最終更新時刻:2009年11月9日(月) 21時11分
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英語、 英語、 英語、 英語とWeb2.0 と21世紀のグローバル経済(2)

公開日時:
2007/12/08 00:54
著者:
おおぬか

前回からの続きですが、フランス人を抜いて”日本人が先進国では唯一の英語へたの国民になる” と言う命題(大げさか?)ですが、どうもこの”日本人は英語ができない”と言うのは一般常識になっているらしいです。 そして多くの一般常識が”うそ”が多いように、これもかなり間違った考えが入っているようです。 「日本人が英語ができない理由」、「ここがおかしい日本人の英語」、 「知らないと恥をかく英語」、「これで解った、日本人がどうして英語ができなかったか」等々、英語コンプレックスを刺激するようなタイトルの本が書店の英語コーナーにはあふれています。 Webで、”日本人 英語”検索すると、全て”英語ができない”エントリーばかり。 一つくらい「日本人が英語ができる理由」とか、「なぜ日本人はこんなに英語ができるのか」とか、「日本人は英語の天才ばかり」とかの記事もあったって良いじゃないですか? これが日本人の英語に対する考えの典型的なものです。 

英語が苦手の日本人、真の原因はコレだ!

この中にもでてきますが、日本人が英語ができない証拠として引き合いにだされるのがご存知TOEICです。 ”昔英検 今TOEIC”で今や日本社会でTOEICの権威は急上昇。 企業では昇進の条件にしたり、”係長はTOEIC450 課長は600 部長以上は700を昇進条件の一つとする”とか。 きびしいのは”課長にはTOEIC600を取れないと昇進できない”企業まで出てきました。 日本企業昇進条件にTOEIC義務つけ 

日本IBM等の外資系企業やFordに買収されたマツダでは米国人上司とのComunicationのため、英語が必須だとか。 日本国内にいても英語の必要性が増しているのは事実なので、その力を計り、判断に使う客観的な基準としてTOEICが使われています。 そして、日本人の意識としては「TOEICは世界に通じる英語のバロメータ」で、日本人は最低に近い得点と言うことになってます。 日本人TOEICアジア21国中最低に近い

しかし本当にそうなのでしょうか? TOEICについては批判もあり、一番の理由は、元になったTOEFL (アメリカの大学に入学するための英語基準のテスト。 TOEICに比べると、大学での学習を目的にしているのでビジネス向きでなく、日常の英語とも離れていると言われている。 学士への入学には500-550大学院レベルは550-600が必要とされるが、志望大学のレベルにもよる。 Harvard等の有名大学では学士レベルでも600無いと入学できないと言われている。 又、大学院入学のための統一試験、GREやGMATの英語の試験はTOEFLよりかなり難しい) と比べても公開されている国が少ないと言うことです。 最大の問題は日本でTOEICを実施している、国際コミュニケーション協会の発表資料によると、1997‐98年のTOEIC試験の受験者の63%は日本人で、29%は韓国人であった、ということです。つまり、全世界のTOEIC受験者の92%は、日本人と韓国人が占めていたということなのです。  TOEIC受験生の3人に2人は日本人

要するにTOEICは”日本人の為の英語の試験で日本以外では役に立たない”と言うことです。 こうなるとアジア21国で日本が最低点というのも意味が無い事が判ります。 つまり、日本と韓国以外のアジアの国では、少数の本当に英語が必要とされる(エリート?)人しか受験しないのですから、当然点数が高いわけです。 同じ事はTOEFLでも当てはまり、 こういう議論もあります。

---引用---

中国の人口は約12億人。それに対するTOEFL受験者数は約16万人。 ということは、人口に占める受験者の割合は約0.01%。 一方、日本の場合は、人口が約1億2千万人、受験者が約14万人。 つまり、人口に占める受験者の比率は約0.12%。 だから割合で見れば、日本は中国の約12倍の受験者がいるってわけよ。 「大数の法則」で重要なのは、母集団(人口)と標本(受験者数)の「比率」であって、単に「標本の数(実数)」ではないんだな。 だから、「中国人受験者の数」と「日本人受験者の数」が同じだからといって、単純に点数を比較しちゃまずいってこと。そもそも母集団の数が違うんだからさあ。(笑)

日本の一人当たりのGDPが40940米ドルなのに対して中国は約750米ドル。つまり、中国人の平均年収は、わずか8万円弱! このことが何を意味するかは、ちょっと頭の良い人ならすぐ分かるでしょ。 要するに、中国人にとってTOEFLの受験料は馬鹿高いってこと。 日本人のように、毎月テストを受けるなんてことはできません。 できるかぎり、一発で目標点を取るようにしよう、と考えるの も当然でしょ。 このように、受験料が収入に対して高くなれば、成績の低い人が受験を控える行動に出るのは当然のことです。その結果、受験するのは、本当に実力のある人に絞られるでしょう。 だから、中国人受験者は、中国人の中でもえりすぐりのエリート達ばかりだと考えられるのです。

どの国でも、頭の良い人とそうでない人がいるのは同じ。 日本人だって、英語がぺらぺらの人もいるし、ノーベル賞を受賞するような優秀な学者もいます。もちろん、中国人も優秀な人もいれば、駄目な人もいます。 つまり私が言いたいのは、TOEFLの受験者層はその国の国民全体を代表しているわけではないので、国別に点数を比較して「日本人の英語力が低い」なんて言うのはナンセンスってこと。

TOEFL 日本人の点数は低い?

ここまで書いてきて一応私の結論として2つの質問にまとめてみました。

  1. なぜ日本人は英語が不得意なのか? それは正しいのか? 
  2. 正しかったら直すにはどうすれば良いのか?

私の回答

1. 正しいとも言えるし、正しくないとも言える。 TOEICは国内しか通用しないので判断には使えない。 TOEFLも日本人が大量に受けており、他国は本当に必要な(エリート)しか受けないので比較にならない。 アメリカでも日本人留学生の数はずば抜けており(3万ー5万人)、大部分(90%?)は短期(数ヶ月)留学や遊学で、他国の真面目な留学生の多い国とは比較にならない。

但し、ヨーロッパ言語の国は明らかにTOEFL点数が高い。 これは言語が似ているので当然。 日本語は朝鮮語以外世界で似た言語が無いので、外国語が苦手というのは言語学的には根拠がある。 英語と日本語では共通点は全く無いので、どちらからも相手の言語は学びにくい。 アメリカ人(欧米人)で日本語がビジネスレベルでできる人間はほとんどいない(漢字が読めない)のを考慮すると、日本人の外国語能力は低くは無いと推測される。

2. 現実の日本での生活、人生を考えた場合、日本人が日本語以外の言語を必要とするのは未だに特殊な場合のみである。 ビジネスのグローバル化で英語の必要性は高まっているが、未だに多くの日本企業のビジネスは、”日本の中で、日本人が、日本人相手に”行っており、海外比率は高くない。 私の勤めている部品商社でも仕事の大半は、日本でのお客さんがアメリカにも工場を持っているので、そこへの部品の納入とサポート、いわゆる移管ビジネスです。 つまり経済のグローバル化といっても、日本企業の多くは”外国で、日本人が、日本人相手に”行っているわけで、英語より日本語、現地の人とのCommunicationより、日本での親会社同士の付き合いの方が重視される訳です。

おそらく日本人の人生で最大に英語の必要性が高まるのは”大学受験”でしょう。 ですから日本人の英語が未だに”受験英語”なわけです。 近年のTOEICブームも大学受験と同様、”日本企業が日本の中で日本人社員の英語力を計る為のもの” という意味で受験英語と同様の位置づけでしょう。

結論として、その習得の困難さを考えると、日本人が英語に費やしている時間と経済的努力はややこっけいで無駄に思えます。 企業や大学、研究所等でどうしても英語が必要な人は少しづつ増えているので、そいう対象者は個人的に対処せねばならないでしょうが、日本人全体で”英語を第二国語に”などと言うのは、現実的にも不可能であまり意味が無いスローガンだろう。 とまあ、常識的なところに落ち着いたところで閉めにしましょう。

今日のおまけは友人から回ってきた不思議な雲の写真。 題して「神の手」。 しかし神様って必ず上にいて、地下は地獄って、なんか決まり文句でおかしくありません?

では今日はここまで。

大額和良(おおぬか かずよし)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

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