そもそもこのブログの主題が「拡大を続ける音楽/映像パッケージにおけるEコマース市場」なのにも関わらず、市場背景やレコードメーカーにばかり言及し、販売サイトについてあまり言及していませんでした。
ということで、今回はCD/DVDを販売するEコマースサイトについての状況、問題点などを言及して参ります。
まず、現在CD/DVDを販売するEコマースサイトは判明しているだけで220サイト。うち、上位30サイトが市場規模(予測)1,500億円の80%を占有。
上位30サイトの中でもAmazon.co.jp、HMV、tsutaya onlineが3強で、eでじ!、Neo Wing、@TOWER.JPなどが追随する。
元々、同パッケージ市場の歴史はリアル店舗との歴史と言っても過言ではなく、Eコマースの売上が市場全体と共に伸び始めた2004年でさえ、各レコードメーカーは通販の延長上とでしか見ていなかったが、約16%のシェアをEコマースという販路が占めるようになった2005年頃からやっと注目を浴び始めた。
自己紹介で申し上げた通り、私はEコマースのコンサルト営業を行っていますが、実務面において、ようやく社内から仕事が来るようになったり、アイデアを求められる状況になりました。ちょっと遅ればせながらですが。
話は飛びますが、6月に刊行された「インターネット白書2006」はご覧になられましたでしょうか。その中で、CGMによる新たな消費行動が生じている結果が如実に現れたのが「買い物をするためのインターネット情報源(メディア)(複数回答)」(以下項目・数値引用元:インプレス「インターネット白書2006」)。
最も多かったのは「メーカーやサービス提供会社からのウェブサイト情報」で65.9%、2番目に「商品・サービス提供者からのメールマガジン」61.1%に次いで、実に56.8%のユーザーが「ECサイトや価格比較サイトからの情報・レビュー(評価)」を参考にしたそうです。
AmazonのユーザーレビューはこのCGMの代名詞に評されるぐらいに有名ですが、他のEコマースサイトもほとんどのサイトで導入しています。しかし、それなりにユーザーレビューが書き込まれているのはHMVぐらいで、他のサイトでは書き込みがあまりみつからない。
よく、ユーザーレビュー機能を補完したサイト様から「なぜ書き込みが増えないのか?」と相談されます。
答えは簡単です。書き込む人はそのレビューを誰かが見て、誰かの役に立つと思えないからです。どうせ書くならトラフィックの圧倒的な数を持つサイトで書いて、誰かに役立ててもらいたい、と思うのが心情。
かと言ってもWEBプロモーションを行って、トラフィックを増やしたとしても、そのサイトが一方通行な情報発信をしているうちはユーザーレビューも増えるわけではない。CGMが当たり前になったWEB環境において、面白味がないからです。
CD/DVDパッケージを扱うEコマースサイトでユーザーレビュー以外にマイ・ショップ機能を補完しているサイトはユーザーレビュー機能とほぼイコールというぐらいに多いですが、トラックバック機能やRSSフィード機能を持っているのはNeo Wingのみ。
まだまだCD/DVDパッケージを扱うEコマースサイトは会員制ビジネスにこだわり、結果CGMやSEO対策ができていない。ということは、EコマースサイトのMDが一方的にユーザーへ情報を発信しているというWEB1.0の状況のまま。サイト・ブランディングが立派にできているサイトならまだしも、それさえなくて一方的に情報を投げつける、という図式ではとても現在のインターネット・ユーザーから愛されるサイトにはなれない。
ユーザー同士のコミュニケーションにより物が売れる時代。
であれば、そのユーザーの中にカリスマMDを作ればいい。機能と場所、インセンティブを与えればカリスマMDは自動生成される。
現在はEコマースの市場拡大に牽引される形でほとんどのCD/DVDパッケージを扱うEコマースサイトは売上を伸ばしてはいるが、これから向こう3年は淘汰が始まると予測される。淘汰されないためには、CGMへの取り組みを大至急行うべき。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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