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Back to the Future:FCCの「腐敗」

2007/11/26 06:01
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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FCC(連邦通信委員会)のインサイダーがロビイストや企業に対して、発表前の方針について常習的に情報を提供していたというニュースが話題になっている。(元となったGAO(会計監査院)の報告書(pdf))。これは重大な問題だ。なぜなら"sunshine"ルールのもとでは、FCCの委員はアジェンダの公表と会議までの一週間にロビー行為を受けてはならないことになっているからだ。アジェンダについてどのような内容が公表されるか事前に知ることができれば、ロビイストや企業のインサイダーは(ルールという)「日が昇る前に」委員に働きかけることができてしまう。報告書を引用する:

GAOが評価した過去のルール策定事例4件において、FCCはおおむね手続きに従っていたものの、複数の利害関係者が非公開であるはずの情報にアクセスを得ていた。4つの事例それぞれに法で定められた手続きがあり、また制定過程には一般からの参加の機会が設けられている。調査をおこなった事例について、利害関係者からの働きかけ(ex parte filings)のほとんどはFCCの規則を遵守していた。しかしながら、GAOの調査および当事者からの聞き取りによれば、委員会が特定の提案について投票をおこなう期日について、一般への告知前に複数の利害関係者が情報を得ることが常態となっている。FCCの規則は告知前の期日について外部に開示することを禁じている。またほかの利害関係者は、FCCがパブリックミーティングの計画を公表するまで、すなわちFCCへのロビー行為が禁じられている期間には投票の日程について情報を得ることができなかったとしている。この結果、特定のルールが票決にかけられる日時を事前に知り得た利害関係者はロビー活動にもっとも効果的な時期を把握できる一方、事前情報を得ていない利害関係者はそれが不可能となっている。

この件について同僚に話したとき、返ってきたのはよくある答えだった:「なにを期待している? それに、だからなんだ? 影響を受ける団体に、態度を決めるための時間をちょっと多く与えてどこが悪い?」

「どこが悪い?」 まず、規則はそれ禁じている。

「どこが悪い?」 次に、規則が完全に予測できる形で曲げられたことだ。FCC内部の人間が、FCCを去ったあとに地位を用意してくれる団体そのものに便宜を計っている。

そして第三に、FCCの内部でほかにどのような規則無視がおこなわれているかをこの例が示していることだ。もし将来の雇い主のために規則を曲げることも厭わないなら、難しい政策決定の場面で判断の基準に手を加えることについてはどうだろうか。

とはいえ、同僚の答えのある部分はもっともだ:「なにを期待している?」。FCCは以前ロビイストだった人物が長を務めている役所だ。ロビー活動を制限あるいは公平に保つための規則について、細心の注意を払って遵守に努めることが期待できるだろうか。

これはわれらが政府の状態を示す多数の例のほんのひとつにすぎない(わがRead-Writeな読者たちがLessig WikiのCorruptionページで編纂してくれたすばらしい課題図書リストを読み進むにつれて学んだことだ)。しかし、大統領選の候補者たちにとってはもっと大きな問題として扱われるべきだ。候補者たちに、FCCコミッショナーには退職後少なくとも5年間は規制相手の企業に天下りをしないと誓った人物しか任命しないという公約を求めよう。本当の変化がおきるはずだ。

[オリジナルポスト 10月04日午後04時20分]

 

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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