お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

民主党よりネットへ:さっさと失せろ

2006/12/31 12:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

lessig

「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
ブログ管理

最近のエントリー

ワシントンD.C.での「ラディカルな」変化は、いつもチャーリーブラウン / ルーシーの話に似ている(フットボールを押さえるルーシーを覚えているかな):結局はほとんど何も変わらないと気付くまで大して時間はかからない。最近の例は民主党と、ネットに影響を及ぼす知的財産の問題についてだ。新たに民主党主導となった議会のネットに対するメッセージは?。答え:さっさと失せろ。

誰もがご存じのように、ネットを(少なくとも政治的に)興味深くしているさまざまなものにとって決定的に重要なのは、知財制度改革の問題だ。過去10年間のような「改革」――例えばソニー・ボノ著作権保護期間延長法、デジタルミレニアム著作権法、NET法など――ではなく、知的財産法をデジタル時代に意味が通じるものにする本物の改革だ。本物の改革――権利者の不明な"orphan works"対策に著作権局が提案した「弁護士の仕事は確保されます法」のようなくだらないものではなく、デジタル図書館のために提案された弱々しい改正案でもない。そうではなく、著作権の正統な目的、すなわち作者が優れた新しい作品を創りだすインセンティブの確保を、デジタル技術のありかたと調和させる改革だ。

そのような改革案の策定には本物の労力が必要だ。なにが最善なのか、はっきりと理解しているものはまだ誰もいないだろう。だがはっきりしているのは、過去10年に渡って続けられたテクノロジーに対する戦争には終止符を打たねばならないことだ。またコンテンツホルダーによる、かれらのものかどうかも分からない権利(例えばGoogle Book Search論争を参照)への影響力を利用して、ネットのアーキテクチャにまで支配力を及ぼそうとする企ては阻止されねばならない。また、何人も「海賊行為」を擁護すべきではないが、現行の法による「海賊行為」の定義が少しでも妥当であるなどとは考えるべきではない。

では、民主党がそのような改革に取りかかる望みはあるだろうか? これまでワシントンから聞こえてきたのは:見込みなし。二週間前のLA Timesで報じられていたように(要登録。まあLAだから)、決定的に重要な知財小委員会は"ハリウッド"Howard (Berman)が長を務めるという。知財戦士のなかでももっとも過激な人物だ。下院でどのような改革案が審議されるかの大部分はこの委員会が決定する。そしてどの声が届くかを決めるのは委員長だ。Bermanは聡明な人物であるとはいえ――その聡明さは、特定利益のどうしようもなく狭い見方を超えて知財とネットの問題を解決するために向けられたことはない。

これではまるでデトロイト出身の議員に自動車安全小委員会を任せたり、テキサス出身の上院議員に地球温暖化小委員会の長を務めさせるようなものだ。民主党よ、これは冗談でやっているのか? この人選は、こうした問題に対する民主党の見方、そして「対策」がどのようなものか如実に示している――これまでと変わらず。ブッシュ大統領の戦争とおなじく無益なこの戦争はまだ続けられることになる。

ネットに著作権以上の問題があるのは確かだ。監視や盗聴、ネット中立性など。だがわたしは、この人選はこの党について見逃せない信号を送っていると示唆したい(おそらくはどの党についても)。かつてある聡明な上院議員の秘書に、なぜ議員はネット中立性についてもっと強い立場をとらないのかと尋ねたことがある。「あれほど金を持っている業界に歯向かって上院に留まることのできる人はいません」。それが答えだった。

そしてここでもだ。民主党はネット上の活動家たちから得られるだろう「見返り」を認識した。また子供たちがコンテンツ業界からの訴訟の標的にされる様子も見た(MySpaceを運営する若者たちも含む。次はYouTubeかもしれない)。また若者たちが作りだすばらしい(だがおそらくは違法とされる)マッシュアップやリミックスも認めた。民主党はこうした価値を見てとり、そしてハリウッドが党にもたらす利益と比較した。結果がこれだ:引きつづき20世紀が支配する。

民主党よりネットへ:「ブログのことはありがとう。MoveOnのメッセージに大騒ぎするのもどうぞお好きに。けれど、われわれがジッャク・バレンティのチャーミングな言葉以上のものに耳を貸すなどとはまさか考えないように。支援には感謝します。集めてくれた資金にも感謝します。でもほら――結局あなたがたは全員犯罪者でしょう。合衆国議会のような立派な組織が、犯罪者のいうことをまじめに受けとるなんて期待しないこと。」

[オリジナルポスト 12月24日午前12時20分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー

個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社