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ウィルコムSIM STYLEに込められる提案

2005/12/20 11:00
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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Willcom TT/DD and DoCoMo Premini 先日、CNET Japanの姉妹媒体であるZDNet Japanに、僕が機種変更したウィルコムのPHSであるW-SIM、TT、DDがセットになった「ウィルコム SIM STYLE “TTセット”」のレビューを書かせて頂いた。ウィルコムの端末の機種変更は、実はこれが初めてになるが、W-SIMを手に入れたからには、これが最後の機種変更になるかもしれない。TTセットについては、レビュー記事をご参照。写真は僕が持っている小さな通信端末の比較ということで、ウィルコムのTT・DDとドコモのpremini。

 ウィルコムの機種変更は他のケータイのように店頭でもできるようだが、このTTセットはネットでの販売のみだったので、インターネット上の店舗である「ウィルコムストア」から申し込んで機種変更をした。この作業が今までのケータイの機種変更とは違うプロセスだったので、なんだか新鮮に感じられた。それと同時に予約をしておけば発売日に配達されるというシステムは、品切れに都内のケータイショップを奔走する必要がなくて良いですね。そこまでして欲しい端末をいち早く手に入れたいか?と言われると、最近はそうでもないんだけれども。

 もう半月ほど前にレビュー記事をアップしたのだが、アップしてからすぐに、とある方からメールを頂いた。メールの送り主は山中俊治さんだった。山中俊治さん! 山中さんと言えば、このW-SIMとTT/DDをデザインされたご本人じゃないですか。僕が書いたレビュー記事を読んで、感想を送って下さったのだ。レビューに関しての初仕事にご本人から感想を頂くというのは感動的だった。僕の話はこのくらいにして、先に進めよう。

 このウィルコムSIM STYLEの商品群の開発がスタートしたのは、2年半前だったそうだ。核となる「WILLCOMコアモジュール」はPHSの無線通信を司る全ての機能を盛り込んだモジュールだ。これを使うことで端末メーカーやソフトメーカーは無線通信に関わる部分の開発が必要なくなり、無線通信技術を持たない組織であっても、より自由でスピーディーな端末開発や応用手段の考案ができるようになる。

 コンシューマーからすれば、より自由な端末バリエーションから好きなモノを選べるようになるだろうし、複数の端末を持っていればモジュールを差し替えてシーンごとに使い分けることもできる。ただ、これまでもNTTドコモやボーダフォンの第3世代携帯電話(3G)端末に採用されているSIMカードを差し替えれば、端末を使い分けることは可能だった。W-SIMは大きいが、3G向けのSIMは小さい。取り替えやすいかどうかを考えると、前者に軍配が上がるというところだ。

 “TTセット”はシーンごとに通信端末を使い分けながらPHSを活用するスタイルを、すぐに実現できるセットだ。通話を楽しみたいときには音声端末のTTにW-SIMを差し込む。ノートPCでインターネット接続をしたいときにはUSB端子を備えるDDにW-SIMを差し、ノートPCと接続してダイアルアップをする。もちろんDDを使っているときは音声通話をすることができない。

 ただ僕の場合はあまりたいした不便ではない。ドコモのケータイを別に持っているので、普段の連絡はドコモに電話がかかってくるからだ。無料通話を生かして長く話したいときにPHSを使うという使い分けをしていれば問題なさそうだ。むしろケータイがTTしかないと、機能が少なすぎて不便かもしれない。

 TTは、電話帳の件数こそ現在の他のケータイと同じくらいの700件を誇るが、ライトEメールにしか対応しておらず最大の文字数も127文字まで。まるで1998年に僕が使っていたPHSと同じくらいの機能しかない。山中さんからのメールにも、その点が指摘されている。「“TT”を思い切って機能限定してデザインした背景には、W-SIMの切り開く世界が広大であればこそ切り取ることができる、ミニマルな豊かさを商品化しようという気持ちの表れです」(山中さん)

 この「ミニマルな豊かさ」は、僕がレビューで「余裕が感じられるデザイン」と表現した要素だったと思う。つまりW-SIMを差し替えれば他の機能は存分に得られる。だからTTは通話に特化して小さく美しいモノを作り上げよう。そういう意志が伝わってくるのがTTのデザインだと思った。

 しかし山中さんはまだまだ完全ではないという。「ものづくりとしてはまだまだ余裕にはほど遠く、貧弱な現状のラインアップの中では、その理想も独りよがり」(山中さん)。ただ、このコメントを伺って、W-SIMを導入した選択が間違いではないとも思った。これからラインアップが拡大していくことによって、より自由さが広がるし、またコミュニケーションのスタイルにおける豊かさ、余裕というモノが生まれてくるだろうから。

 そんな期待に応えるようにして、シャープからW-SIM対応機種の第3弾である「W-ZERO3」がリリースされている。予約販売も抽選になってしまうほどの大人気を博しているWindows Mobile 5.0搭載のPDA型端末。TT、DD、W-ZERO3が揃うと、SIM STYLEが2005年に提案する情報通信端末への豊かさが完結しているようにも見えてくる。W-ZERO3も通話ができるけれど、もし普段はTTで通話ができるのなら、そちらの方が良いじゃないですか。

 残念ながら予約に乗り遅れてW-ZERO3はまだ手に入れられていない。ぜひ欲しいところです。そしてSIM STYLEが提案する2006年の「スタイル」にも期待をしたいと思う。

♪ Mary Mary / Halfby(Green Hours)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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