発売から1年が経過したWindows Vistaですが、聞くところでは準備中であるSP1の前評判が芳しくないようで。何でも「相変わらず重い」のだと。テストによってはXP(SP3)の半分のスピードであるとも。
まあ、現段階では断定もできませんが、このまま改善されなければ拙いことになるかもしれません。なぜなら、この先、《フル装備のキャンピングカーのようなPC》よりも、《燃費や操作性の良いコンパクトカー的なPC》の方が好まれるように思えてならないからです。そこそこのスペックのマシンで軽快に動き、"全部入り"ではない代わりに、運用やメンテナンスの手間も最小限で済むような。実際、ビジネスシーンでは、「最新のWeb環境さえあれば...」という時代が来ようとしています。
Windowsが圧倒的なシェアを持っているということは、裏を返せば、ひとたび価値観が揺らぎ始めたら一気に雪崩現象が起こる可能性もあることを示しているのだと思います。そして、重量級のVistaは、時代のトレンドとは逆行しているとも。
Vistaの発売に際してMicrosoftの要職の誰かが「次は5年も待たせることはしない」と言っていましたが、それを公約として守るならば最長でも4年半がリミットでしょう。そして既に最初の1年は過ぎました。Vistaも着々と浸透しつつあるものの、現有のXPを置き換えるほどの意義を見いだせていないユーザーは大勢います。そして、Vista SP1よりXP SP3の方が人気を博すようなら、そう遠からず、Vistaには見切りをつける形で次なるWindows 7への待望論が盛り上がってくるかもしれません。
まだ情報が少ないWindows 7はVistaの直系の後継であるとも、そうでないとも言われていますが、いずれにせよMicrosoftとしては、市場ボリュームの大きいライトユーザー層を失わないために、一転して、「Web中心の軽量・高速動作Windows」といったコンパクトカー路線に舵を切らざるを得ないのではないかと思います。
でも、それでは「豊富な対応機器」「膨大な対応アプリ」といったWindows最大のメリットがかなり削がれてしまいますし、そこは大きなジレンマですね。加えて、その用途向けではOSを無償か、それに近い価格で提供せざるを得ないのも悩ましいところでしょう。
個人的にはどうしてもMac偏重となりますが、それでも各OSの出自などを考えれば、
といった具合に棲み分けが進むのが妥当のような気がします。ならば最大勢力はLinuxですね。
着々と実用度を上げているLinuxの課題は、やはり営利面との折り合いと、「Windowsの代用品どまり」的な先入観の払拭でしょうか。
差し当たり、Googleが例のAndroidの対象をPCにまで広げ、Win搭載PCビジネスに行き詰まったメーカーがそちらに転んでいけば面白いことになるのでは、と思っています。言うなれば、Google OS & Google Apps & Google GreasというGoogle PC。彼らのネームバリューと先鋭的なブランドイメージが壁を破るための大いに助けになろうかと。まあ、他のディストリビューションの台頭でもいいです。必ずしも対立しないでしょうし。
今のところ日本では、1Kgを切るようなラップトップ機は20万円前後もしていますが、それこそ話題のEeePCよりもう少しリッチなスペックでスタイリッシュなLinuxラップトップ機が安価に投入されれば、少しずつ時代は動き始めるような気がします。
それと、忘れてはならないのが我らがAppleの動向。来るMacWorld Expo '2008では、フラッシュメモリーベースのMacBookの発表が噂されています。新しい何かを生み出すにあたっては冗長な要素を徹底的にそぎ落とすことで知られるApple。無謀とも言われる思い切りが後になると極めて合理的な決断だったこともしばしば。
約一月後の基調講演で発表されるとして、Appleが何を残して何を削ったのか、あるいは何を新しく加えたのかは、この先の普遍的な指針となるかもしれません。
で、一応の結論。古いAppleユーザーに共通の思考パターンによる希望的観測も含まれていますが、「来年以降、Linux系が大躍進、Macも堅調、Windowsは徐々に勢力を衰えさせていく」というのが、私の予想です。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
PowerYOGA on 2007/12/04
それはMS自体も、もしかしたら認識していて
そのために
Windows PowerShell
のようなものがリリースされている経緯があるのかも
と感じています<WindowsSeverも重いので・・・。
きむこう on 2007/12/04
なんで「Web中心の軽量・高速動作Windows」になったら
「豊富な対応機器」「膨大な対応アプリ」といったWindows
最大のメリットがそがれることになるのでしょう?
普通に考えれば、Windows7でOSの基本部分を縮小するだけで、
その上で各ユーザーが必要なら、その部分を追加できるように
なっているだけでしょう。
そしてなぜそういう、みんながすばらしい考え欲しがるOSを
無償で提供しないといけないのでしょう?
ビジネスシーンで、「最新のWeb環境さえあれば...」という要望に
Windowsが答えたのなら、当然、ビジネス→Windowsとなるでしょうし
ホビーがWindowsなら、「最新のWeb環境」だけでは不十分なわけで
(3D使った最新ゲームがWeb環境だけで動くのはまだ先)
最新ゲームができるスペックがあれば、クリエイティブなことも出来ますね。
フラッシュメモリベースのMacでクリエイティブなことの要求に耐えられるんですか?
・なんでもできる→Windows
・ウェブ端末→Mac
・組み込み用途・ウェブサービス運用→Linux
こんなところでしょう。
>>吉澤準特さん
今現在も、OSはパソコンにプリインストールされていて買わない人が多いわけで、
OSの格納場所がROMかHDDの違いしか無いように思います。
仮に月額500円だったら、2年で1万2000円。3年で1万8000円。
今よりも違法コピーがしづらい。古いOSを使い続けてもお金を取れる。
ということを考慮するとベンダー側もハッピーですね。
red.green.blue on 2007/12/04
近い将来、OSはファームウェアと同等の扱いとなり、それ自体の購入にお金を直接払うことはなくなると予想しています。ちまたで言われる、ハードウェア→ソフトウェア→サービスという対価の変化がそれを促すのでしょう。
そのような時代が到来したら、「月額xxx円」というSaaSモデルに移行せざるを得ないでしょうね。
でも、その方がベンダーと消費者双方にとってハッピーなのだと私は信じています。
吉澤準特 on 2007/12/03
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吉澤準特さん、red.green.blueさん、きむこうさん、コメントありがとうございます。
> なぜそういう、みんながすばらしい(と)考え(、)欲しがるOSを無償で提供しないといけないのでしょう?
この点にだけ。「近い将来、何でもできるOSを、みんながすばらしいとは考えなくなるだろう」というのが私の予想です。大は小を兼ねないと見なされるような。Winに限らずMacユーザーにしてもです。そしてOSは「何でもできる有償版」と「用途限定の無償版」に二分化すると。もちろん、Micorosftが後者にも値段を付けると言うなら、それは自由ですが、いわゆるデスクトップLinuxが現実的な選択肢に上るようになれば、それも難しかろうと。専用ハードの販売で収益を上げているAppleも既に無償提供しているようなものですし、例えば「切り詰めたLinux機は4万円、MacBook nanoが5万円、同等スペックのWin機はOS代が乗ってるので6万円(数字は適当ですが)」ってわけにもいかんでしょう。