前編に引き続き「ブロゴスフィアと批評空間」についての考え方を整理したいと思います。
まず「ブログ」というツール単体では批評空間とはいえません。「ブログ」相互の関連性を可視化できるツールと、そこに参画する一定規模のユーザーがいない限りは「批評空間」と呼べるような場は実現できないでしょう。
■可視化する複眼的視点
「はてなブックマーク」は、「批評的言語」を「空間的な拡がり」で把握できる可視化ツールとしてとても優れています。
本来、「美」というものは様々な「感動」を呼び起こす、非常に多様な次元のできごとだと思うのですが、「はてなブックマーク」は、その「受容」に於ける自由を改めて想起させるに十分な環境でした。
ただ、自分がそこで活動しようと勢い込んで入ってきたときに(と言ってもまだ1年も経っていませんが)、少なくとも日本国内の現代美術を語る言葉というのは、なんだか硬くて冷たくて閉ざされているように感じました。専門家の口調は晦渋で、難解で、どうも率直に受け入れ難かったのです。
本来コンセプチャルな要素が強くあり、読解するにもそれなりの専門性が欠かせない側面があるという点もある程度は理解できるとして、はなから理解を拒んでいるというか、難解であることが付加価値である。そんな印象を受けることも多かったと思います。
でも、どんな分野でも内と外の交流、内部性と外部性の循環が無い限りいずれは衰えるでしょうし、そうなれば新しい時代性を獲得することは困難です。
少なくともコンテンポラリーアートというのは時代の新しい変化の徴候をいちはやく察知し、それを未分化のまま、言語化以外の方法を通じて提出する領域だろうと思いますので、もっとその醍醐味を伝えられる言葉がなんとか無いものか?と、考えました。
■どうやって外部性を持ち込むか?
そして、その際の自分なりのツールとして使えると思ったのが、「マーケットから考える」だったのですが、実際にはまだまだちゃんと問題意識を提出できていないという歯痒さがあります。
ただ、このブログを書き始める段階で考えていたことですが、このブログにはひとつ「飛び道具」があります。それは、私自身が自らの作品制作とその発表を通じて得た知見をここで公開できるという点です。
適当な喩えで言うと、「懸賞生活だけで果たして生存できるか?」を自ら検証した「なすび」のようなものですね。
「なすび」と違うのはテレビ局が準備した企画書とかテレビカメラとかが無い点で、一歩間違うとただの「自爆行為」と言えなくもありません。でも、いままでの経験を踏まえると、「自爆は自爆で糧になる」ということは明らかなので、とにかく色々と試行錯誤してみたいと思っています。それに「自爆」というのは、たぶん自爆者以外にはそれほど迷惑はかけない・・はず。
本題に話を戻しますと、ブロゴスフィアを批評空間として捉えることで、いままでは恐らく一部の専門家や愛好家中心の閉ざされた世界だったコンテンポラリーアートの評価や読解に、新しい外部。つまり、コンテンポラリーアート言語に組み込まれていない、新しい言葉がどんどん入ってくることを期待しています。
そのために使えるツールとしては、私が援用しようと持っている「市場性」とか「マーケティング」といった道具以外にも、もっと多様な可能性があるだろうと思っています。
切れ味や持ち味はそれぞれの手さばき次第。料理はいろんな料理法で味わいたいものです。語るべきものがある方には、どんどん参加していただきたいと思います。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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