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グーグルの「両刃の剣」--誰が商機にするのか

2006/04/24 13:32
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CNET Japanの編集スタッフと米国CNET News.comのスタッフが、手に入れつつもニュースに乗せ切れなかったITやインターネット、モバイル関連の情報や取材でのこぼれ話、うわさ話をお送りします。
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われわれ(CNET/ZDNet Japanサイトを運営するシーネットネットワークスジャパン)の立ち上げ時からしばらく社長を務められていた御手洗さんが、「Google Calendar」公開に関して興味深い指摘をされています。

このエントリの主題の1つは、簡単にいってしまうと、Googleの「ビッグブラザー化」に対する懸念なのですが、この点については当方でも昨年(2005年)7月に「グーグルの抱えるプライバシーのジレンマ」という記事を出した前後から、折に触れて関連する話題をお伝えしてきています。

ちなみに、この元記事がGoogle CEOのEric Schmidtの機嫌を損ねてしまったのかどうか、News.comはその後しばらくGoogleからいわゆる「出入り禁止」を言い渡されてしまった。そのことが当時ウェブ上の英語の世界では比較的大きな話題になっていたりもしたのですが--つまり、Google Newsの項目の最後につく"all XXX(数字) related >>"の数字が多いということ--、それはさておき。

上記の翻訳記事を担当した私など、そうした懸念があることを知りながら、それでもGoogleの提供しているサービスをますます多く使うようになっていたりもします。「(ぼんやりとでも)気付いていながら、ハマッていく」というのは、ある種うまく言葉にできない感覚だが・・・「お前のプライバシーなぞ、いくらにもならんだろう?」といわれれば「ごもっとも」というしかありませんが、しかし直接お金に結びつかなくても、他人に知られちゃ都合の悪いことは、誰しもわりと多くあるのではないか、と。

さて。
当サイトのブログで長らくお世話になった梅田望夫氏が著書「ウェブ進化論」のなかで、「グーグルの本質は新時代のコンピュータ・メーカー」と指摘され、同社が「ネットの『あちら側』」に「巨大な情報発電所」をつくる、新しい「本当のコンピュータメーカー」になろうとした」と喝破されているのは皆さんご承知の通りですが、この「あちら側」でほぼすべてを賄おうとする計算処理/サービスモデルには、「副作用」として大量の個人情報を保有するというリスクが現時点ではつきまとっています。

折しも当社ではいま個人法保護に向けたプライバシーマーク(Pマーク)の取得に向けた取り組みを進めていますが、範囲が予想外に広範で、そのための手間以外にも相当な意識改革が必要です。が、個人情報の流出による(流出元への)ダメージがいかに大きいかを考えると商売柄どうしてもクリアしなければならない事柄と感じます。

ましてや相手(ユーザー)の数が数千万、数億(やがては数十億?)なはずのGoogleの場合は、文字通り桁違いのリスクを抱え、負担を強いられることになる、といえます(少なくとも、理屈の上では)。もちろん、世界でもとびっきりの才能を集めている会社ですから、相当な対策は講じられていると想像できますし、また、本人たちも社是として「邪悪はことはしない」といっています。が、それとは別なところで、ソーシャルエンジニアリングなどの手法を使って悪事をたくらむ輩を無くすことはできないでしょう。だとすると、この「あちら側」でほぼすべてを処理するというモデルには、ユーザー情報漏洩によるダメージというリスクが予め内在されているという見方ができるかもしれません。

そうした点からみると、御手洗さんの望まれる「新しい認証モデル」というのは、ユーザー個々人にとってだけでなく、Google自体にとっても非常に重要な1つの解決策となるかもしれません。明示的な個人情報以外にも、ユーザーの残すさまざまな手がかりを活用してカスタマイぜーションを行い、それをビジネスにつなげようとする事業者は、Google以外にもたくさん存在しますし、またそうした事業者すべてにとってこれが無視できない問題(とその解決策)なのはいうまでもありません。ユーザーの数が増え、集まる情報の量が増すほどに、よりよいサービス--たとえば、ユーザー側にはより関連性の高い情報を提供でき、広告主側にも効果の高い広告媒体を提示できる--を行えるわけですから。

また、この解決策を誰が開発し、商機に結びつけるかも注目に値するでしょう(このあたりからはほぼイメージだけで書きますので、随所に曖昧模糊とした部分が生じるかもしれませんが)。つまり、データの保持に具体的なデバイス(御手洗さんの挙げる「スマートカードのようなもの」など)が必要になるとなれば、「あちら側」だけでは簡潔しないはずで、そこに他社が価値を負荷するチャンスはないか、といったことです。無論、Googleが持ち前の知力で仕組みを設計し、デバイス側はコモディティ(USBキーみたいなものか、あるいはケータイとかiPodなど他の目的のために考案された、広く普及している端末か・・・?)で済んでしまうかも知れません。いっぽう、デバイスの側にも何らかのインテリジェンスが必要となれば、それをつくれたメーカーには、膨大な数のGoogleユーザーにリーチできる可能性が生まれます。

・・・と、つらつらそんなことに想像をめぐらせてきましたが、読者の皆さんのお考えはいかがでしょうか。

坂和敏(編集部)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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