いつも愛読している「フランスアート界底辺日記」で知った出来事なのですが、改装を終えたばかりのグランパレで開催中の「La Force de l'Art(アートの力)」展で、中国人アーティストYan Pei Ming (1960年、上海) が出展している、ある肖像画が波紋を呼んでいる。
この「アートの力」展は、別名ヴィルパン首相展とも呼ばれ、現首相が次期大統領出馬に向けた人気取りのためのイベントであるという世評が流布しているようです。
そういったなか、その「ヴィルバン首相」の巨大肖像画を出展することで痛烈なアイロニーを表現したYan Pei Mingは、それと同一サイズの肖像画をもう一点出展。それが知的障害のある少女7人を強姦殺害した「Emile Louis」の肖像でした。
詳しくは「フランスアート界底辺日記」をご覧になっていただきたいのですが、たとえば、「池田小児童殺傷事件」の宅間守か、あるいは「奈良小1女児誘拐殺害事件」の小林薫の肖像画が、海外から亡命した現代アーティストによって巨大肖像画として描かれ、石原都知事の肖像画と共に、東京都現代美術館内(しかも都の威信を賭けたような展覧会場)に展示されるような、そんなショッキングな出来事だったのではないかと推察します。
ただ、フランス文化省はYan Pei Mingを擁護する姿勢を打ち出しており、そこには自由を巡る数々の紛争を、長い年月を掛けて調停してきた市民社会の成熟があるようにも思います。
そして、その一方で、日本のコンテンポラリーアートからここまでの社会的影響力を帯びた作品が出てくる可能性があるのか?というと、まずあり得ないと思う一方で、そこまで共同体の『闇』の部分に踏み込んだ作品が仮に存在したとして、それをしっかり受け止められるだけの文化的土壌があるのか?と、いうとそれも考えづらいと思います。
自分自身に照らし合わせても、もしその犯罪の被害者あるいは近親者だったとして、そういった作品にちゃんと向き合えるかというと正直分かりません。
もちろんフランスでも被害者の会は、政府に対してその肖像画の展示を差し止めるよう求めているわけですが、この展覧会ではアーティストの自主性を優先していますし、その決定については文化省トップ自らが明確に判断を示しています。
日本だと、ここまで冷静な判断と対処というのは恐らく難しいように思います。そういった文化的バックグラウンドの相違を考える上でも非常に興味深いケースだと感じました。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
コンテンツ学会 〜コンテンツ概念の功罪と未来
iPhonista Nightの事後報告
iPhone 3Gは"失敗した"とは言わないが
騒がれないと不安になる人たち
プロジェクトの情報リソースとしてwikiを使う
PCを自作してみた
東芝からネットブック
2010 年代の電波政策(意見募集)
Norton Internet Security 2009 2回目以降のスキャンが早くなるみんなのお題では、ブロガー同士で質問を出し合いそれに対する回答や意見を集めています。今日はどんな話題が盛り上がっているでしょう?
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」CNET Japan ブログネットワークは、元はCNET Japanの一読者であった読者ブロガーと、編集部の依頼により執筆されているアルファブロガーたちが、ブログを通じてオンタイムに批評や意見を発信する場である「オピニオンプレイス」、また、オピニオンを交換するブロガーたちが集うソサエティです。
広い視野と鋭い目を持ったブロガーたちが、今日のIT業界や製品に対するビジョンや見解について日々熱く語っています。
CNET Japanやその他サイトが提供するITニュースやコンテンツへの意見や分析、 ビジネスやテクノロジーに対するビジョンや見解について語っていただける方を 募集しています。ご応募はこちらから
ブログの投稿はこちらから(※ブロガー専用)
今年最も活躍したブロガーを表彰します。詳細はこちらから
これは、CNET Japan 編集部の依頼に基づいて執筆されているCNET Japan アルファブロガーによるブログの印です。
CNET Japan ブログネットワーク内で拍手の代わりに使用する機能です。ブログを読んで、感激した・役に立ったなど、うれしいと思ったときにクリックしてください。多くGood!を獲得した記事は、より多くの人に読まれるように表示されます。
今週の新製品総チェック:新PS3が登場!ニコンが発表した映像製品「UP」とは?
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も