洞爺湖サミットが続いているので、さらに妄想は続く。
地球温暖化で何が起こるか。気温上昇による生態系の変化、砂漠化。そして北極やグリーンランドの氷が溶けることによる海面の上昇だ。海面が上昇すれば、当然陸地は減る。そこで思い出すのは旧約聖書で説かれたノアの箱舟である。
ヤハウェ・エロヒムは地上に増えた人々やネフィリムが悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと「神に従う無垢な人」であったノア(当時600歳)に天使アルスヤラルユル(ウリエル)を通じて告げ、ノアに箱舟の建設を命じた。ノアとその家族8人は一所懸命働いた。その間、ノアは伝道して、大洪水が来ることを前もって人々に知らせたが、耳を傾ける者はいなかった。(ノアの方舟Wiki)
もちろん、聖書と温暖化は関係ないが、神=自然ととらえると、納得できる部分がある。前項「温暖化ゴミ屋敷論」において、一般常識からすれば、ゴミを捨てないゴミ屋敷の住人は、公共道徳違反で罪に問われる。ところが、地球温暖化では、ゴミを捨てる人まで罪に問われるのである。これからは、ゴミを出さない人でなければ生きていけないのだ。しかし、そんな人間がいるものだろうか。もちろん、これからは、ある程度の削減は可能だろう。だが、完全にもとのままになることはありえるのだろうか。こう考えれば、温暖化の罪は、人類全体の罪かもしれない。
しかし、これほど急速に温暖化が進んだのはごく最近のことであるという。世界的な戦争や疫痢がないせいで、世界人口が爆発的に増加してきたのである。医療の進歩により、子供が死ななくなり、長寿国家が増えてきた。世界中に都市が増えてきたため、温室効果ガスの排出が増えてきたのだ。いわば、地球の許容量を越えてまで人口が増えてしまったのである。化石燃料を燃やすためという第一義の理由もあるが、あまり自然環境を省みなかったことも原因であるかもしれない。
しかし、本来、正反対の態度を示すはずの宗教者と、科学者であるはずの環境学者の意見がここで「洪水と海面上昇」でマッチングしたのはなぜだろうか。ぼくは、「2007年とは何だったか。そして2008年はどこへ向かうのか。」で、アルビン・トフラーの「富の未来」からこんな言葉を引用したことがある。
新しい文明が古い文明を侵食する時期には、二つをくらべる動きが起こるのは避けがたい。過去の文明で有利な立場にあった人や、うまく順応してきた人がノスタルジア軍団を作り、過去を賞賛するか美化し、まだ十分に理解できない将来、不完全な将来との違いをいいたてる。
見慣れた社会の消滅で打撃を受け、変化のあまりの速さに未来の衝撃を受けて、何百万、何千万の欧米人が工業経済の名残が消えていくのを嘆いている。
職の不安に脅え、アジアの勃興に脅えているうえ、とくに若者は映画、テレビ、ゲーム、インターネットで暗黒の未来のイメージにたえず接している。メディアが作り上げ、若者の憧れの的とされている「スター」は、街角のチンピラや傍若無人な歌手、禁止薬物を使うスポーツ選手などだ。宗教家からはこの世の終わりが近いと聞かされている。そしてかつては進歩的だった環境運動がいまでは大勢力になり、破局の予言をふりまいて、「ノーといおう」と繰り返し呼びかけている。
現代こそが、消費文明から次の文明への過渡期なのかもしれない。
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