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Google Developer Day 2007基調講演メモ

2007/05/31 14:43
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CNET Japanの編集スタッフと米国CNET News.comのスタッフが、手に入れつつもニュースに乗せ切れなかったITやインターネット、モバイル関連の情報や取材でのこぼれ話、うわさ話をお送りします。
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現在東京都内で、Google Developer Day 2007が開催されています。基調講演の様子は記事「これからのWeb開発どうなるの?OSSとの関わりは?Google語る」でご紹介していますが、「行きたかったのに行けなかった」「記事だけじゃ物足りない」という開発者の方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、記者が基調講演で取ったメモを公開することにしました。講演を聴きながらのメモであるため完璧なものではありませんが、少しでもお役に立てば幸いです。

永井美智子(編集部)



基調講演:Google Urber Tech Lead/ManagerのGreg Stein氏

なぜオープンソース(OSS)が重要か。
ウェブはHTMLなど一連のスタンダードを利用する。
マッシュアップ:新しい動き。1人がサイトを構築するのではなく、多くのスタンダードやAPIを使ってサービスをつくる。収入は広告。たとえばグーグルのAdSenseなど。そしてその多くはOSSをもとに構築されている。ほかの人のサービスの上にあたらしいものを積み上げてつくるのが新しいウェブアプリケーションのモード。

たとえばSitemapsという最近出たAPI。最初からOSSとして考えていた。これはクローラーにサイトの存在を知らせるためのもので、URLや更新時間などを伝えられるものだ。

難しいのは、いかにこういったAPIを利用してもらうか。企業の囲い込みといって警戒されると困るので、グーグルの場合は安心させるためにクリエイティブコモンズライセンス(CC)を活用している。これで開発者は、ライセンスを受けたものだと安心して使える。これは異例なこと。しかしグーグルはスペックなどをCC下に置いた。

Sitemapsはもっといろいろな人にリーチして巻き込みたいと思って始めたもの。ただ、これを他社が拡張したらどうなるだろう?と思ったので、合法的に拡張できるようにしようと思った。だからsitemaps.orgでマイクロソフトやヤフーと共同でやることにした。これは我々が実権を握るというものではない。これもOSSの背景があったからできたこと。ただ、すべてのAPIがCCではない。MapsやGDataはCC下にある。

APIを安心して自分のアプリケーションに組み込んで欲しい。「組み込んでも平気」という安心感を与えたかった。今考えているのは、プロトコルに特化したもの。もっとプロトコルを扱いやすいようにしようと思う。

開発者にとっていいことはグーグルにとってもいいこと。健全な環境を作ろう。多くの人が開発して参加するのは追い風。開発者を助けることはユーザーが使いやすくなるということ。CCにするのはウェブ開発にとっていいこと、グーグルにとっていいこと。みんながウェブを強化する環境を作りたい。

グーグルは共通ライセンスを重視している。グーグル特定のライセンスをつくるのはやめようというのが真っ先に考えたこと。コミュニティでライセンスが検証されていて、暗黙的な項目も開発者に理解されているということで、Apacheライセンスを優先的に使おうと考えている。標準化されたものをつかうことで安心感、信頼感を作っている。標準化の支援にもつながる。OSSはウェブの心臓部であり、OSSと標準化は共存的な関係にある。

Web Toolkit=独立パッケージ。サイトを構築しやすくするもので、我々とは独立している。グーグルのサービスとは切り離して使える。グーグルにとってコンピュータ、データセンタは重要だが、サイトのコードはそこまで重要ではない。コードの80〜90%は共有しても問題ない。それがAPIの公開につながっている。逆に共有することで優位性を得られる。

APIを公開するのは、グーグルがOSSをふんだんにつかっているからという理由もある。Linuxとか。OSSコードをもとに事業をしているのだから、コミュニティから見れば還元が欲しい、なんらかのお礼があってもいいと思うだろう。還元によってみんながハッピーになり、よいパートナーになる。貢献に感謝の意を表したい。そこに利益を還元するのは重要。それからコミュニティと密な関係を築くことも大事。密に作業できていれば質問にも回答してくれるし、支援すれば支援が戻ってくるかもしれない。これは善意にもとづいた行動。よき参加者でなければ享受できない。

グーグルはコミュニティから多くの人を採用している。OSSのパブリッシングを続けたいという人が多いので、互恵的な関係ができている。

Linux、Apacheがいまのウェブをつくったといっても過言ではない。開発者は無償なら実験できる、好きなことができると思った。「自分でもやってみたい」「こんなふうに拡張したい」というのが可能だったのは、いいライセンスがあったから。OSSがこれらを可能にした。新しいことを試せるようになった。新しいビジネスモデルも生まれた。たとえばEコマースはAmazonやeBbayの登場で生まれた。そこにはLinux、Apacheがあり、OSSライセンスが元になっている。成功したものも失敗したものもあるが、それはすべてOSSのおかげ。OSSは劇的に市場を変える力を持っている。

データベース(DB)ではMySQL、PostgreSQL。それまで開発者はOracleかMicrosoftのDBを選んでいたが、いまはOSSでも十分に有用。だからOracleやMicrosoftはプレッシャーを感じている。ソフトウェアを売ろうとしたときに、「無償で必要なものが使えるのになぜ有償?」と聞かれてしまう。だから各社はソフトウェアの価格を下げる必要に迫られており、結果的に価格づけも変わっている。OSSは大手と同じ機能を備えた製品を生み出し、ユーザーに選択肢を与えた。

ブラウザはFirefoxが世の中を変えた。MicrosoftのInternet Explorer(IE)はずっと大きな変化がなく、担当者はわずか5人でセキュリティを担当していたくらいだった。Firefoxの登場でタブなどの面白い話が出てきて、IEには100人のエンジニアがつくようになってIE7がでてきた。FFはブラウザの先端にある。

今後5年でまたソフトウェアの市場は変わるだろう。OSSはソフトウェア業界を劇的に変える力を持っている。市場トレンドはOSSにむかっている。ソフトウェアは無償のもの。こういう状況ではサービス、サポート産業が大きくなる。OSSだとサポートはついていないので、ほかの人に頼らないといけない。そこでRedHatなどが登場した。OSSは開発者が支持している。開発者は無償パッケージを使うので、有償でソフトウェアを提供している会社は続けられなくなる。

OSSにもいろいろなライセンスがある。なかでももっともPermissive、自由に使えるライセンスが望まれている。自分が開発したという宣言はできなくても、改変などが全部OKなもの。そういったものを開発者は望む。自由に使えるから。すべてのソフトウェアはその方向に向かうように世の中の圧力がある。エンドユーザーは使えればいいからライセンスはどうでもいいが、開発者は注目している。

グーグルはこの方向についていきたい。ビルディングブロックを提供したい。関係作りは重要。OSSコミュニティが標準化の方向を決めているので、これをサポートし、参加したい。

APIを提供しているので、使って欲しい。いろんなサービス提供したい。開発者がいろんな機能を提供できるようにインフラを提供したい。創造性を生かして実験してほしい。我々が提供するいろいろなものの上に、見たこともないもの、世界中に役に立つものを作って欲しい。われわれはウェブのユーザーを増やしたい。開発者がすばらしいものを作ってくれれば、ユーザーは使ってくれる。

ユーザーへのリーチはグーグルが持っている。何百万人もいる。その上に開発者が物を作れば。何百万人にリーチできる。たとえばGadgets。みんなのサイトにユーザーを引き寄せるのではなく、グーグルのユーザーにリーチできる。我々ができなかったことを開発者の皆さんができる。それによって、すべての人が恩恵を享受できる。

マッシュアップという新しいウェブアプリの作り方が登場している。サポートメカニズムはグーグルが提供する。APIやデータを提供する。創造性やビジネスモデルをわれわれのうえに実現できる方法を提供したい。新しいアプリを作る手伝いをしたい。

その1つとしてGoogle Gearsを本日開始する。JavaScriptの性能を向上させるもので、JavaScriptで複数のページを扱える。オフライン機能もある。BSDライセンスのもとで提供する。仕様はオープンだ。

APIのオープン化を進めている。我々はプラットフォームを構築したい。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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