最終更新時刻:2008年7月25日(金) 21時03分

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ネットとテレビの融合、悲願と不安

公開日時:
2007/01/17 10:02
著者:
mugendai

一連のニュースを見ていると、ライブドアの堀江事件(メディアの自殺参照)のとき、あれほど「ネットとテレビの融合」について批判されていたのに、今では何事もなかったかのように融合が進んでいるように思える。

ここで、今まで述べてきた各業界の立場を僕なりの想像で明らかにしてみたい。

悲願@ リビングのOSを制覇したい(byマイクロソフト)

 オフィスや書斎の90パーセントのパソコンをウィンドウズで制覇してきたマイクロソフト。次は、リビングのホームーバとして君臨することを狙っている。リビングのOSを握れば日本の家電産業は、そのOSのライセンス料を払わなければならない。これは、日本の家電産業に主導権をとられたアメリカの家電産業の悲願でもある。


(茶の間の戦いアップルとマイクロソフト、家電への擦り寄り方)

悲願A 映画のダウンロード販売をしたい(by アメリカ映画会社)

(ホームサーバーの意味するもの)

悲願B ハイビジョンのテレビやレコーダーを売りたい(by日本の家電産業)

 なお、ソニーに関していえば、コンテンツの映画(SPE)と音楽(SME)、レコーダーやテレビを製造するソニー本体、プレイステーション3を販売するSCE、それぞれ思惑が違う。コメントで書いたように「SCEとソニー本社の立場の違いだと思います。ソニー本社としては、BDを製造するライセンス料、レコーダーを作って売る収益、BDグループ家電会社の収益など、もろもろのお金が発生します。そうじゃなければ、cell開発に5000億円なんて出しません。なぜならホームサーバーだけなら儲かるのは、SCEと映画会社だけですから。」そこが「ソニーが何を狙っているかわからない」原因のひとつになっている。(勝ち馬か死か)


一方、不安材料だがこれは結構ある。

不安@ 広告収入が落ちる(by テレビ局)

 リビングの同じテレビを使ってネットが見られるようになれば、ますます視聴率が落ちるし、広告もネットに獲られてしまう。ただでさえ、ハイビジョンや地デジでコストがかかった分、特に地方局の体力が落ちている。テレビは許認可事業なので参入する異業種がいなかった。そこに、ネットが参入すれば、広告収入は半分以下に落ちるだろう。地方局は合併して県によっては民放1局なんてことにも。

不安A パソコンとテレビの視聴形態の違い

 かつて「インターネットテレビ」なるテレビが売り出されたことがある。このときは、回線も電話回線のみで遅く、日本語のホームページもあまりなかった。結局あまり売れなかった。


その後、インフラが整備し、光ファイバーが普及してきたのだが、パソコンとテレビは視聴形態があまりに違う。はたして、離れた場所からインターネットを見るつもりになるであろうか。せいぜい、レンタルビデオ代わりにホームサーバを通して映画を見るくらいではないだろうか。

不安B 団欒を破壊する

 この問題は、テレビが登場してきてから言われてきたことだ。しかし、かつての大家族制度のもとであればそういうこともあるかもしれないが、現在のように核家族の時代においてはむしろ団欒を作ってきた部分もある。テレビがなければ会話が弾まないなんて家庭も多い。しかし、インターネットの場合、団欒というよりもパーソナルな部分が多く、むしろオフィスの延長として捉えられかねない。インターネットはリビングより、個室で見るという場合も増えそうだ。


ひとつのメディアが増えれば、ひとつのメディアは消え去る。人間が増えない以上、パイは小さくなるばかりだ。言えることは、確実に「脳化」の深度が深まっていることだけである。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。

このエントリーへのコメント

5

本来別々というか、サービスを提供する人/される人という意味の対義語なので、一括して呼ぶのはちょっと無理がありますね。DVDレコーダーについてですが、おそらくDLNAサーバ機能を持つ機種がそう呼ばれていたのではないでしょうか?
 
おそらくWindows HomeServerが誤解の元なのだと思いますが、あれはインターネット越しの映像配信サービスのクライアントとしてXBoxやPCにインストールするものではなく、高機能NAS用のOSだと思われます。
http://japanese.engadget.com/2007/01/09/windows-home-server/

  n on 2007/01/22

4

mugendaiさん、お返事ありがとうございます。
「橋渡し」については、私の別ブログ記事の「ご近所さん」の内容が近いかもしれませんので、よろしければご覧ください。
http://www.edita.jp/besus/one/besus96414.html

  いしだ on 2007/01/19

3

nさん、コメントありがとうございます。
初め、「ホームサーバ」という表現を間違えたのかと思い、ちょっと調べていました。遅くなってごめんなさい。本来、サーバとクライアントは別々のものなのですが、混乱を避けるために一括して「ホームサーバ」と呼ぶことにします。(それがさらに混乱を呼ぶことは承知しています。日本ではDVDレコーダーをホームサーバと呼んでいるメーカーがあるのでまだイメージが確定していないようです)
いしださん、コメントありがとうございます。
過去(現在)のメディアが未来のメディアに不安と恐れを抱くのは当然なことです。このメディアを世代と呼んでも同じことです。したがって、上に上げた3つの不安は、過去(現在)の世代が未来の世代に抱く不安を表しています。しかし、その時代が到来すれば、それに慣れていくのが人間の知恵です。ただ、問題は世代間の違いなら、必ず橋渡しをする人間が現れますが、趣味というパーソナルな話題では、なかなか橋渡しする人間が現れません。しかも時代はますます急速に変化します。すると取り残された世代は、孤独を感じると思います。その橋渡しができるのは、結局その変化を乗り越えた世代、われわれの責務なのだと思います。

  mugendai on 2007/01/19

2

ネットの進出が核家族の団欒を破壊するというのは少し飛躍しすぎではないでしょうか。

Vistaが鍵となるかどうかは、しばらく様子を見たいと思いますが、インターネットを家族で楽しむというライフスタイルもそのうち定着するのではと思うのです。

たとえば、家族みんなでYouTubeを観ることと、テレビの個人ビデオ投稿番組を観ることでは差はないでしょう。

また、政府主導の地上デジタル放送では双方向性を生かしたアイディアがなかなか具体化しない中で、ネットの双方向性(これも今は掛け声だけでいまいちですが)の方が早くに生かされる可能性もあります。
海外のcnn.comなどでは、ネットユーザーの声をテレビ放送に反映し、またフィードバックするという両者を繋ぐ試みも既になされています。

より良い「放送と通信の融合」形を模索するためには、既存メディアの敵としてネットを見るのではなく、新たな可能性として積極的にとらえる姿勢が、何より既存メディア自体に求められていると思います。

  いしだ on 2007/01/18

1

そもそも"サーバ"という言葉の意味はご存知ですか?
IPTVクライアントのことをホームサーバと呼んでおられるようですが。

  n on 2007/01/17

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