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ストレート端末がなぜ少なかったか? - ケータイの形態音(2)

2006/03/15 14:46
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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 ケータイの形を音で表現している、と言う話の続き。最近周りでウィルコムのWindows Mobile搭載端末W-ZERO3を購入している人をよく見かける。筐体のほぼ全てが画面でPDAのようなスタイルなので、「パカパカ」という擬音はつかないだろうなと思っていたが、そうでもないようだ。

 友人はW-ZERO3について、「シャカシャカすぎる」と言っていた。あの端末の可動部分はスライドして出てくるフルキーボードの部分なので、おそらくその感触が緩すぎるのか、軽すぎるのかだろう。どの程度の負荷がちょうど良いかは完全に好みの問題だけれど、W-ZERO3が「シャカシャカ」という音を伴っているとは思わなかった。

 日本でも昨年から好まれるようになったスライドボディのケータイは、W-ZERO3同様、「シャカシャカ」という音が割り当てられる。「パカパカ」も「シャカシャカ」も自分の手で動かすタイプとボタンを押すと勝手に開くタイプとがあって、使い勝手や端末を使うリズムみたいなモノは結構変化がついていると思う。とはいえ音の表現が共通になっているのが残念だ。なにかわかりやすい音、「ポン」とか「パッ」を組み合わせるのがよいかもしれないけれど、しっくり来ない。

 スライドボディはまだ良い。「シャカシャカ」と音があるのだから。これがストレート型端末になったら、なんと表現したらいいのだろう。端末の形態が変化しないので、それに伴う音もない。シンプルな形だけれども、端末の形をどう表現すればいいのかが分からない。折りたたみ型は「パカパカ」と呼ばれているけれど、ストレート端末は「アレ」だとか「あの白いヤツ」(色!)だとか、イマイチはっきりしない。形が変化しないスマートさが仇となってしまい、「パカパカ」のキャラクターに負けてしまったように見えてくる。「音芸」がないストレート端末の敗北である。ケータイの生態系の中で、数を減らす結果となった。

 もちろん冷静に見れば理由はある。iモードがスタートして移行、折りたたみ型がメジャーになった背景には、ケータイを取り巻く環境が変化していること大きい。3Gへの移行、ディスプレイ解像度の向上、カメラの搭載、音楽やビデオなどのマルチメディア機能の搭載、おサイフケータイ化など、ただでさえ新しい通信方式で部品の小型化が押し戻される中で新しい部品をどんどん盛り込まなければならないのだ。折りたたみを採用せざるを得なかったのも頷ける。そんな状態からも脱却して、ストレート型もスライド型も登場してきた昨今は、また形態の生態系が元通りになってくるのだろう。

 ケータイを音で考えるという切り口は、新しいケータイのカタチを考えるヒントを与えてくれるかもしれない。何でこんな話をしてきたかというと、「パカパカ」「グルグル」「パカグニャ」「シャカシャカ」の次を考えたかったからだ。思いつく擬音とケータイを結びつけてみるという実験である。

ブルブル

 これはケータイというよりはポケットベルの時代のイノベーションだったと思うけれど、音だけしか鳴らなかった端末にマナーモードと共にバイブレーション機能が付いて、回りに迷惑をかけずに着信することが出来るとして持てはやされた。PHSでバイブレーターが本体と別に付属してきて、本体の着信と同時に振動してくれる機種があって、確か「ブルブルが付いてる」みたいに呼ばれていた記憶がある。

 別にブルブルに限らず、セパレーターが機能しても良さそうだ。日本でもだんだんBluetooth搭載端末が出始めているので、ケータイとして継いで使うBluetooth端末にしてはどうだろう? バイブレーターだけでなく通話が出来る受話器として、あるいは着信メールのタイトルや差出人を表示してくれるページャーとしては基本的な機能で欲しい。さらに何らかのセンサー(バーコードだとか気温だとか騒音だとか明るさだとか)が入っていて、ケータイが環境に適応する支援をしてくれたりすると面白い。

 それこそワンセグなんかを盛り込んだ全部入り端末は大柄になりがちなので、ある程度の操作はセパレーターだけで済むスタイルは欲しいところだし、色々なセパレーターが出てくればアクセサリとして好みのデザインや機能を選べるのも楽しい。

ピカピカ

 インジケータとしてLEDが使われるのはずいぶん昔から当たり前になっていて、たいていの端末に備わっている機能だ。ただ光るだけではなく色を変えたり、光る速度や強弱が変わったり、様々な工夫がなされている。光の意味合いも表現されるようになり、例えば電話帳のグループで光方を変えることで誰からメールが届いたのか光を見るだけで分かったり、メールに使われている絵文字を解析してメール着信時に光で感情を表現したり。

 最近日本でも発売されたNokia 3220はピカピカを進化させた「wave messaging」という機能が搭載されている。これは端末背面に並べたLEDによって、端末を左右に振ると空中に文字を描くことが出来る機能だ。DJをやっている僕としては、ぜひこの端末を手に入れて、フロアで使ってみたいと思ったり。

コロコロ

 これはまたカタチを表している音だ。石ころみたいにころころとしたフォルムのデザインは、手になじむイメージを持たせてくれる。本当にコロコロ転がってしまってはケータイを机に置いておくことが出来ないので、ある程度バランスを取って止まってくれる必要がある。逆に机に置いておけないタマゴのような存在なら、より肌身離さず持っていることになりそうですね。

 日本製の端末でもコロコロという音が似合う端末がauからリリースされていたが、これもまた折りたたみ端末で、タマゴを半分に割ったカタチでディスプレイとボタン群が表れる格好になっている。コロコロとしたカタチをキープしたまま使ってもらうには、ストレート型を基本にしてタッチパネルを採用したデザインにした方が良いかもしれない。

ペラペラ

 紙のような薄いモノをペラペラと言うけれど、3Gになってからこの擬音にふさわしいほど薄い端末はまだ日本には出てきていない。サムソンがボーダフォン向けに用意した804SSが14.9mmを実現しているけれど、もう少しというところ。NECの海外向け3G端末には11.9mmというiPod nano並の薄さは驚くべきだ。

 ペラペラの方向性として、端末自身を薄型化していくだけではなく、実際にペラペラのモノを装備するという事も考えられる。電子ペーパーが内蔵されたケータイだ。ケータイ端末そのものが電子ペーパーで完結するのはもう少し先の未来のことかもしれないが、追加的な表示装置として電子ペーパーを備える事は考えられる。日本の昔の文書の形態である巻物の要領で、端末のサイドから引っ張り出せても面白いじゃないですか。

ジッポライターの音

 あのジッポライターの音って、たばこを吸わない僕でも身近にあるとつい無意識に心地よさを感じてしまう。ケータイの開け閉めのことをパカパカと表現しているけれど、パカパカではなくジッポライターの音のような開閉に心地よさを伴うような感覚があると良いと思った。前回のエントリーに頂いているトラックバックでも指摘されていますね。

 開閉式ではないストレート端末ながら、ソニーエリクソンのドコモ向けPDC端末preminiでは、キーロック解除の音にこのジッポライターの開閉のような心地よい効果音を割り当てることが出来る。ついつい無意識にキーロック→解除→キーロック→解除…を繰り返してしまう。preminiのキーロックスライドスイッチはそんなに可動部分が大きくないからそう壊れることもないと思うけれど、あまり心地よすぎるとかちゃかちゃやりすぎて壊してしまいそうですね。もちろんかちゃかちゃやりすぎる事を想定して強度を確保する設計にすべきでしょう。

どんどん

 これもまた実現すべきかどうか分からないけれど、ずっと欲しいと僕が思っているのがやけに重低音が効いたスピーカーを持つケータイ。ちまたのヒップホッパー御用達、他のケータイと連携したサラウンド再生のアドホック技術が確立されたらウーハーとしての役割を果たすことになる。低音は指向性がわかりにくいと、部屋の中でどこでケータイが鳴っているのか分からなくなってしまうかもしれないのが難点だけれど、ベースが効いているケータイってやっぱりキャッチーだと思う。

 他にも「ポコ」(何かが生まれるかのように飛び出すか、分離する)、「チョロチョロ」(勝手に動き回る、もしくは弱い何らかが出続ける)、「じゃんじゃん」(繁華街のネオンのようなにぎやかさ)「キラキラ」(中国のケータイでは宝石のようなきれいな石が埋め込まれているケータイが結構流行っているそうです)、「りんりん」(昔懐かし黒電話のベルが内蔵されている)と、ボツ案というか想像がふくらまなかった音があったが、もしアイディアがあったら教えてください。このあたりで。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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