最終更新時刻:2009年7月4日(土) 10時00分
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セカンドライフ内の音楽活動について。(その2

公開日時:
2008/02/14 13:25
著者:
さざん

前回、ドラマなどのタイアップが表現者を成功に押し上げるだけのパワーがあること、またバンドブームという怪物が、ユーザー至上だったライブ会場を飲み込んだことが歴史を見れば至極事実であること、しかし両方とも、それに「乗る」ことが実力よりもっと大きな要素(運であったり、また見えざる神の手)が関与する、もしくは必要であることは否めない、というお話をしました。
いまライブハウスは、以前のような"純粋"なライブハウスに戻りつつあるということも、辺りを見回すとわかりますよね。

前回の記事: セカンドライフ内の音楽活動について。(その1

さてさて、本題のネットでの展開、セカンドライフでの展開についてはどうなのでしょう。

まずネットでの展開。
デジタルの世界に、ラッキーはないように思います。web2.0とは、万人がツールを手にし、スタートラインが横一線になった状態であると認識しています。ということは、ゴールテープを切ることができるのは、一発勝負でスタートタイミングを見計らい走り出した者ではなく、道筋を走りきる能力を持ち合わせた真の実力者のみになります。

そういう意味で、表現者は常に向上心、探究心で自己を磨くことが必要になりますし、それを評価するユーザー、「見るプロ」である私たちも、感性を研ぎ澄ませる必要があるのです。

インターネット上でサイトを立ち上げ、自らのプロモーションを行う表現者。今では珍しくありません。珍しくないというか、誰しもが行う当然のプロモーション展開です。自分の歌を、無料で試聴してもらう機能を持つサイトやブログも、少なくありませんよね。

この「無料で試聴」できることで、私たちユーザーは、手軽に新たな才能に触れることができ、素直に、純粋にその作品を評価することができているのです。

これは、Googleのような「埋もれた情報を目的に応じて引き出す」ツールが出来たことで可能となった、新たなプロモーション展開方法ですね。ユーザーが無料なら、情報を発信する表現者にかかるコストも、ほぼ無料(人的コストはかかりますけどね)。表現者が、「発表の場」としてのプラットフォームをスタートラインとして、一列に並んだということです。それが、先の記事で表現した「表現者にとって平等」という意味だったりします。
残酷でもあり、しかし魅力的なweb2.0的考え方。危険をはらみつつも、また大きな可能性もある方法ですね。

そしてセカンドライフでの展開。
そこまで有用なネットでの展開があるにも関らず、なぜ表現者はセカンドライフ内でライブ活動をするのでしょうか。ここでいうライブ活動とは、「会場と一体になれる」生ストリーミング放送をもってライブイベントを行うことを指します。

インワールドでライブをするのは、ただ楽しいからでしょうか。サイトでは見ることのできない、リアルタイムの観客の反応が見えるからでしょうか。はたして、それだけなのでしょうか。

いま、波は過ぎ去ったとはいえ、なくならないリアルのライブハウス。インターネットがこれだけ普及し、音楽を聴くという行為が一般的になっている現在、なぜわざわざライブ会場に足を運ぶのでしょう。
それは、リアルの臨場感、一体感、その時間を共有するため。すなわち、感動するためです。なくならないはずですよね、ライブハウス。

このライブハウスの臨場感、一体感、時間の共有を、同じとは言えないにしろ、高い次元で再現できるものがあります。そう、セカンドライフです。

きっと、いまインワールドでライブ活動を行う表現者たちは、言葉にはぜすとも、それに気づいているのです。気づいているからこそ、インワールドでの展開に意味を見出しているのです。

曲と曲のあいだに、会場で観客と直接交わした会話。その気持ちを、生の気持ちを、次にうたう歌に込めることができる生ストリーミング放送。これって、リアルのライブのそれと一緒ですよね。

しかもセカンドライフは、大人数こそライブの会場に呼ぶことはできません(数十人程度が限界)が、ユーザーは自分の部屋にいながらにして、おのおの自由な格好で、気軽にビールを飲みながらライブに参加することができるのです。
リアルでライブに行くとなると、それなりの準備と、会場まで出向くというタスクが追加されます。リアルにはリアルにしかない本物の良さがあり、ひとくくりにすることは出来ませんが、セカンドライフのこの気軽さは、特筆すべきものと考えます。
ユーザーはリラックスした状態でライブに参加できるため、肉体的に「疲れる、疲れた」という感情を抱きにくく、作品に対して、表現者に対してフラットな気持ちで対峙することができます。
この「フラットな気持ちで」というのは、表現者にとってはやはり残酷な言葉なのかもしれません。実力至上主義、を突きつけられているのですから。

良いものが良いと評価される。その当たり前の原則を再確認する時期が、そう遠くない未来に来るのかもしれませんね。

以上より、繰り返しますが表現者は良い作品をつくることにのみ専念すれば、評価はあとから付いてくる、という結論にたどり着きます(理想論ですけどね)。
そしてもちろん私たちユーザーも、本当に良いものを見極める目と、好きなもの、良いと思ったものを「好き!」、「良い!」と口に出すちょっとした勇気を持つだけでいいのです。そんな不特定多数の意見が、波紋となり波となり、ブームになるのですから。

言葉にせずとも、インワールドでライブに参加したことのある方は、きっと同じようなことを感じられたのではないでしょうか。
このダイナミズムが、ネットの、セカンドライフの魅力なのでしょうね。

おやすみなさい。さざんでした。

*次回は、リアルとSLの融合を図ったライブイベントについて書こうと思います。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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