松下電器、社名「パナソニック」に…10月変更(読売新聞1/10) 「ナショナル」ブランド廃止 松下電器産業は10日、社名をAV(音響・映像)などのブランドと同じ「パナソニック」に10月に変更する方針を固めた。冷蔵庫など、国内の白物家電に使っている「ナショナル」ブランドも2009年中に廃止し、「パナソニック」に一本化する。10日午後、 松下の名前が10月からパナソニックに変わる。松下・ナショナル・パナソニックの3つのブランドをパナソニックに統一するという。パナソニックのブランド力を高める目的だ。 ブランドとは「焼印をつけること」を意味する brander という古ノルド語から派生したものであるといわれている。古くから放牧している家畜に自らの所有物であることを示すために自製の焼印を押した。現在でも brand という言葉には、商品や家畜に押す「焼印」という意味がある。これから派生して「識別するためのしるし」という意味を持つようになった。「真新しい」という意味の英語 brand-new も「焼印を押したばかりの」という形容が原義である。(Wiki) ブランディングとは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動を指します。『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによれば、「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」と定義されます。このことはブランドの法的所有者は企業であっても、実際にブランドの価値は、個々の消費者の頭・こころの中に所有されていることを示していると言えます。 つまり、ブランドとは企業のためではなく、消費者のために作られるということである。したがって、複数のブランドがあると、消費者の意識が混乱し、ブランド力が保てない。実際、「パナソニック」といわれて、ああ、松下のとか、ナショナルのとかワンテンポ遅れて頭に浮かぶ。おそらく、海外では「松下」や「ナショナル」では通じないだろう。 ブランドといえば、ライバルのソニーの名前が思い浮かぶ。「ソニー」の前身は「東京通信工業(東通工)」である。どこでもあるような名前である。この東通工が海外にトランジスタラジオを輸出することになった。 1953年ごろからだろうか、井深や盛田、あるいは岩間、樋口と、海外に渡航する者が増えるに従い、東通工ではあることが話題になりはじめた。社名に関することである。東京通信工業、あるいは東通工と言っても、アメリカ人は発音できないのである。発音できない名前で物を持っていっても商売にならない。何とかしなくてはと、おりおり皆で考えた。どうせ変えるのならいい名前にしよう。それが一致した意見だった。 いい名前には条件がある。覚えにくいのは困るし、言いづらいのも損だ。なるべく簡単な名前で、どの言語でもほぼ同じように読めて、発音できることが大事な要素だ。 一番簡単なのは二字の名前だが、ローマ字二字の名前は、不可能に近い。三字に増やした場合、RCAやNBC、CBSあるいはNHKと、すでにいろいろあって他者と間違われる可能性もある。東通工の頭文字をとってTKKというのも考えられたが、これだと東京急行のTKKと混乱されてしまうかもしれない。となると四字しかないと、いろいろな組み合わせが考えられた。 一番腐心したのは、発音だ。井深はアメリカでは「イビューカ」と呼ばれた。カメラのニコンは、ほとんどのアメリカ人がナイコンと呼んでいた。日本へきたアメリカ人が「ナイコンはないか」と聞くが、ナイコンはない。日本にはニコンしかないのだ。 いろいろ考えた結果が『SONY』だった。 音SOUNDやSONICの語源となったラテン語のSONUS(ソヌス)と、小さい坊やという意味のSONNYを掛け合わせて作った言葉である。自分たちの会社は非常に小さいが、それにも増して、はつらつとした若者の集まりであるというイメージにも通じた。これで決まった。 ちなみにPanasonicの語源は「あまねく」の意味のPanと「音」のsonicの造語。そのこころは「松下電器産業の音を、あまねく世界中に」(It media「販売戦略とシンクロするPanasonicのブランド統一」) どちらも「SONIC」が関係するとは、音が原点か。しかも1955年(昭和30年)ごろから使われているという。ソニーも1953年(昭和28年)。しかし、松下といえば、どうしても「松下幸之助」の名前が浮かぶ。創業者の名前をはずすほどの決心とは、
「企業ブランディングと地域ブランディング」で紹介したマーケティング用語では
そういえば『Panasonic』もまた
「松下のブランド価値は、商品の内容と比べて伸びていない。その一因は、ブランドが『松下』『Panasonic』『National』の3つに分散していること。『松下電器』という名にはどうしてもローカルなイメージがある。
世界トップクラスのブランド力を備えたグローバルエクセレンスになるには、分散していた力を1つの価値に集中させることが必要。さまざまな方に支えられてきた創業以来の社名を手放すのは大きな決断で、それ以上の価値を生み出す責任がある」――大坪社長は決意を語る。(It media「断腸の思いもあるが」――松下が「パナソニック」に社名変更)
これもまた世界の消費者の頭・こころに訴えるための戦略か。
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07年、松下興産を清算したことで、今回の「社名変更」が可能となった。
http://kyoto-seikei.com/07-0615-n1.htm
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