お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

地上波デジタル放送で家電メーカーは優位に立てるか

2003/09/09 16:22
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

mori

マイクロソフトやマッキンゼーで情報通信分野の戦略立案に携わってきた森祐治さんが、通信・放送業界やエレクトロニクス産業に関連した時事的トピックスについて、アカデミックな視点から分析していきます(このブログの更新は2004年4月9日で終了しました。続きは<a href="http://japan.cnet.com/column/mori/">コラムによる連載</a>をご覧下さい)。
ブログ管理

最近のエントリー

今週に入って、セミの鳴く声がつくつくぼうしに変わった。9月の観測史上最高気温を記録する地方も多く、遅れてきた夏とも思える日々が続くが、暦は確実に秋に近づいている

さて、昨日まで書いていた原稿を巡って思索を巡らすうちに、家電メーカーは実に強い立場にあるのではないかと考え始めた。ビットよりも、やはりアトムという感覚だ

典型的に地上波デジタル放送という契機を得て新たに生まれてくる産業があるだろう。そのプロセスにおいて、放送事業者や通信事業者が、これまでの産業の枠組みに縛られて動けない傾向が強い。が、家電メーカーは両者と歩調をあわせつつも、独自の進化モデルを提案できる強みがある。もちろん、今まで通りの単に放送番組を受け取り・・・ということであれば話は別だが、必要に応じてネット上から追加の情報を入手し、放送番組を編集加工し、付加価値をつけて視聴者に提示するという点においては、放送事業者でもなく、通信事業者でもなく、ハードウェアメーカー(もし、ソフトとハードが分割して販売されれれば、ハードよりもソフトなんだろうが)が圧倒的に有利になる

EPGが番組単位の放映時間を提供するのに対して、「放送メタデータ」と呼ばれる情報にはコーナーの内容や登場人物単位の細かな情報が含めれている。そのため、放送され蓄積された番組を任意に切り刻み、新たな編成編集を施した作品として、視聴者は楽しむことができるようになる

結果、番組の合間に挿入されたCMは実質的な効能を失うことになる

しかし、広告それ自体は無効になるわけではない。むしろ、編集編成されるフォーマットや編成情報が家電機器にダウンロードされたり、その情報がサーバーなどで監視することができるのだとしたら、今まで以上に精密な広告露出が可能になるだろう

しかして、通常の放送は流しっぱなし視聴をする人にしか有効でしかない広告のみを取り扱う媒体になるし、それはそれなりに価値はあり続けるはずだ

このトレンドに対抗できるのは、放送の中でも汎用性が高い報道系の番組や、生で放映されるリアリティショー(特に視聴者がスタジオまたはロケ先とテレビの前から参加するもの)程度ではないだろうか。それだから、欧米のネットワーク局はニュース番組に力をいれている)

もちろん、このとき、カスタム番組を編集するデータなどを提供するのが家電メーカーでなければ、「家電メーカーは強い!」という根拠の大半が消えてしまうのだが・・・。こういった編集のための情報もオープンになり、個人の有名編集者などが現れるとなると楽しいのだが

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー

個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社