総務省が2年間で20億の予算を組んで執行される「サイバー特区」、地方都市等でよく行われる「特区」をインターネットに持ち込んだ新しい試みだ。 その中の一環でサイバースペースを使って行われるコンテンツの流通を整備するプロジェクトがスタートする。
サイバー特区「メタバースにおけるデジタルコンテンツ流通のルール整備事業」では、ライセンスを公募したクリアイターやプロダクションに公開し、二次利用、二次加工や、流通の実験を行いライセンサーに還元モデルの検証や、クリアイターの育成、デジタルコンテンツ流通システムなどの実験検証をしていきます。将来的には、日本の独自文化やサブカルチャー(アニメ、漫画など)のライセンス管理しながら、仮想世界(メタバース)の特性を生かし、国際戦略のインフラとして活用し、同時にクリエイター育成を行い、コンテンツ大国としての国際競争力を、つけていくのが目的である。
プロジェクト管理
株式会社 博報堂 デジタルハリウッド大学院 株式会社 インプレスホールディングス
研究調査
デジタルハリウッド大学院 セカンドライフ研究室 ヒットコンテンツ研究室 明治大学
参加協力企業 3Di 株式会社 Avatar Riality Inc. 株式会社 E-Times Technologies (Stickam) 株式会社 Hoster-JP 株式会社 イーライセンス 株式会社 エクスプレス 株式会社 ココア 株式会社 シーズ (mobie) 株式会社 シーディーネットワークス・ジャパン 株式会社 スプリューム 株式会社 マグスル 株式会社 日本Webコンセプツ(VWBC) 社団法人 日本音楽著作権協会
協力団体
市民ネットワーク メタバースフォーラム
海外で通用するコンテンツをメタパーズで作り出し流通させて、日本でも世界を相手に商売させるような動きを作り出したいというのが、この特区の目的。すでにその一環としてスカパーを使った音楽番組の放送の収録がセカンドライフ内で進んでいたりする。
当然の事ながら筆者のバンド「GA-GO」も参加する予定でいる。というより昨日、正式に参加して欲しいという要請がこのプロジェクトの責任者からあったばかりだ。具体的な参加の形は今後の話し合いになるのだが、現在その内容を個人的にまとめている最中である。
しかし、ここまで読んだ方はすでにブームの去ったセカンドライフでそんなことをしてどうするんだ?みたいな声が聞こえて来そうだが・・・。
ここで簡単に説明すると、SLでは海外に大手ショップとか、大手ブランドが存在する。いわゆるバーチャル企業とよばれるものである。日本のSL人口数万人に対して、海外は1600万人と言われているが、それらの数を相手にして成功している個人経営者は月に50万〜200万円くらい稼いでいる人はざらにいるという。セカンドライフで流通する通貨は1日2億円といわれているので、まぁ不思議でもなんでもないのかもしれない。
以前は土地とかで儲けたという話はあったが、現在一番成功しているのはやはりファッション関係だろう。これはグラボの性能が格段に向上したことが大きく影響していると思われる。ようするに画像のクオリティがあがり、繊細なデザインが可能になり、それをビューアーで楽しめる人が増えて来たという事だ。
その海外のファッション業界最大のイベント「MISS VIRTUAL WORLD 2010」が12月にインワールドで開催される。早い話、セカンドライフ版「ミスユニバース」だ。このイベントはセカンドライフ内の大手ファッションメーカーのみならず携帯電話メーカーである「NOKIA」等がスポンサーを務める一大イベント。もちろん海外主催のイベントで上にも書いたSL富豪と呼ばれるような人が入りきれない程大勢集まるSL最大のセレブイベントと言ってもいいだろう。
このイベントを主催しているのが、SL最大手ファッションブランドBOSL(THE BEST OF SECOND LIFE)というバーチャル企業である。この会社の発行する雑誌(SL内で読むようになっている)の発行部数は12万部で、広告料は1ページあたり6000〜15000L$するといわれている。350ページもあるこの雑誌は月刊だが、毎月広告で埋め尽くされている。この雑誌だけでも日本の月給分以上の収益は軽くありそうな感じだ。 SLは終わったとか、所詮ゲームだからとか、ビジネスにならないなんて話は海外の事情を知らない日本人の戯言の用に聞こえる程、海外と日本のSLの温度差は激しいのかも知れない。
海外で通用するコンテンツを作り出したい「サイバー特区」。しかし何でもかんでも発信すればいいというものでもないだろう。そのあたりを見極めて下手な鉄砲数打ちゃ当たる的な発想ではなく成功事例と成り得るコンテンツの後押しに時間と労力を使って欲しい物である。ひとつの指標を作る事が必然的にコンテンツのクオリティを将来的にUPさせる最良の方法であると考えている。
BOSLの最高責任者(CEO)から上記に書いたSL最大のファッションイベント「MISS VIRTUAL WORLD 2010」のオープニングアクトを「GA-GO」にやって欲しいという依頼が代理人を通じて届いた。CEOはYouTubeの映像を見て、「すぐにこのバンドにオファーを出せ」と命じたらしい。ありがたい話である。先日、インワールドで通訳を交えてボイスチャットで話をしたのだが、出演の依頼をOKすると言ったらとても喜んで興奮してくれていた。
過去にも何度も書いて来たが「音楽の表現」という意味ではセカンドライフは過去に無い可能性を秘めた場所であることは間違いない。しかしながら現状では海外も含めPCの向こう側で演奏したり歌ったりする事が支流になっており、セカンドライフ内で行われるコンサートではあまりにも視覚的要素が置き去りにされている。アーティストとして生の演奏を聴かせたいと言う気持は筆者にも非常に解る部分ではあるのだが、折角の3Dを駆使した最先端の空間での演奏と言うなら視覚的要素を置き去りにするのはあまりにも勿体ない気がする。GA-GOの場合はこの部分を逆手に取って、コンサート自体をエンターテイメントショーに昇華させることで、観客にさもそのコンサートを「聴きに来た」のではなく「観に来た」感覚を味わってもらう事に力を注いでいる。しかしながらこれに関しても、本当のステージ経験がないと、ステージ上でリアリティのある動きは表現出来ないので、まさに今まで身につけて来た経験が物を言うのである。実際、GA-GOと同じように生演奏でなく録音物を聴かせるスタンスのバンドでも適当にダンスアニメに合わせて歌うというスタイルが蔓延している。ようするにRLで行われる実際のLIVEで自分がどう動くかという明確なものがあって初めて、SL独自の演出や動きが生きて来るのである。とりあえずはそこの部分が他のミュージシャンとは異なり、外国人が見ても驚く程のステージパフォーマンスを見せる事に成功してると自己分析している。
また日本人が集まるシムのクラブでは相変わらずヒップホップ系の音楽を流す店等が多い。確かにRLの日本でダンスミュージックと言えばやはりHipHop系というのは理解できるのだが、SLユーザーの年齢層や人種の違いもあるのだろうが、海外のセカンドライフではヒップホップ系の音楽等は黒人が集まる限られた地域でしか流れていないそうだ。代りにアコースティック系の音楽や、クラシックロックを好む白人がかなり多いという話も聞いているし、実際そう言う人に会って話しを聞いた事もある。案外狙い目はその辺りかも知れない。今の日本の音楽業界のスタンスでは表舞台に立てないが実力あるミュージシャンは大勢いるはず。そんな人はSLでのライブ活動に一度挑戦してみてはどうだろう?
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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