初音ミクに関してはこのブログでも書きましたし、かなり一般にも知れ渡るブームに成ってきているのでもう説明の必要は無いでしょう。 そしてセカンドライフと言えばWeb 2.0の代表的な存在として、あらゆるメディアに取り上げられています。 しかし私の判断では、この2つは今後、WebそしてIT技術の歴史の中で全く違う道を歩んでいくと思います。
まずはっきり”失敗”と書きましたが、セカンドライフ(SL)は当初から色々な批判を浴びていました。 代表的なものは以下の通りです。
これに対して擁護派からは、こういう批判は全て新しいものが出てくる度に起こる。 Webだって10年前にはビジネスになるのはポルノだけと言われていた。 2000年のドットコムバブル崩壊の時は”もうWebビジネスなんてダメだ”とみんな言ったじゃないか。 それが今Googleはマイクロソフトすら脅かす存在になり、各国の政府がGoogle対策を立てて、Googleによる情報の支配を避けるような時代になっている。 セカンドライフも今は色々欠点があるが、次世代のWebのインフラとして重要な位置を占めるようになるだろう。
もちろん擁護派の言うことに一理はあるのですが、”私がSLは失敗”と決め付けたのは、”例え次世代のWebが3DになったとしてもSLがその中核になる事は無いだろう” と思っているからです。 そしてそのダメな訳が初音ミクの成功の中に反面教師としてあると考えています。
つまり、”初音ミクの成功は決してクリプトンのソフトの優秀性からきた物ではない”という事です。 もちろん基本はミクのソフト(ヤマハの音声合成技術)が優秀で、まるで本当の人間の声に聞こえる事と、その技術の長所、欠点を考慮し、いわゆる”萌えキャラ”に仕立て上げた、ビジネスセンスが成功の理由の一部ではあるのですが、真のブームの火付け役は、にこにこ動画とYouTube,そこに自分達の作ったもの(CGM)を次々とアップロードし、人の作ったものとのマッシュアップ(組み合わせて作る)していった、”おたくたち”のパワーにあるのです。
それではセカンドライフがこのような、人々のパワーを集める事のできるものに成る土壌があるでしょうか? 私は無いと思います。 単なるインフラの提供ではダメで、コアの技術は十分良いものを持っている(ミクなら作った声の品質)事を前提に、素人の余り能力も時間も無いユーザでもアクティブに参加できる間口の広さ(にこにこ動画でのテロップ付け。 人の動画を変更して又アップする等、ゼロから作らなくて良い。)と、セミプロでも楽しめる奥行きの深さ(ミクの作品にはセミプロレベルがかなりある。 本来無理な”しゃべり”をさせたり、もちろんSex関係もある)が必要です。
セカンドライフのトップページを見ても目につくのは企業のプロモーションイベントと土地の売り買いの広告ばかりです。 セカンドライフの土地等というのは、それこそバブル以外の何者でもないわけで、一旦人気が無くなればあっというまに価値はゼロです。 そういう意味では一種のジャンク株への投資に似ているところがあります。 現実のユーザが楽しむアクティビティが行われているか? という質問にどう答えられるのかに全ては掛かっています。 ”実際のアクティブなユーザはせいぜい数万人”と言うのが真実だとすれば、やはり現在のブームは完全なまぼろしで、夢が消えたら何も残らなかった、日本の80年代後半のバブルと同じ事になるでしょう。
今のSLバブルが破裂して5-10年後に本当に3次元Webが可能になったとしたら、セカンドライフでは無い、もっと簡単に楽しめるもの、おそらく3Dゲーム等から本当の実用化が始まるのではないか。 そしてその時セカンドライフが生き残っていたとしても、SL上でそういう新しいアプリケーションを作ろうと思うだろうか? 私だったらやらない。 費用の問題もあるだろうし、おそらく3D技術が当たり前になる頃には、わざわざSLの上でやらなくてももっと簡単に安くやれるインフラを提供する企業が沢山出てきているだろう。 例によってマイクロソフトはWindowsに何か入れようとするだろうし。 いわばSLはWeb2.0におけるNetscapeになるだろうというのが私の予想です。 現在のWebの隆盛にNetscapeが果たした開拓者としての役割は誰にも否定できませんが、現在Netscapeはどこにもありません。 SLもそのような存在になるのではないでしょうか。
全く新しいアプリケーションが出てきた時、先行した企業が成功する例は少ないのです。 サーチエンジンでは、Yahooは何とか留まっていますが、AltavistaやInfoseekはもう知らない人が多いでしょう。 私はセカンドライフも同じ運命を辿ると考えています。 それに比べてミクの名前は長く残るでしょうし、これからのビジネス展開によっては、クリプトンがこの分野(DTM2.0?)で独占的な企業になる可能性もあります。 但し、Webサイトなどで判る限りでは、社長の伊藤 博之氏はあまり会社を大きくする事には興味を持っていないようなのでどうなるか判りませんが、それはあまり大きな問題ではないでしょう。
歌だけでなく、アニメーション(ダンスや振り等)のアプリも出てくるでしょう。 バーチャルタレント作成がアマチュアを含めたアート活動(芸術活動というとちょっとおおげさになる)の一部分を占める時代が来るのではないでしょうか? その時、ミクの名前とクリプトンは、AppleのAppleIIのような歴史的意味を持つのではないかと言うのが私の予想です。
日本語Wikiのセカンドライフの問題点記述。 この中に私の言いたいことはかなり記されています。
現在もアカウント数は増加を続けている。土地の面積も急増しているが、需要がそれに追いつかず、過疎化したSIMが多数出てきている。現在1つの
SIMで一度に滞在できる人数は数十人程度であり、数百人以上集めてイベントを開くには複数のSIMに人を分散させる必要がある。また、3DCGが最近の
ゲームより見劣りするわりに安価なパソコンでは快適に遊べず、SLを始めたいユーザーにとって大きな障害となっている。一方、リンデンラボはサーバーの
オープンソース化には一定数のユーザーを確保する必要があるとしており、様々な策を講じて新規ユーザーの定着を図っている。
SLでは仮想通貨が現実通貨と換金できるという点から、悪徳ユーザーによる詐欺・クラッキングや賭博行
為が問題視されている。特に詐欺・クラッキングは重大な問題となっており、多数の被害が報告されている。SLには法律がなく(Big
Sixは指針であって法律ではない)、リンデンラボはユーザー間のトラブルには基本的に介入しないため、被害にあっても泣き寝入りとなるケースが多い(通
報すれば対処することもある)。賭博についてはアメリカでオンライン賭博を規制する法律ができたため、2007年7月にカジノや現実世界を対象としたスポーツ賭博などが全面的に禁止となった。だが、賭博には根強い人気があり、現在でも違法カジノの存在が確認されている。小児性愛に対する規制も強く、子供の姿をしたアバターと性的な行為をすることなどが禁止されている。
新たに参加するユーザーは後を絶たないが、その中で挫折したりして辞めていくユーザーも多い。これはSLに明確な目的がなく新規ユーザーは「何をし
たら良いのかが分からない」という面がある一方、この新しい世界にまごついている新規ユーザーに集団で嫌がらせを働いたりするユーザーグループの存在や、
執拗に付きまとわれたなど迷惑行為の報告[18]も後を絶たず、こういった問題はユーザー有志による自警組織の発達も促したが、依然として「試しに登録して、絶望するユーザー」の問題は続いている。数百万に及ぶアカウント数の多くはそういった“休眠”ユーザーのものが多くを占めている[19]と言われる。
SLは未成年(18歳未満)のユーザーは参加できないとしている。しかし、アカウント登録時に年齢を偽れば未成年であっても簡単に登録でき、SLに
は未成年ユーザーも多数いると見られる。それを問題として未成年ユーザーの締め出しを求める意見が出てきている。2007年8月にID認証が導入されたも
のの、今のところアダルトコンテンツの利用制限のみに使われており、任意なのでアダルトコンテンツを利用しない限りは認証しなくても問題なく遊べる。
2007年現在では日本国内のメディアでSLが積極的に取り上げられる[20]が、一般人における認知度との乖離が著しい点が疑問視され、「電通主体で無理やり流行らせようとしている[21]」
感が出ていることに関し、ネット上での批判が相次いでいる一方、その電通によって「ブームが一段落した」と早々に見切りをつけるような声明が出された事
で、マスメディア主体による商業が失敗したとする見方もある。また、新規参入する企業や団体が続々と現れる一方で、参入後にそのメリットを疑問視し、見切
りをつけて撤退するところも現れているという。
------ Wiki記事終わり
初音ミクが今年の Web of the Year にWiiyaiPhoneと一緒にノミネートされました。 ちなみにニコニコ動画もノミネートに入っています。
今日のおまけはChicagoです。 今年の冬に行ったので寒かったですが。 中心にあるGrant Parkという公園も人が少なくさびしいものでしたが。 写っているのは私の上司です(顔は秘密です)。 見せたかったのは後ろに見える赤い女性の大きな顔で、じつはこれが私のブログの顔になってます。

近くに寄ってみるとでかいオブジェの一面がディスプレイになっていて1分くらいの感覚で映すものを変えています。 ちょっと”きもい”?

では今日はこれまで。
大額和良(おおぬか かずよし)
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。