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進化するドローン、ドローンを制するものは世界のロボティクス革命を制す!?

2016/11/19 19:00
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土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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人工知能の話題が絶えません。ちなみに私が関わっている「秋葉原プログラミング教室」という小中学生向けのゲームプログラミング教室では、ついに12月から大人も子供も受講できる「人工知能プログラミングコース」を開講することになりました。

かつて産業革命を起したのは18世紀のイギリスでした。これは紡績機の発明や蒸気機関の発明など。それから200年後にインターネットなどの「IT革命」が起きたのはアメリカ。シリコバレーから数々のITベンチャーが世界を飲み込んでいます。そしてもうすぐ起きるのが、人工知能を活用した、自動運転やドローンなどによる「ロボティクス革命」。どの国がリーダーシップを取るのか、世界の勢力地図がどう変わっていくのかが注目されています。

今回は、先日ラジオ番組で「ドローン」の現状と今後の展望について特集したものを、この場を借りて集約しておこうと思います。

■そもそもドローンとは何か?

調べによれば、ドローンは、第2次世界大戦中に攻撃・射撃訓練の際の標的用として開発された「標的用無人航空機」に端を発しているようです。最初に開発された標的機の名称が「Queen Bee(女王蜂)」だったことから、その後開発されていった標的機を「メス蜂」に対して「オスの蜂=ドローン」と言うようになったと言われています。ちなみに「ドローン」とは蜂が飛ぶときにする羽根の音のことでもあります。

これが2010年ころにホビー用に発売され始めた、プロペラで飛行する小型のマルチコプターに「ドローン」と名付けたことから、これまでのラジコンヘリとは一線を画す存在として知られるようになっていきました。

特にこれまでのラジコンヘリとの違いは「自立性」にあります。ラジコンヘリは「プロポ」と呼ばれる無線リモコンを使って手動で操縦しますが、ドローンは、プロポで操縦はするんですが、ここ数年のセンサーやバッテリーの急速な進歩によって、GPSや電子コンパス、加速度センサーや軽量バッテリーなどが安価に搭載されていて、遠隔操縦だけでは見分けられない障害物や気流の変化、正確な場所への誘導など、ほとんどがドローン自身が見分けて飛んでくれることなんです。

今では、専用のプロポなども必要なく、手持ちのスマートフォンでの操縦も可能。ここがポイント!! つまり、ドローンとスマートフォンはつながってしまったんです。ドローンがスマートフォンそのものでもあります。つまり常にインターネットとつながっている。これはどういうことか?

ドローンは、インターネット上にある世界中のあらゆる情報ともやりとりをしながら飛行ができる、空飛ぶスマホなんですよ。これをマルチクリエイターの高城剛さんは、著書の中で「インターネットの重力への挑戦」と言ってます。

■始まりはアマゾンのドローンによる無人配送サービス構想・・・

ドローンという言葉がわれわれのお茶の間にまで広がり始めたきっかけは、2013年末にアマゾンがドローンを使った無人配送の構想が発表され、そのニュース映像がネットを駆け巡ったころからではないでしょうか。

ドローンが注文したお客の自宅の庭に、自動で直接商品を届けるというものだったんですが、あれを見て我々がまず言ったのは「日本じゃあんな広い庭はない!!」 でした。

あのときは、こんなSFみたいなことが実際にできるようになるのかと思ってましたが、いまや海浜幕張では、ドローン特区として、宅配サービスの実験が実際に行われています。日本はマンションのベランダに直接運んでるようです・・・。

ところでアマゾンはなぜそうまでして、ドローンによる無人配達にこだわっているんでしょうか? これは
「ラストワンマイル問題」と言われていて、通販や運送業界における、もっとも重要な課題のひとつなんです。

つまり、通販で頼んだ商品が、家の近くの配送センターにまでは順調に来るんですが、そこから自宅に配送するとき、もし受け取れる人がいないと、不在配送となって、また配送センターに戻ってしまう、これ無料でやっているかのように見えますが、配送センターと自宅の間を何度も往復しているので、運送代は2倍にも3倍にもなってしまっている・・これがラストワンマイル問題。これをドローンで解決させてしまおうというわけなんです。

■ドローン市場と注目の世界3大メーカー

ちなみに日本では、昨年末(2015年12月)にドローンの普及で航空法の改正がされました。それのよれば、ドローンの定義は「人が乗ることが出来ない構造のもので、重量が200グラム以上のもの」とし、許可なしの飛行禁止区域は、人口集中地域や空港周辺および、地上150メートル以下。また第三者の人や建物、車などから30メートル以上離れていることなどが加わりました。

これによって、現在ドローンが許可なしに自由に飛ばせるのは、郊外で地上150メートル以下の地域のみとなっています。なので、アマゾンなどがドローンのための空域確保のために、人口密集地域でも飛ばせそうな空域に特別の許可を取れるよう世界に働きかけています。

例えば10階建て程度のビルが立ち並ぶ場所を考えたとき、ビルの高さ30メートル+30メートル=60メートルから150メートル(これ以上は飛行機やヘリコプターの空域)までの間を、ドローンに開放したらどうかと、アマゾンなどが提案しているんです。これは携帯電話が電波の空き帯域を活用することで大きな成功を収めたのと同じように、この空域を手にしたものが次世代のビジネスを担うことになるのではないかと言われています。

インプレス社の「ドローンビジネス調査報告書2016」によれば、2015年度のドローン市場が104億円だったのに対し、5年後の2020年には約10倍の1138億円になると予測しています。

またアメリカでは、今年度60万機と見られる産業用ドローンの利用台数が、2020年には約5倍の270万機になると予想。

この市場を支えるドローンメーカーは、すでに1000社を越えていると言われているんですが、占有率で見ると、中国の「DJI社」フランスの「パロット社」そしてアメリカの「3Dロボティクス社」の3社で全体の90%を占めています。この3社についてちょっとご紹介しましょう。

中国のDJI社は、ホビー用としても皆さんご存知の「ファントム」で一躍有名になった会社。そして2位のパロット社は、まさしく「ドローン」という名称を商品名に使用した初めての会社。そして3位の3Dロボティクス社は、IT専門誌「ワイヤード」元編集長のクリス・アンダーソン氏が、突然編集長をやめて若者と立ち上げた会社。どれも大注目の会社。

中でも、恐るべき中国のドローン技術の奥深さは、いまにも世界を制する勢いが垣間見られます。その技術の中に「ジンバル」と呼ばれる、空撮のためになくてはならない装置があるんだそうです。

ドローンで空撮を楽しむときに、本体に直接カメラを取り付けると、振動で映像がブレてしまうので、カメラの軸を安定させる「ジンバル」を設置するそうなんですが、こうした周辺機器への対応が一番行き届いているのが中国なんだそうです。

■ドローンの活用は国をも制す

現在注目されているドローンの主な活用ジャンルでは、

「空撮での利用」「農業での利用」「物流での利用」「警備での利用」「中継基地での利用(災害対策)」

などとなっています。

空中撮影については、テレビや映画などでもうすでにみなさんもよくテレビ番組などで見るようになっています。今やこの空撮技術士のための学校まで登場しています。

たとえば「日本ドローンアカデミー」のホームページを見ると「ドローン操縦士コース」と「ドローン安全運行管理者コース」があって、「ドローン操縦士コース」は8回の講習で約30万円、安全運転管理者コースは1回の実習で6万円。

また、農業での活用では、以前にもニュースウェブでも紹介しましたが、空中から畑をセンサーカメラでトレースすることで、害虫被害がある場所を念入りに農薬散布したり、地形ごとに適した高度で飛ばしすことで、地面までの距離を測定しながら適量の農薬が散布できるため、5倍も速く完了できるようになったという記事も出ています。

ほかにも、アメリカではテーザー銃という電気ショックの銃をドローンに装備させる認可がおりて、無人警備に当たることができるようになったり、最近では台湾の見本市で、狙ったポイントにルアーを落とせる釣りドローンなども登場しているそうです。

また災害対策時などに、ネットや電話回線が遮断された地域にドローンで携帯電話の中継機器を送り込み、街灯や携帯基地局のアンテナタワーなどに配置するというアイデアを、この夏、アマゾンが特許取得したというニュースもありました。

ということで、ドローンについてさまざまな面からご紹介してきましたが、今後、ドローンの活用が必須であることは間違いないことがわかったと思います。つまり、ドローンを制するものが今後の市場を制するというわけです。

現在は、中国、フランス、アメリカがしのぎを削っています。ここに何らかの形で日本も参戦しなければなりません。我々の力でそれが実現できるよう考えていかなければなりません。


(参考書籍)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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