iPhoneの良さ、面白さなどを体験してきた勢いと、愛用していたiPodが壊れてしまった、というタイミングが重なって買い換えてiPod touchを手に入れたのだが、最近コイツのせいで寝不足が続いている。主にiTunes Wi-Fi Music Store、YouTubeを使い、必要なときにSafariを使う、と言うスタイルなのだが、バッテリが切れるまでやっちゃうこともあるから困ったものだ。
楽しむコンテンツとしては、iTunesにしてもYouTubeにしても、「トップ10」だとか「新着」だとか「オススメ」だとか。プル型で情報が得られることにメリットを感じてWebを使っている僕からすると、普段は一切見なかった項目を、不思議とiPod touchでは見てしまうのだ。
一番のオススメはiTunes Wi-Fi Storeのランキング。トップ10と書いてあるけれど、最大100件まで読み込むことが出来るジャンル毎のランキングは面白い。決して最新のリリースばかりが並んでいるわけではなく、季節に合った楽曲や往年の名曲などがランクインしてくる。テレビやラジオでやっているランキング情報とは違う趣向を楽しむことが出来るのだ。
そしてアルバムジャケットに触れるだけで30秒の視聴が出来るのもうれしい。もちろん自宅にWi-Fiを設置している必要はあるが、ネット経由で素早くダウンロードしてスイスイ再生できる機能にストレスは感じない。
こうしてランキングを閲覧し、30秒ずつの視聴を楽しんでいると、あっという間に30分、1時間と立ってしまう。要するに、ハマっているというわけだ。出来れば全てのレコード会社に参加して欲しいと切に願うばかりである。
話はそれたけれど、そもそも寝付けない事が原因で、ちょっと何かしようか、とiPod touchをさわり始めるパターンが習慣化していて、しかもさらに寝不足を誘ってくる。自己管理がなってない、とお叱りを受けたら甘んじて受け入れつつも、「でもね」と切り返したくなるほど楽しいのだ。
YouTubeも同じこと。最新の動画をパラパラと閲覧しながら、興味があるコンテンツを見つけたら「関連があるビデオ」から次々にお気に入りを発掘していく。友人に「枕元用にiPodの電源を買ったら?」と進められたが、すると徹夜をしそうなので我慢しておくことにする。
ここで2つ、気になることがある。
端末を見るとちょっと古い写真だな、と懐かしくなってしまうが、アラーム・クロックより手前に置かれたケータイの図である。アラームクロックは本当は奥の机に置いておけばいいのだが、起きられないと困るのでなるべく近くに置こう、こうなっている。しかしケータイが枕元にあるのは、もうちょっと別の理由だった。
だいたい寝しなにメールのやりとりが活発になったりするし、その日に届いていたケータイメルマガをゆっくりチェックしたり、最近では少しワンセグを見たり。自分が寝るタイミングでケータイを充電させるのだが、その充電し始めるタイミングで、夜のケータイチェックの時間となる。その都合で、枕のすぐ脇にケータイを置いて充電している、と言うスタイルになっている。
ところが最近、このケータイをさしおいて、iPod touchが近寄ってきた。
光ファイバーに繋がったWi-Fiを設置しているという環境で、ケータイとiPod touchを比べてみると、それでもやっぱりケータイの方が多機能だし、コミュニケーションの要素を多分に含んでいる。しかしそんなケータイをほったらかしにしてiPod touchでコンテンツを楽しんでいるのはどういう事だろう。
大きな画面で直接触れるインターフェイスが気軽だから、という端末の問題はある。またアクセスできるコンテンツがiTunesの視聴とYouTubeという、無料だがそれなりのクオリティと楽しみ方が確立されている、Web由来のエンターテインメントである点も考えられる。これらの複合技を会得しているiPod touchの巧さが光る、と言うべきだろうか。
いまふりかえると、僕は普段のネットの使い方、Webの使い方ではあり得なかった使い方をしていた。それは、ランキングや新着という、Pushされたコンテンツにハマって楽しんでいる、と言う点だ。
というのも、普段のWeb上で、どのように情報と出会っているかを考えてみると、自分が必要だと思った情報にアクセスする、情報を探し出す、引っ張り出す、Pullするカタチで出会っていた。しかしiPod touchで見るYouTubeやiTunes Wi-Fi Music Storeでは、Pushされて提供されてきた中から自分で選んで楽しんでいるのだ。
つまり軽く紹介されて、その場で自分で興味を持って探し始める、という、軽いPushに応えて軽くPullする、といったことが行われているようなのである。これはiPod touchに限ったことではないが、この端末の上では、良くできたインターフェイスのお陰か、この行動をとても自然に、無意識にこなしていたのだ。
ケータイでも当然同じようなことが出来るはずだし、iTunesよりもより多岐にわたるデジタルコンテンツをお金を出して買う出口までキチンと用意されている。iPod touchもケータイと同じような縦方向主体のナビゲーションながら、やはりこの行動を自然にこなすことが出来るインターフェイスだからこそ、と考えるべきなのだろうか?
ケータイの画面構成は代わり映えしないモノの、実際に指で触れるインターフェイスに関しては、これまでの十時キーだけでなくなってきた。Sony EricssonはauやDoCoMoでジョグダイアルを+JOGとして復活させているし、SHARPのTOUCH CRUISERや、変わり種ポインタの古株であるNECのニューロポインターなども熟成を重ねている。これらのインターフェイスに画面が付いてくれば、操作性の部分では解決が近いだろう。
さて、最後に。この軽いPush感と軽いPull感に関してのケータイのアドバンテージは、お互いにPushする事が出来る点だ。
iTunesのランキングやYouTubeの新着はユーザーの視聴によって自動的に作られるモノだ。つまり「どこかの誰か、みんな」がオススメしているものということになる。もちろんこれにも価値があると思う。しかしケータイの場合は、プライベートなメールに載っかってPushがやってくるとすれば、自分の友人・知人の「あの人」が教えてくれたものになる。
そしてこれは、感度の高いユーザー・グループの間で、やはり何気なく行われていることだ。
海外のUGCサービスでしきりに「Share」「Gift」という言葉を目にする一方で、「あんまり人に見せたり送ったりするモノでもないな」と温度差を感じてしまう僕もまたいる。しかしケータイというプライベートなコミュニケーションツールの上では、このShareやGiftというキーワードは成功しないはずがない。
今年の終わりにかけて、既に様々な会社がこの領域に乗り込んできてるので、まとめたら紹介しようと思います。
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