空から映画が降ってくる。それが、ホームサーバが家にあることで成り立つ未来の形だ。それが、いささか暗雲が立ち込めてきた。いわゆる「デジタルコピー」の問題である。
日経エレクトロニクス4月9日号でこんな記事があった。
地デジのコピー制御方式見直し,「回数限定で1世代のみコピー可」へ
いわゆる「コピーワンス」が悪評なのは、その操作性の悪さだ。一度しかムーブできず、HDDに残したものをディスクに落とせば、当然画質が落ちる。かといっていつまでもHDDに残しておくわけにも行かず、持ち運びにも不便である。さらにコピーに失敗すれば、どちらもパーになる。どうしてもハイビジョン画質のままに、ブルーレイやHD DVDに残したい。そういうマニアのために、使い勝手のよい方式を模索してきた。電機メーカーは、EPN方式を提案したという。
EPN(encryption plus non-assertion)デジタル・インタフェースでの出力や記録媒体へのコピーの際に,暗号化を必須とするものの,コピーの回数や世代には制限をかけないという考え方。インターネットへの再送信は事実上不可能となる。「出力保護付きコピー・フリー」と呼ぶこともある。
なお、EPN方式についてはIT Mediaの小寺信良氏の記事「コピーワンス見直し論に分け入るインテルの戦略」参照
この方式は、受信機や録画機の改修を必要としないという。つまり、そのために買い換えなくてもよいというのだ。もちろん、この方式は消費者には大変ありがたい方式である。だが、そのことは「インターネットへの再送信は事実上不可能となる」というのだ。つまり、放送権者や映画事業者はそれを許さないという。
そこで決まったのがタイトルの「回数限定で1世代のみコピー可」というのが落としどころだ。
受信機と録画機の一体型の場合に限り,コピー・ワンスで放送された番組は「1世代のみコピー可」という状態で蓄積し,その録画機から別の機器や記録媒体にコピーする回数に制限を設けるというルールである。受信機と録画機をIEEE1394などで接続する分離型の場合は,今まで通りムーブしか許可されないことになる。 コピー・ワンスから新ルールに変更する場合は,「地上デジタルテレビジョン放送運用規定(ARIB TR-B14)」で定めた受信機仕様などの変更を伴う。つまり,機器メーカーは新ルールに対応する仕様に沿って録画機のソフトウエアなどを開発し直す必要に迫られる。さらに,これまでに販売された現行のコピー・ワンスのルールに沿った録画機は,そのままでは新ルールに対応できない。
つまり、今までのテレビがアナログからハイビジョンに移ったように、録画機も買い換えなければ、今までの機能は使えませんよといっているのだ。もちろん、著作権問題は重要だが、生産者である映画やテレビは、消費者である視聴者に対して欲しかったら金を出して買えという発想である。だが、このような硬直した考え方では、新たなクリエイターを発掘していかなくてはならない企業としては立ち行かなくてはならないのではないか。なぜなら消費者はやがて生産消費者となるのであり、ネットはそのような生産者を待っているからだ。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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