『A&Vフェスタ2008に行ってきました【その1:総論】』に引き続き、各展示ブースの感想です。
書いていたら予想外に長くなったので(<いつもですが)、イベント・視聴室関連は別にしました。
写真もあるんですが、アップして載せている余裕がなくなったのでまた後日にします。
例年通りパイオニアから(笑)。ここを見ずしてオーディオは語れません(自分比)。
正面(実際はどこが正面かわからない作りでしたが)から入ってみると、一面に同社のスピーカーの歴史を語るパネルがありました。同社の出自がスピーカーメーカーであることはつとに有名ですが、もう70年の歴史があるそうです。
な、なつかしい・・・。1972年の CS-3000 あたりからはほとんど見覚えがありますねぇ(^^ゞ
その流れを汲む CS-955、S-955 や、いまも TAD モニターユニットを使用して巨漢モニター EXCLUSIVE 2401 twin とか・・・。PT-R7 っていうリボントゥイーターもほしくてたまりませんでした。
一般向けには、他社も含めて賑わった30cm程度のウーファーを使ったブックシェルフ(というにはデカイ)3ウェイスピーカーの S-180 などや、一世を風靡したバーティカル・ツイン方式なんていうのもありました。
珍しいところでは、正方形の振動板の“平面同軸4way”なんていうユニットの S-F1 も。平面振動板というのも、ソニーやテクニクス(松下電器)の別方式のなんかも含めて、各社入り乱れて一大ブームになりましたね。振動板の材質・構造も、カーボンやらハニカム構造やら、いろんなものが世に出ました。
結局いまは普通のコーン型パルプ振動板がメインに戻ってしまい、いま思えば「あれはなんだったのだろう?」(笑)って感もありますが。
あ、なんか昔話になってしまいました(汗
とにかく、パネルの下にはその“平面同軸4way”ユニットも含めていくつかユニットも展示されており、しばし見入ってしまいました。
ついでですけど、こういうのを各社のサイトにはちゃんと掲載しておいてほしいと常々思うんですけどね。
ホームページを開設する理由・目的が、“いまの製品・サービス”を売るため(の助け)ってことは百も承知ですけど、過去があっての現在ですし、その歴史をちゃんとフォローすることはその会社のファンを大切にし、ロイヤルティを増すことにもつながると思うんですけどね。
いまあるサイトのなかでは、ヤマハが比較的ちゃんと昔の製品まで載せているような気がします。
あと、パイオニアブースで目についたのは、そのスピーカー部門の現在の製品、EXシリーズや TAD のスピーカー群やカットモデルの展示。
また、最後の最後で開発がなかなか大変なようで、何度か発売開始時期を延期した高級AVアンプ、“SUSANO”ことSC-LX90。筐体を開けたものも展示されていますが、ビッシリ詰まった基板・部品は迫力があります。
スピーカーをはじめ海外メーカーにおされがちな高級オーディオコンポーネントですけど、ことAVアンプの“最新 HD オーディオ対応”に関してはいまのところ日本のメーカーの独壇場という感じですね。
かつてはこうしたインテグレーテッドアンプでは高級スピーカーは“鳴らせない”というのが通り相場でしたけど、最近はそうでもなくなってきたと言われています。
ただ、あとで触れようと思っていますが、この展示会でも海外の超弩級パワーアンプは健在でしたけどね。
それと忘れてならないのは、プラズマテレビ“KURO”。
説明員の方に例の“パイオニア、プラズマ事業見直し・・・”の件をお聞きしたところ、ざっくばらんに「現場にはなにもそんな話は伝わっておらず、来年度の予算も同じように申請しているし、ちゃんと続ける予定だ」といった趣旨のことを話してくださいました。
や、やっぱり朝日ならではのガセネタ?(滝汗
とにかく、相変わらず引き締まった“クロ”が素晴らしい画質ではありました。
つづけてお隣のソニーへ。ソニーはオーディオ関連は2つ設けた大きめの試聴室にほぼ譲り、展示ブースは映像(テレビ)主体でした。
ソニーではなんといってもありきたりな(失礼)液晶テレビではなく、昨年(2007年)12月に発売したばかりの>有機ELテレビ XEL-1 が目を引きました。
これは以前もこのエントリでもちょこっと書きましたが、わずか11インチ(11V型)という小さな画面(それでいて希望小売価格20万円!)なんですが、そこを“のぞき込む”と、映像によってはまるで小窓を通して“現実にある小びとさんの世界”を見ているような錯覚を受けます。
前述の、そして『“KURO”は期待以上のすごさだった』というエントリに書いたように、パイオニアのプラズマテレビ“KURO”の画質も十分過ぎるほど衝撃的でしたが、この有機ELの画質は、さらなる高みへ向けての第一歩という感じがします。
キヤノンが開発し、東芝も含めて製品化しようとしていた SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)にも大いに期待していたのですが、現実的にすでにプラズマがここまでの表現力を持ち(しかもそこそこの価格で)、そしてそのライバルあるいは“次なるもの”が見えてしまいました。SED は残念ながらもう過去のものになりつつあるのかもしれません。
そういうソニー自体にも、スピンアウト(正確にはカーブアウトというらしいですね)という形で別会社化してはいますが、SED と類似した ---- というか基本的には同方式で、SEDも含めた総称でもある ---- FED(Field Emission Display)を開発する関連会社『エフ・イー・テクノロジーズ』もあったりするわけですが。
そんな“次世代ディスプレイ”に思いを馳せる有機ELの展示ではありました。
あと、何台かあった XEL-1 のひとつが、ロケフリ Home HDという“ハイビジョン映像をワイヤレス伝送するシステム”に接続され、ブースの別の場所にある HD テレビから無線で HD 信号を受けて画像を映し出す、というデモも行われていました。これがにわかに無線とは感じられない素晴らしい画質でした。
このシステムは、Blu-ray Disc でも使われている MPEG-4 AVC でエンコードされた信号を2.4GHz帯や5GHz帯の電波で飛ばしているものなのですが。
すでに、昨年(2007年)秋に発表された日立の薄型テレビのオプションでも商品化されていたりしますが、先日のアメリカでのCESでも大きく話題になった HD 映像のワイヤレス伝送が、そろそろ花開こうとしているのかもしれません。
インターネットへの接続の話ですが、我が家でも、2階の“元”から、1階にある LAN 接続機能のある HDD レコーダーに向けて、無線 LAN でEthernet接続をする、といったことを行っており、無線化の便利さはいやと言うほど味わっています。
テレビのカタログなどを見ると、設置例などの写真で信号ラインがつながっていなかったりして「おいおい、こんなにキレイに配線できないだろう」とツッコミを入れたりするのですが、そういう接続・設置ができる時代が来つつあるといえるでしょう。
#でも、電源ケーブルは残るよね?、っていうツッコミはこの際なしで(笑)。
ソニーのお隣。大手と目される展示は、実はこの3社のみでした。寂しいといえば寂しいですが、その反面、前のエントリで書いたようなメリットがあったわけでヨシとしましょう。
ビクターはご存知のように、松下電器からお荷物扱いされ(失礼)ケンウッドとの経営統合を果たしたわけですが、なかなか元気でした。
これまた前から書いていますが、この会社には D-ILA という類い稀なる素晴らしい芳醇な映像を醸し出す映像素子を持っています。
残念ながらこれを使ったリアプロジェクターはあまり人気が出ませんでしたが、フロントプロジェクターでは確固たる地位を占めることができ、今回も別に視聴室を設けて盛んなデモを行っていました(後述)。
スピーカー関連ではすでに数年前から出ているものではありますが、『オブリコーン』という“偏心させることによって振動特性を改善したスピーカーユニットを使ったもの、さらには、“木製の楽器のようなスピーカーを作りたい”という発想からできた、振動板まで木でできたスピーカー(やそれを採用したミニコンポ)を多数展示していました。
木製振動板ユニットの開発、実際の製造工程がビデオなどで詳しく紹介されていましたが、面白かったなぁ。普通なら隠しそうな、割れやシワのできた失敗作が飾ってあったのもかえって印象がよかったり。いまでも普通のスピーカーにくらべると歩留まりは悪いようですが、よく作れるようになったものだと感心します。
そうそう、“失敗作”と書きましたが、かつてのオーディオフェアでは、失敗作ではありませんが結構“試作・研究初期段階の技術”みたいなのが発表されてたんですよね。
よく覚えているのでは、それこそCDになる前のLDのような30cm盤を使った“音楽用”光ディスクが各社各様の方式で喧伝されていました。
また、結果的に少なくとも民生用としてはすぐ廃れちゃいましたが、DATという形で日の目を見た『デジタル音楽テープ』も、実用化された家庭用ビデオデッキのような回転ヘッド方式だけでなく、カセットテープのようなテープに直線方向に何十トラックもつくって、固定ヘッドで書き込むという S-DAT と言われる方式もあったりして、どっちがどういいのか、説明員の方に聞きまくったものです。
ここ10年来という感じですけど、そういうのがほとんどなくなって、単なる新製品を一同に集めた展示会になっちゃってる、ということに関して言えば、正直つまらないです。もっと夢を感じさせてほしいと思ったりもしますね。
あと、夢といえば、夢をもっと感じてほしい若い人があまり会場に目立たなかった気もしました(いま思えばですけど)。以前オーディオフェア(名称変更後かな)で高校生以下入場無料みたいなことで、できるだけ“次代を担う”若い人に来てもらおう、みたいな努力もされてましたよね。今回はまったくの入場無料だったわけですが、それでも目立つのはそこそこの年のオジサンばかりで(笑)、ちょっと先行きが不安になってみたり。
僕も使ってはいますけど(適材適所ではあると思うので)iPodのようなデジタルポータブルプレーヤーがいまや主流ですし、携帯電話でもそこそこの音楽が聴ける時代です。そんなオーディオ製品で十分ってことになっちゃってるのは事実なんでしょうねぇ。
あ、著しくビクターから脱線でしたね。
そのほか同社で目立ったのは、最薄部3.7cmという超薄型液晶テレビですね。これはもう商品化寸前のもののようです。
CESでも、プラズマ・液晶入り交じって薄型化競争も白熱したようですけど、個人的には、この程度でもう十分だと思いますね。
余談に近いんですが、液晶テレビといえば、前々から店頭で疑問に思っていたことが説明員の方にお聞きして氷解。
こんなことを書くと、シロウトなのがバレバレになっちゃうんですけど(^^ゞ
同社の液晶テレビといえば“倍速駆動”に先べんをつけ、液晶のたくさんある欠点(・・・プラズマ派ですから(^_^;;)のひとつである高速に動くものを映すとブレる、というものをいくらか解消したわけです。
で、お店でよく『画面の左が毎秒120コマ、右が60コマ』になってる同社のデモテレビを見かけるんですね。「これははたしてどういう仕組みなのか? 実は左右で駆動回路が別になっているのかな?」なんて不思議に思ってたわけ。
そうしたら、あら簡単(笑)。
「パネル自体は全体が120コマ駆動で、右だけ、同じ映像を120コマ/秒で二度ずつ映してるんですよ」
って。液晶は一コマ一コマはバッチリ止まるので、そういう映し方をすると、60コマ/秒駆動とまったく同じに見えちゃうわけです。
そ、そんなのすぐわかるじゃん、って? し、失礼しました(^_^)ゞ
さて、今回、もっとも楽しみにしていたイベントがこれ。一つ前の『A&Vフェスタ2008に行ってきました【その1:総論】』の中で「2時間の長さのイベントもあった」って書いたものです。
オーディオマニアの方はご存じかもしれませんが、昨年末に音がいいと大評判になったあるCD(SACD)が出たんですね。
ル・クプルという活動休止中のグループの女性ボーカル・藤田恵美さんのアルバムなんですが。
制作時から、その模様を大きく取り上げたネット記事があって、偶然見つけた僕はその頃からとても関心を持って見ていたのです。
で、今回、この A&V フェスタでそれに関連するイベントが開催されると聞き及び、これも前のエントリに書いた通り例年は必ずといっていいほど初日に行くのに、これを見たいがために、今年は2日目のこの日に行くことにしたくらいなのです。
・・などと書き始めたら、それだけでおそろしく長くなってきたのと、A&Vフェスタの感想からかなりかけ離れた感じ(どちらかといえばCD制作にまつわる全然別の話)になってきたので、ここじゃないところに載せ直そうと思います。
載せたらリンクを張らせていただきますので、よろしかったらおいでください♪
【2008.03.03 追記】イベントから一週間経って実に今更感漂いますが(汗)、イベントの感想を書かせていただきました。
なんとそちらの方でも長々と三部作です(笑)。よろしかったらご覧下さいませ♪
あまりに長いのですでに飽きている方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうわけで、もうひとつの目的、いろんな試聴室(視聴室)の感想を次に書きます。
いろんなといっても、時間の制約で3箇所程度しか見られなかったんですが。
また、どうぞおいでくださいませ♪
【2008.03.04 追記】やっと続編を書きました。
●A&Vフェスタ2008に行ってきました【その3:TAD編】
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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私も行ってきました。パイオニアブースの過去のスピーカーの展示は私も感心しました。ビクターのブースでは、K2の担当者とお話させていただいたり有意義でした。しかし、DENONやマランツ、KENWOOD、オンキョーが出展していないのは寂しい限りです。個人のページにもインプレ書きましたので、よろしかったら見て下さい。http://www.geocities.jp/iios9402/page035.html