昨日、アルス・エレクトロニカの受賞作品が発表された。デジタルコミュニティ部門でニコニコ動画の栄誉賞受賞もあってかIT系の媒体ではニュースとして取り上げられている。
今月前半は世界4大アニメーションフェスティバル関係のリリースもあった。4日に広島のノミネート作品発表、5日にザグレブの受賞作品発表、そして14日にアヌシーの受賞作品の発表だった。また今年は17日までオタワの作品エントリーの締め切りが延長されていた。今回のオタワの審査委員には日本から以前も触れた久保亜美香さんが選出されている。
アヌシーは加藤久仁生さんの「つみきのいえ」が短編部門でグランプリに相当するクリスタル賞となった。2003年に山村浩二さんが「頭山」で受賞して以来である。こちらは主に共同通信系でニュースとなっている。加藤さんについても以前ここで触れている。
ニコニコ動画のアルスでの受賞は栄誉賞である。一方のアヌシーでの「つみきのいえ」はグランプリだ。常々思う事だがニュースにされる傾向が異なるのは、普段から話題を振り撒けるかどうかの差でしかないのだろうか。昨年のアルスでは日本人がデジタルミュージック部門でグランプリに相当するゴールデン・ニカを受賞しており、アヌシーでは長編部門で「時をかける少女」が特別賞を受賞している。どちらがニュースになっていたかを思い出してみても違いが分かる。
テレビや映画といった長編作品は、見ている人も多い事から話題にされやすい。ところが短編作品はそこまででもない。作品を見ている人が相対的に少ないからという考え方がまずある。また、下記の記事からも汲み取れる理由がある。
アニメ批評:「ジーニアス・パーティ」 河森正治ら人気監督たちの奔放な個性
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080520mog00m200036000c.html
他に思い当たる理由もなくもない。それは作品の尺の短さから、あらすじや感想がそのままネタバレになってしまいやすいのだ。ここで作品の紹介はしても作品の内容について語らない理由の1つでもある。あと、作品の見た目を限定されるのを極力拒むための配慮もしている。制作に使用されるソフト名を出す事すら先入観を持たれてしまいかねない。止む無く出している場合があるのは、その作品を見た人が誤解している可能性が高いからでもある。
「つみきのいえ」に関してはアヌシー国際アニメーションフェスティバルの公式サイトを見ればスチルで作風が分かる。アヌシーへ行った人によると声がないバージョンだったそうだ。国内では今のところごく一部で上映されているのみだが、声を当てているのは長澤まさみである。それを聞いただけで作品を見る姿勢が変わってしまう人もいるだろう。
ザグレブで日本人の受賞がなかったのは残念である。一方、8月に開催される広島でノミネートされているのは加藤さんの「つみきのいえ」と山村さんの「カフカ 田舎医者」、そしてここでも以前紹介した竹内良貴さんの「まよなかのいちご」である。広島が今から楽しみだ。
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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