最終更新時刻:2009年11月26日(木) 20時40分
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CDが無料になるのに、あと何年?

公開日時:
2008/01/08 07:35
著者:
おおぬか

例によって人の記事を借りて話を始めます。 前にも引用したTechCrunchの日本語版、去年の10月の記事なので読んだ方は、 「何を今さら」 かもしれませんが、良い記事なので紹介します。

楽曲無料化行進曲は鳴り止まない

出だしは、2007年の音楽の売り上げが、 ”ネット販売は急速に伸びている” のに ”全体の売り上げ(CD)は10%も落ち込んだ”と言う分析なのですが、まあこれは日本でも少なからず起きている事なので、これ自体は別に驚くような事でもありません。 (但し、1年で10%の落ち込みというのは、さすがにショックですが)

問題はこのあと、

楽曲の経済は極めて単純な図式で動いている。まず限界原価、これはゼロだ。ソフトウェアと同じで最初の1枚ができたら、たちまちそれと同じクォリティーのデジタルコピーが原価ゼロで作れる。しかもコピーは誰でも作れるのだ。つまり法的手段(著作権)、技術(DRM)など誰かが人工的に製造に障害を設けない限り、単純な経済原理でいくと楽曲価格は限界原価のようにゼロに落ちる運命にある。

これを裏付ける証拠なら、反論の余地のないものが既にある。今年4月DRMフリー楽曲のベンチマーク価格は$1.29だった。これがたった半年で31%落ちて現在$0.89なのである。

P2Pネットワークもこの問題(チャンス?)にさらに拍車をかけている。P2Pで無料コピー作りにかかる時間は格段に短くなった。本当にこれでいいのかというぐらい。今BitTorrent経由でダウンロードされる楽曲は月間10億曲前後で、そのほとんどが違法コピーときている。 最終的には政府が業界保護の抜本改革(楽曲課税を義務化する法案など)にでも乗り出さない限り経済原理には勝てず、楽曲価格はゼロに向かうだろう。

---引用終わり---

この後、この仮説(?)を証明するために例を上げて分析しているのですが、それがとても説得力があるのです。 もともと、このTechCrunchは業界中立の立場から、公平で鋭い見方をしているのですが、この記事はその典型です。 日本では、この最後の段落にある”政府”に相当する、”業界”や”社会”が急激な変化をきらいますので、CDがタダになるのはそう簡単ではないでしょうが、アメリカではドラスティックな変化が起きやすいですから、後2-3年もすると、無料音楽配信は相当出てくるのではないでしょうか?

アメリカのミュージシャンの中には、この動きを先取りするグループが出てきているようです。

「Nine Inch Nails」、音楽産業の棺おけに釘を打つ

インダストリー・ロックの人気バンドNine Inch Nailsは本日(米国時間10/8)をもってフリーエージェントとなったことを発表した。つまり、これからはレコード会社とはいっさい契約を結ばず、サービスも受けないというものだ。

「Nine Inch Nails」のTrent Reznorはバンドのサイトで、「従来の音楽ビジネスの流通モデルはすでに限界が見えている。音楽ビジネスは今までの状態と本質的に異なる別物へと革命的な変化を遂げている。ついにわれわれの聴衆と直接的かつ適切な関係を結べるようになったことを私はたいへん嬉しく思う」と述べている。

Gizmodoの以下の記事は正鵠を射たものだと思う。


界の最大のスターである2組のバンドがデジタル時代の新しいモデルを読み取り、古いモデルが崩壊したことを熱烈に歓迎しているというのに、レコード会社は
なぜそれができないのだろう?RadioheadとNine Inch
Nailsの行動は、利権でこり固まった連中が恐れている新しいビジネスモデルは「そのうち」やってくるのではなく、もうすでに到来しているのだというこ
とを示している

---引用終わり---

単純に言えば、片方には、作り手として、(特に有名になる前や、有名になれない大部分のグループや個人は)”お金を払ってでも、自分たちの音楽を人に聞いてもらいたい。 無料でももちろんOK" というのがあり、 聞く方は”高いお金を出してCDを買う。 もし無料だったら、もちろん大歓迎”  この2つの間をレコード(CD?)企業や、その他の企業がある程度のサービスを提供する事で利益を上げていたわけです。 しかし今、そのサービスの大部分はデジタル化のために”誰でも安くできる事”になってしまった。 作り手のアーティストがWebサイトにアップロードして、受けてのファンがダウンロードしてMP3プレーヤーで聞けば、間は何もいらない。 後、残っているのは既存のシステムで利益を出している、音楽企業と有名アーティストだけ。 これから出てくる新人アーティストがWebを使い出し、上の記事に乗っているように”ライブで利益を出す”ビジネススタイルで成功したら、音楽業界はあっというまに変わってしまう。

思い出して下さい。 わずか10年(長い?)も経たずにレコードはCDに駆逐されてしまった事を。 世の中、特に音楽のような若い人のものは、変わりだしたらあっという間に変わる。 もうレコードという言葉が20代の人には私語であるように、CDが死語になる時代は、私も見られそうな気がします。 音楽業界の関係者のみなさん、変化に対応する準備は出来ていますか? では今日はここまで。

Nine Inch Nails

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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