最終更新時刻:2008年7月24日(木) 23時08分

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Coryとはもう会えないのでしょうか。

公開日時:
2008/04/08 00:33
著者:
さざん

 セカンドライフについて、私はその一ユーザーとして、インワールドを構成する一コンテンツとして、最近気になることがいくつかあったりします。
 セカンドライフが、そして私たちが今後「進むべき道」をもう一度見据えるため、色々な参考サイトをもとに考えをまとめてみようと思います。

 事の発端は、昨年末リンデン・ラボ社のCTO(=最高技術責任者)であるCory Ondrejka(=コーリー・オンドレイカ)氏が同社を解雇になったという記事。

Second Lifeのリンデンラボに大変動--CTOオンドレイカ氏が解雇に(CNET Japan 2007/12/12 15:00)

仮想世界ブログのMassivelyによると、Linden Labの最高技術責任者(CTO)で4番目の社員であるCory Ondrejka氏は、最高経営責任者(CEO)のPhilip Rosedale氏に解雇を言い渡されたという。

 真相は定かではありませんが、リンデン・ラボ社がその後声明を出していることから、オンドレイカ氏が同社を去ったことは間違いがなさそうです。それが解雇なのか、自主的な退社なのかは想像することしか出来ません。

 そもそも、なぜ私はオンドレイカ氏がリンデンラボ社を去ることがそんなに気になったのか。

 じつは、私がセカンドライフをとてもすばらしいツールだと思うひとつの要因に、「オープンソース」というキーワードがあるのです。

 ご存知のとおり、セカンドライフの世界は読んで字のごとく、ユーザーの手によって造られています。
 そのユーザーが増えれば増えるほど接続サーバやデータサーバなどサーバの容量は増大し、それに伴いリンデン・ラボ社の行う管理作業も増えることはあっても減ることはありません。会社は肥大化せざるを得なく、組織も複雑になるでしょう。それが何を意味するかは、子供がジャムをテーブルにこぼすより簡単にわかりますよね。全てにおいて、情報の伝達スピードが遅くなります。

 完ぺきではないにしろ、オープンソースはそういった問題をいともたやすく静めることが可能になるひとつの答えだと考えています。またそれは、セカンドライフの進化にも直結していて、例えばシステムがオープンソース化すればその開発速度は劇的に向上する可能性があります。あくまで可能性ですが、その可能性は昔の黒電話が現在の携帯電話になりかわったのを見ても、悪いものとは思えません。その可能性はポジティブで、前向きなものであるといえます。

原千晶のあの人に会いたい − 第1回 −
Cory Ondrejka(コーリー・オンドレイカ)氏 リンデンラボ(Second Lifeの運営会社)最高技術責任者(wisdom 2007/07/23)

システムについて言えば、オープン・ソース化を進めていくことで、さらに大規模化が可能になると考えているよ。OpenID(サイトを越えて使用できる認証システム)などのウェブ・プラットフォームは、本当に大規模なシステムを構築するのに特化しているから、オープン・ソース化に伴って、こうした大規模化技術を取り入れることができるだろう。

 このオンドレイカ氏のインタビューコメントは、もちろんリンデン・ラボ社に在籍中のものです。私は氏のインタビュー記事を子供のようにわくわくしながら読み、また感動とともに読み終えました。
 オープンソース化による進化は、私たちユーザーが作り上げることの出来る進化ともいえます。

 そう言い放つオンドレイカ氏が、リンデン・ラボ社を去りました。

 セカンドライフオープンソース化の最右翼とされる氏が同社を去ったという事実は、私だけではなくたくさんの人の興味や驚嘆を誘ったはずです。

 そしてもうひとつ。

リンデンラボCEO、公式ブログで辞意を表明 今後は取締役会長に(THE SECONDTIMES 2008/03/15 18:50)

セカンドライフを運営するリンデンラボのCEOであるフィリップ・ローズデール氏が、同社の公式ブログにて同職を辞任し、近日中に取締役会長に就任すると明らかにした。

 ここにきてリンデン・ラボ社CEO、フィリップ・ローズデール氏のCEO辞任。
 これによりローズデール氏が同社を去るわけではなく、事業運営のみではなくもっとセカンドライフに近い場所で、運営や管理にあたりたいとの意向を氏は示しています。もともとあった、セカンドライフを生み出した氏のイメージを再確認しようということなのでしょうか。それとも、世界の発展を開発部門に任せ、セカンドライフを「理解」し方向性を指し示す羅針盤として自らの感性を再起動させるということなのでしょうか。
 。。。できるだけポジティブにとらえたいものです。

 またローズデール氏の辞任について、こういった意見もあります。

リンデンの将来(その3)(おカタイのが御好き? 2008/03/24)

リンデンラボはSLの価値を高め、高い投資利益率でリンデンラボ自身またはSLを上場するか、転売するかを目的としていることです。そのためにウィンドライト、Mono、といった新しいテクノロジーを導入し、競合する他のSNSとの差別化を図ろうとしています。また収益構造を危うくするサーバーのオープンソース化を推し進める創業の功労者を切り捨てました。これが基本的な構図です。

 私はこの意見が「懸念」でなりませんが、向かう先へ「オープンソース」という「方法」をもってするのか、他の方法をもってするのかの差のみであるならば、心配すべきことではないのかもしれませんね。

 IPOに向かうというのは経営者であれば誰しもが考えることで、それはしごく当然の選択肢であり目標にさえなりうるものです。
 ただ、株式を公開することで会社は「誰かのものになる」ことを宣言するわけで、その宣言は集合知による世界の統治を侵すファクターとなりうるものであることは、悲しいことですが現実です。

 しかし今、セカンドライフはそこで生きるユーザーの手によって呼吸をし、鼓動しています。世界を担っているのはシステムという胎嚢に包まれたユーザーという胎児であって、それは世界のコンテンツであり住人です。セカンドライフは、住人なくしては発達し得ないところまで成長しているのです。

 その私たち住人が出来ることは、世界を造り、世界を堪能し、世界を楽しむこと。それによって、胎児は胎嚢とともに成長するのです。それによってのみ、世界は切り開かれるのです。mixiがユーザーの手によって大きく成長し、youtubeがメディアにまでその存在価値を高めたのと同じように。

 いま、その成長に立ち会える奇跡。

 セカンドライフという胎児は、どんな大人になるのでしょうね。

 お休みなさい。さざんでした。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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