ブログ小説「ぼくたちと駐在さんの700日間戦争」が今、200万のアクセスで好評である。4月には書籍化され、さらに今年中にはゲームや映画化されるという。
物語は、現在40〜50代の世代が高校生の頃、ある田舎の町で悪戯グループ(20人近くの高校1,2年生)と駐在さんとの笑わせ、泣かせる戦いを描いている。
登場人物は主人公の僕(ママチャリ)、スケベで腕っぷしの強い西条、小柄で女装好きのジェミー、メカに強く包○のチャーリー、スケバンのお欄、いたずらにはいたずらで返す大人気ない駐在とその魅力的な妻など多士済々。犯罪すれすれのいたずらを仕掛けながら決してユーモアを忘れない彼らには、今までの日本の青春小説の暗さを微塵も感じさせない。
一度読み始めたら、元気になること間違いなしである。おそらく映画化されれば今年の日本映画として大ヒットすると思われる。このブログのすごいのは、100本近くのコメントに作者が一つ一つ答えていることだ。しかも毎晩更新。
作者がこんなことを書いている。
(前略)それは「鬱病」のかたのコメント(ご本人の希望で削除しております)と、現役高校生のかたのコメントでした。
すごく簡単、単純に書いてしまいますと、鬱病のかたのコメント内容は「これを読んでいると、人や人生がすてたものではないように思えてくる」といったものです。
その人のブログを拝見すると、いわゆる「リストカッター」といわれるかたのものなんですね。
5章『花火盗人』終了後、そのかたのブログには明らかな違いが見えてきてああ。なんかこんなしょーもない話なのに、この人の心の支えになったんだなぁ、って。漠然と思いました。
日本は世界に君臨する自殺大国で、韓国には抜かれたものの「自殺の定義」が少々日本のほうが甘いので、実質世界一です。 なんとも不名誉なことなのですが。
つい先日も小学生のかたや、中学生のかたが短い生涯を自分で閉じられました。 いじめとか、差別とか、さらには殺人とか、いろんな問題があるわけなんですが、そういうニュースを見るたびに、あーこの人が「ぼくちゅう」読んでたらどうだったかなぁ、って思うわけです。いえ。真面目に。 小中学生はさすがに無理かも知れませんけどね(笑)。
もちろん、そういう方って、現在いらっしゃっている千数百人のうち、一人か二人しかいらっしゃらないかも知れません。 もちろん、ゼロの可能性だってあるわけですが、そこまでいかなくとも、「会社でやなことあったけど元気が出た」とか「毎日に張りがなかったけど、とりあえず日課ができた」とか、 そんなものでも、なにかの役にはたっているかも知れません。(後略)
さらにコメントでも
(前略)姿見えませんけどね。毎日書きながら考えます。これ読んでる人のこと。コメントいただいてる方たちは、これどう思うかな、とか。北海道の人はもうストーブつけた部屋で読んでるのかな、とか。淡路島のひとはどうだろう?とか。いろいろと。
それと同じように、いろんな「思い」で読まれているんですよね。みなさん。ある人はその日恋人と別れて読んでいるかも知れないし、ある人はお葬式から帰って来たばかりかも知れない。そしてそこに「リストカッター」のかたもいたわけです。そういう人たちが「よし、じゃ、ぼくちゅうでも読んでいっちょ元気だすかぁ」って。
だから「ぼくちゅう」毎日更新です。そうやってきていただけるから。だからコメントみんなひとりずつ返します。まじめだったり、ふざけていたり。それはぼくちゅうが始まったときと、なにも変わりません。
スケベでおバカで悪賢くて涙もろくて。
700日間。おつきあいください。
そこに作者の暖かさがにじみ出ている。確かに、この頃は、みんな貧しかったけど、高校生が高校生として輝いていた時代である。そしてまちの商店街も他人行儀でなく、みんなで子供たちを盛り立てようとしていた。決してノスタルジーにとらわれることがよいとは思わないが、でもみんな精一杯生きることで青春時代を生きようぜと声をかけてくれたような小説であった。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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