六本木ヒルズで行われたOpen Source Revolution!に行ってきました。
このイベントは、オープンソースに関する企業関係のセッションパーティーで、様々なセッションが行なわれました。といいたいところですが、今日は、内容を端折って、少々辛めのコメントでいきたいと思います。先に言っておきますが、これは、Cnetのイベントでないから辛口なのではありません。それどころか、知人が記者として関っているくらいです。ただ、それを差し置いてでも、今回は、辛口にさせていただきます。
まずは基調講演となった与謝野大臣の講演なのですが、これがひどかった。「【Open Source Revolution!】「日本はWeb 2.0のオープンソース活用競争をリードせよ」---経済財政・金融担当相 与謝野馨氏:ITpro」という記事がでていますが、実は、この講演、ほとんど下を向いてカンペを読みながら行なわれたもので、一時間の予定を30分程度で終了させたもの。内容の細かい部分はともかく、せっかくLinuxくらいわかる議員として鳴らしているのだから、もう少し自分の言葉で語ってほしかったです。ちょっと幻滅しました。
それから、Seasar.orgの羽生さんですが、前振りが長すぎて、ちょっと焦点がボケてしまった感じがあります。個人的には、抱えているコミッタの人たちが普段どういう風に働いていて、プロジェクトの方でどういう役割を担っているのか(例えば、Seaserのどの部分を担当している人がいて、それがプロジェクトにどういうインパクトを与え、どういう風に評価されたのか)、もう少し具体的な例を出して語ってくれると、結論のひとつであるである「企業がオープンソースの開発者を抱えるメリット」が生きてきたのではないかと思います。
TOMOYO Linuxの岩田さんのセッションですが、岩田さんが急病ということで、原田さんという方がでてきました。僕として、このセッションが一番面白かったですが、他の人はどうだったでしょうか。デモや機能解説があって、今までTomoyo Linuxに触れたことがなかったので、それは勉強になりました。こういうセキュアOSは、どうしてもカーネルのパッチといったインストールしづらい形で提供されるので、それが難点ですかね。良い方法はあるでしょうか。
他に見た、テンアートニの方と、Red Hatの方のセッションですが、テンアートニの方のセッションは、仮想化とHigh Availabirityのお話でしたが、結局オープンソース云々の話がなかったのが、残念でした。ソリューションなら、プロプラエタリでもできるので、なんでオープンソース企業としてそういうことをやるのか、そういうソリューションがオープンソースでどう実現できるのか、プランだけでも語ってほしかった気がします。ただ、技術的な解説は、非常に良かった気がします(僕が企業内サーバーの運用の知識がないので、何に付いて話しているのか、いまいち掴めなかったというのがあるのですが)。Red Hatの方のセッションは、Red Hatの現在の位置付けを語っただけで、申し訳ないですが、毒にも薬にもならないセッションでした。本来なら、オープンソースの主要コンポーネントに人材を出しているとか(実際、Linuxカーネルのソースのコミットログから"redhat"を検索すると、結構な数の結果が出てきます。glibcの開発も支えていますね)、Red Hatがオープンソースとして開発してきた製品を紹介するとか、そういう方が、もっとその場にいた人に技術的なインパクトをあたえられたのではないでしょうか。自社のアピールに終止してしまったのが、ちょっと残念でした。
そして、最後のIPAからのセッションで、要するにOSS iPediaの開設告知でした。僕は、こういうのを見るたびに、開発者不在、ハコモノ行政っぷりを感じてしまうのですが、やっぱり、今回も開発者の顔が見えないという感じは拭えませんでした。というより、IPAの方では、今の日本のオープンソースがどういう状態にあると理解し、自分達がどういう役割を担うつもりなのか、ということを図示できれば、良かったのではないかと思います。三浦さんのような人がいるのだし、他にも錚々たる方々がいるのですから、出来ないはずはないと思うのですが、結局なぜIPAのような組織がそういうグループを作るに至ったか、解説が欲しかった気がします。もちろん、パフォーマンス検証のような、どうにも手が出にくい仕事をやっていただけるのはありがたいし、そういうデータベースを構築する意義も理解しないではないですが、でも、それを通じてオープンソースをどういう方向に持っていきたいのか、もっときついいい方をすれば、日本に取ってオープンソースとは何なのか、ということを示してほしかったというのが、僕の気持ちです(技術力向上、収益改善というのは、最初の与謝野大臣の講演で出ていたのですが)。IPAのオープンソース関係の動きは既に周知のことという前提だったかもしれませんが、どうも、気持ちが空回りしている感が否めませんでした。
知人が出ているにも関わらず、ちょっときつい言い方ですが、これが、僕の感想です。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
haradats on 2007/07/18
ゆきちさんこんばんは。
古い話題で恐縮ですが、TOMOYO Linuxについて、コンパイル済みカーネルをダウンロードできるようにしました。よろしければ是非お試し下さい。
http://sourceforge.jp/forum/forum.php?forum_id=9629
原田季栄 on 2006/06/26
原田さん、ありがとうございます。
ディストリビューションとして配布されないのは、残念です。個人で試すには、まだちょっと敷居が高いかなと思うので、パッケージで提供できる環境があると、うれしいですね(お前がやれ、って感じですが)。
6/2は所用にていけませんが、今後とも、活躍のほど、期待しています。
ゆきち on 2006/05/27
ゆきちさん、こんにちは。
TOMOYO Linuxについて講演したNTTデータの原田です。ご感想をありがとうございました。パッチをあてないで使うためには、Linux本体に採用されるか、独自ディストリビューションとして提供するしかないと思います。残念ながら今のところ予定はたっていません。
6/2に下記イベントに参加する予定です。よろしければそちらも是非お越し下さい。
http://jla.linux.or.jp/announce/20060522/3.html
原田季栄 on 2006/05/27
Cnetよりも、ITProに出ていますね。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060516/238104/
ITProのイベントだったので。
ただ、個人的には、収穫になるものが無く、タイトルこそ「レポート」にしちゃってますが、中身を書くよりも、意見の方が言いたかっただけです。
#中身をだらだら書くスタイルもどうかと思っているので。
ゆきち on 2006/05/17
yukichiさん、これじゃレポートになってないよ〜。yukichiさんの感想ばかりで、各講演者が何を話したのかが書かれてません。そのへんはCNETの記事として出るから、ということなら、記事が出てから感想を書くべきだったのでは。
kazhik on 2006/05/16
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ゆきちさん、こんにちは。
あんまりうまく行っているとは言えませんが、TOMOYO Linuxのメインライン化(Linux本体への組み込み)について挑戦を始めています。採用されればパッチをあてる必要はなくなります。
http://tomoyo.sourceforge.jp/wiki/?OLS2007-BOF