前回の続きです。もしOpenMac(OpenComputer)が成功し、追従業者がでてくるようなら、遠からずAppleは互換機ビジネスに関して何らかの決断と表明を求められることでしょう。
約10年前の教訓に照らし合わせれば「互換機許すまじ」でしょうが、かつての互換機はAppleの認可、協力なくしては製造が難しかったのに対して、今日のMacはPCとほぼ同等品です。仮にAppleが販売差し止めなどを求めても実現しなさそうな気がします。
ならば、よりどころは非純正機での利用を禁ずるLeopardのライセンス規約ですが、OpenMacを販売するPsystar Corporationは「Appleの規定は独禁法違反。法廷で支持されないはず」との見解のようです。その是非については私にはまったく解りませんが、法的拘束力がどうであれ、現実にPC(Leopardが動くとしても)とLeopardのパッケージがそれぞれ販売されていたならば、もはや止めるすべは無いような...。
もちろん私もOpenMacよりApple順製品の方がスタイリッシュだとは思います。この点は我々Appleファンにとって重要なことです。でも、世の中には何よりプライスパフォーマンスを重視する人も少なくないですし、安価な互換機は、Macのお試しを検討しているようなWinユーザには特に支持されるのではないでしょうか。BootCampという素敵なギミックもありますし。
もしそうなのだとすれば、Appleは排他的に動くよりも、なるべく自分たちに不利にならない(むしろ追い風に出来そうな)条件を整えた上で互換機を公認するような方向に進んだ方が良いのかも。例えば、純正ラインナップにないカテゴリの製品にだけ公認ロゴの使用権を与えるとか。OpenMacなら「Mac miniとMac Proの間を埋めるヘッドレス・ミニタワー」ですね。
折しも、MicrosoftはVistaが勢いづかないままXPの販売終了に踏み切ろうとしています。VistaをスキップしてWindows 7を待つつもりのXPユーザも多いようですが、その7が公表スケジュール通り2010年に発売されるかは不明です。それに、Vistaで問題視されたXP資産との互換性や、評判が芳しくない操作方法が先祖返りのように解決されるのかも解りません。7がVistaのマイナーチェンジに留まったり、またぞろ違う操作系統のユーザーインターフェースを採用しようものなら、やはり普及の速度は鈍いものになる可能性もあります。
そんな中、Appleが互換機をテコにうまく立ち回れば、「どうせOSの切り替えが必要で、新しいWindowsでも超えるべきハードルがあるなら、むしろMacへのスイッチは現実的な選択肢の一つ」「7と違って今すぐ導入できる」とアピールできるかもしれません。加えて、スマートフォン搭載のWebブラウザ市場で優勢なWebKitを核とするSafari、そしてiPhoneとの親和性も追い風要因となりましょう。Winの巨大シェアを置き換えるようなことはなくとも、市場シェアが拡大すればスケールメリットが効きやすくなります。
ただ、一つ心配事も。Leopardの海賊版が出回ったりすると厄介なことになりますね。Tiger(Mac OS X 10.4)までは、例え違法コピー品であっても必ずAppleのハードウェア上で使われていたわけですが、Leopardからはその図式も当てはまりませんので。
まあ、Apple自身がこの市場発の互換機ビジネスに乗るにせよ反るにせよ私は支持なのですが、差し当たり、OpenMacが大方の予想以上に売れてくれた方が面白いんじゃないかな、とは思います。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
PowerYOGA on 2008/04/29
ビジネスモデルとしては、互換機路線は間違っています。
MacOSは、あくまでもMacおよびApple製品で使われている、組み込みOSであり、そのアップグレードのために、パッケージ版が販売されているだけ、のことです。
Windowsで言うところの、OEM版は、個人で正規に購入はできない、というのと同じことです。
したがって、もし、Apple以外のハードで動くようにする、というのであれば、MacOSの価格は、Windowsと同等の5万から8万あたりになり、ハードを5万ぐらいで自作できても、トータルは、結局10万マシンになることは、間違いありません。
実際M$が、そうしないとOSでの売上がプラスにならないから、あぁいう値段が付いているのです。
また、Appleのハードは、常にミドルからハイエンドなCPUを使うことを徹底していて、それでまかなえるOSとなっているので、ローエンドなCPUは、サポートされない可能性が大です。
あやつき on 2008/04/24
始めまして。Macユーザなのできちゃいました。
逆にエミュレータを作る事を容認すれば良いと思います。
Winを載せる事を認めたのだから。
AppleとMSは根本的にビジネスモデルが違います。
方やハードベンダーで方やソフトベンダーですから。
ですから、ハードベンダーが互換機を出させるって言うのは勇気のいる事だと思います。IBMもDOSがなかったら互換機出していなかっただろうし、エンタープライズ向けのビジネスが成り立っていたからこそ、PCの世界にはあえて口出ししなかったのだと思います。
また、今のMacは普通の高性能コンピュータでないとまともに動かないぐらいのOSを提供しており、同じCPUを積んでいても、アーキテクチャの根本的な違いから、性能的にまともに動くのかなと思うのです。
長々と書きましたが、Winユーザが求めるMacの良さはUIですから、LinuxやWinでMacOSXライクなUIを提供してしまえば終わりだと思います。
しかし、私も含めて、Macのディレクトリ管理や検索、付属ソフトウェアの考え方、そしてデザインに囚われた人々に取って持っている事がステータスですから、ちょっと違う気がします。
素人向けのエントリーPCとしてもちょうど良いですし、今の10倍売れてしまえば、独禁法対象になるかと思いますが、今の状態では(OSとして)MSの足下にも(売り上げ的に)及ばないので大丈夫かなと。
というのが、私の意見です。
いちのせかずま on 2008/04/16
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いちのせかずまさん、あやつきさん、コメントありがとうございます。
まあ、Appleが積極的にまた互換機路線をやろうはずはないので、ここに書かれているのはOpenComputerやら後続が頑張って、無視できないくらいになってきたら、という仮定の話ですね。
ビジネスモデルがどうだろうが組込み用途だろうが、Appleが想定した以外に使おうとする人はいるものです。
差し当たり、MacPeopleの編集部が試しに1台買ったみたいですし、もうすぐレビュー記事が読めるでしょう。