■『MiLK』RE:BIRTH!
・・と、いう訳で早速『MiLK』をゲットしてきました。はっきり言って期待半分不安半分。恐らくキッズファッション誌としてはかつて無かったアプローチの『MiLK』がどのようにローカライズされているのか?ただの翻訳版で意味がありません。また、その逆に全く別物では、それは『MiLK』とは言えません。
先鋭的な雑誌、今までと異なった提案のある雑誌をローカライズするという試みに於いては、そもそもその異質性、新しい生活感覚をいかに吸収し、再定義・再出力するのか?が、とても難しいのです。もしかするとゼロから新雑誌を創刊するより困難なプロジェクトかも知れません。
ただ、最終的に入手して通読した『MiLK』は素晴らしい出来栄えでした。フランス版をかねてから購読していた私は恐らく小姑的で大変嫌味な読者だと思います。
日頃仕事で本とやりあっているので、紙質、印刷、造本、デザイン、価格設定が物凄く気になります。それに、『MiLK』が維持し続けている本質的な価値観(=新しい雑誌としての品質マネージメント=編集方針)に強く共感しているだけに、その継承+転換については強い問題意識があります。
でも、その心配はまったくの徒労だったどころか、日本版では、さらに日本版独自の価値提案を試みようとしている動静を感じ取ることができ、その編集的格闘にはある種の快感を覚えました。なぜそう感じたのかというと・・
・雑誌トータルとして眺めたとき、写真の強度・品質が高く緊張感がずっとキープされている
・収録コンテンツがフランス版本来の制作コンセプトをしっかり押さえている(恐らくページをバラしてシャッフルしても問題ないし、ただ、だからと言ってただのコピーに終わっていない)
・子供との生活感覚を捉える際の日本独自の(今日的な)視点が検討・仮説設定・提示されている
特に、この3点がポイントとして大きいようです。
■新しいコドモカルチャー感覚 新しいコドモライフ感覚
つまりは、手に取る以前の懸念がそれなりに大きかっただけにここまではどうしても賛辞が先立ってしまいますが、もう少し距離をおいて再考するとすれば、『MiLK』の魅力はそもそも『子供を触媒にしたカルチャーマガジン』の「触媒性」にあったのだと思います。
そして、その「子供触媒属性(触媒性は、雑誌メディアが本来媒体として有している特性ですから、その雑誌ならではの提案がどうチョイスされ、どう実現されているかの方法論が問われますね)」が、非常に先鋭的に企画・制作されたビジュアルの力によって内実を伴っているところがまさに真骨頂なのだと考えます。
そして、その首尾一貫性こそが新しい購読層を刺激し、牽引しているからこそ媒体としての支持を獲得し、影響を増しているのでしょう。
そう考えると、以下のような問題提起が可能だと思います。
・雑誌広告がさらに『MiLK』誌面を活性化していくことへの期待感(創刊号は広告数も少なく、またごく一部を除いて『MiLK』ならではの広告制作が見受けられない)
・写真表現に限らず、この『子供触媒属性』を活かした新しい表現および表現者の開拓と提出への期待感
・ガールズ系の甘酸っぱいサブカル雑誌にはない生活リアリズムも内包した取材記事への期待感(創刊号にその片鱗は見えます)
一読者として普通のファッション誌のバリエーションはなく子供を触媒にした様々な価値観の再編集・再提案のシーンづくりを期待する立場としては、次号以降の展開について、さらに刺激的な編集的冒険を期待したいと思います(ただ、次号は春号なので今年の年内は発行無しです)。
■日本的編集メソドロジーの伝統と洗練
それにしても新津保建秀+ギャルソンのページなどはそれこそ“歓喜”ですね。演出過多のマンネリズムに陥っているファッション誌、ビジュアル誌がとても多いのでは?と、モード門外漢としては感じるのですが(ライティング効果を高め、劇的演出に流れたファッションフォトには工夫が無い)こういった写真に触れられるとちょっとだけ救われます。
でも、なぜ『MiLK』が現代のフランスから登場してきたのか?これは興味のあるところですしもっと知りたいポイントです。また、日本版『MiLK』に見られるような、日本人の文化遺伝子受容と転換の手際、手業には改めて感じ入るものがあります。
歴史的にも、過去にそうして他民族の多様な文化をトランスファーしてきた伝統的なメソドロジーがある訳ですが、その洗練された技が歴史上どのように変遷・変貌してきているのか?も、とても気になるポイントなのです。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
コンテンツ学会 〜コンテンツ概念の功罪と未来
iPhonista Nightの事後報告
日経平均株価の落ち着く先は…
人々は自らの行為に恐怖した
先が見えない景気低迷の今こそ業務のシステム化への検討を
変形マウス、Arc Mouseレビュー
オトナになるということ
福祉国家の失敗〜40年前の「断絶の時代」を読む(3)
公共団体のMSへの依存A会津若松市や島根に勇気!!みんなのお題では、ブロガー同士で質問を出し合いそれに対する回答や意見を集めています。今日はどんな話題が盛り上がっているでしょう?
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」CNET Japan ブログネットワークは、元はCNET Japanの一読者であった読者ブロガーと、編集部の依頼により執筆されているアルファブロガーたちが、ブログを通じてオンタイムに批評や意見を発信する場である「オピニオンプレイス」、また、オピニオンを交換するブロガーたちが集うソサエティです。
広い視野と鋭い目を持ったブロガーたちが、今日のIT業界や製品に対するビジョンや見解について日々熱く語っています。
CNET Japanやその他サイトが提供するITニュースやコンテンツへの意見や分析、 ビジネスやテクノロジーに対するビジョンや見解について語っていただける方を 募集しています。ご応募はこちらから
ブログの投稿はこちらから(※ブロガー専用)
今年最も活躍したブロガーを表彰します。詳細はこちらから
これは、CNET Japan 編集部の依頼に基づいて執筆されているCNET Japan アルファブロガーによるブログの印です。
CNET Japan ブログネットワーク内で拍手の代わりに使用する機能です。ブログを読んで、感激した・役に立ったなど、うれしいと思ったときにクリックしてください。多くGood!を獲得した記事は、より多くの人に読まれるように表示されます。
今週の新製品総チェック:新PS3が登場!ニコンが発表した映像製品「UP」とは?
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も
僕はかなり健闘していると感じたのですが、商品紹介系のページが妙に細々しているなぁという印象はありました。