私の生業は商用ドキュメンテーション。クライアントから依頼を受けて、各種の印刷物やFlashコンテンツなどを日々制作しています。
そこで悩ましいのが、制作物の元となる原稿や資料の質が先方担当者ごとに異なる点です。中には出来の悪い粗悪な原稿が寄せられることも少なくありません。例えばExcelやWordによる原稿提示は多くの場合「最悪」な手法です。
不出来な原稿が提示されれば、不効率であるばかりか、不十分な品質の制作物を提出してしまうことにもなり兼ねません。もちろん意図が不明確な指示に対しては質問させていただくので良いのですが、紛らわしい指示にミスリードされれば、どうしても不適切な制作を行ってしまいます。そして、制作物をチェックするのは先方担当者の役割です。そこに不備があれば、新たな指示→再提出待ち→再チェックという余計な作業が発生します。
でも、それは先方の原稿の出し方がどうこうというよりも、本質的には我々の不作為の結果だという気がしています。ドキュメント制作のプロは我々なのですから、あらかじめ「こういう原稿を提示いただければ、我々がミスリードされることもなく、結果的に御社側の負担も減るはずですので、よろしければご協力下さい」と要請するべきなのだろうと。未経験な新任担当者様には、それこそ「原稿の作り方マニュアル」的なドキュメントを進呈するくらいの周到さがあって然るべきです。
しかしながら、私の前任者がそいういったことを一切やってこなかった(おそらく思い付きもしなかった)ために、「どんな原稿が提示されても、こちら側でケアし、不備があれば謝って即対応、不効率なサイクルには先方にも付き合ってもらう」が双方の間で定着してしまっています。何とか私の代で変えたいと思っているのですが...。
思い起こせば、私が3年前まで所属していたソフトウエアハウスも、クライアントから提示された要求仕様を忠実に満たすものを開発して収めるような会社でした。その結果、時には箸にも棒にもというシステムが出来上がり、「これじゃあ実用化できない」という先方に対して「要求通りに出来てるので文句ないはずです。検収してください」「不足を感じるなら二次開発はいかがですか?」とやり合って、思い出したくない過去をこしらえていました。
私が考えるに、両社に必要なのは、「客を教育する」というアプローチなのだと思います。おこがましく聞こえそうなので言い換えるなら「どちらがその業務に精通しているのかを考えろ」「よりよい方向に導くのも重要な役割だ」でしょうか。
受託の開発なり制作なりでは、たいていの場合、先方は素人です。ならば、先方の理解や要求を鵜呑みにするのではなく、ヒアリングや原稿のやり取りをする中で先方の達成目的を把握して、必要とあらば「むしろ、こうする方が適切だと思われますが、いかがでしょう?」と代案の選択肢を提示させてもらうのがプロの役割なのだろうと。もちろん、それを採択するかは先方のご判断次第ですし、説得には十分な力量や裏付けが必要となります。でも、それがやれてこそプロです。
確かに、ただただ先方の要望に沿うのは楽です。さほど深く考えなくても済みますので。でも、双方ともが幸せにならない仕事のやり方は、やはり互いのためにならないでしょう。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
きむこう on 2008/03/16
>手作りザーギョさん
どの層のお客を相手にしているかどうかによりますが
1000-2000万クラスの中小発注元レベルだと
* 概略イメージをこんなもんとexcelで(しかも中身がおかしくてそのまま作れない)
* 深く突っ込むと「出来てみないとわからない」
* 仮サイトできてから「あれなおせ」「これなおせ」「直さないと金払わない」<勿論追加予算は元から払わんぞ
そういう形になってしまうと思うのですが・・・。
確かに数百万ぐらいのCGI等の仕事であれば
お客さんも「こんなもんか」と納得はしてもらえると思いますし
1億等の大手が取っている仕事であれば
追加予算は楽勝でしょうけどね・・。
きむこう on 2008/03/16
wordやexcelで入稿してくる「お客さま」にはそれ相応のクオリティで
納入していいのではないでしょうか?
”これじゃぁ、出来上がりのイメージと違う”とか云ったら、
そこから改めて、説明した方がいいです。
おお、できたできた。と喜ぶだけの田舎もんからは
お金だけしっかりもらえばいいんです。
でも、プロ根性がそれを許さないのであれば、徹底して
お客さまであることを忘れて、「共同作業者」として扱います。
と最初に宣言して、’いいものを一緒に作りましょう’という
スタンスで行けばいいんです。
それで発注が止まってしまうようなら、相性が良くない
お客だったということであきらめればいいんです。
手作りザーギョ on 2008/03/14
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うちの現場が受けている発注元の中小企業の場合
こんな感じのお客様ばかりです。手作りザーギョさんの
お客様は上客ばかりなのでしょうか・・・。
だとしたらうらやましいですねー
「社長がIT入れればなんか楽できるという事で
発注だしているんで、どうしたら楽になるか(業務分析)も含めてプロなんだからお願いします」
「某A社で遣ってもらいましたが、なんかうまくいってないので
お宅の方で旨く行く様に直してお願いします。ゼロからじゃないんで安めで良いでしょ?」
↑
大概根本設計がおかしいので(DB設計も含む)全て作り直しになる。
「WindowsのASPで社内で作ってメンテしながら遣っていたサービスがあるんだが
Linuxのサーバーで運用したいので直してください。焼きまわしだから楽勝だよね」
↑
linuxのサーバーで動かすとするとjava等で作り直しになるし
ASP等でやっつけで作っている物の場合
大概根本設計がおかしいので(DB設計も含む)全て作り直しになる。