩として悪い選択ではありません。
最近は検索エンジンも日本語URLに対応しており、URLに日本語が含まれている場合に適合性判断の一要素として参考にしている状況が観察されています。
(ちなみに、Live Search(旧MSN Search)はURL上のキーワードを非常に重視するため、かなり適当なコンテンツで立ち上げたWebサイトであっても、ドメイン名とキーワードが一致すると簡単に検索結果1ページ目に表示されてしまったりします。これはアルゴリズムの調整が必要だと思います)
2. クリックスルーを高める
2つ目の理由として考えられるのは、Amazon.co.jp へのクリックスルーを高める狙いです。ユーザは検索結果に表示される10件を閲覧する時に、関連性をタイトルで判断する傾向があるのですが、URLに自ら打ち込んだキーワードと同一の文字列があれば関連性が高まる、つまり自分が欲しい情報がそのリンク先ページにありそうだという印象を与えることができるからです。へんな文字列の羅列よりも検索キーワードがそのまま入っているほうがわかりやすいですね。
ただし、書籍+著者の文字列が多くなると省略されてしまう(例 「検索にガンガンヒットするホームページの作り方」で検索)ため全ての商品に対して有効なわけではありません。
* *
URLの静的化、アフィリエイトプログラムへのSEO実装などのアマゾンのSEO戦略の良いところを真似て、かつWebページの論理構造化等の様々なSEO施策の組み合わせで検索エンジンでのファインダビリティ(総合的な商品の見つけやすさ)を高めるECサイトが数多く出てきた状況の中でのアマゾンの新たなSEOの取組みなのか、それとも全く別の理由があるのかわかりませんが、SEOの視点で見るとこの取組みはとても興味深いものであります。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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