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海賊行為

2006/05/12 05:42
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Timothy Wu教授によるゲストBlog)

十代の頃は兄弟のDavidと一緒に、当時海賊BBSと呼ばれたものを運営していた。家ではApple IIgs、IBM 286、学校から借りたMacの三台を使っていて、われわれはそれぞれに違う感情を抱いていた。

DavidとわたしはApple IIプラットフォームに忠実だった。IIgsは、口にするのも辛いが欠陥品で、先が見えていたが、それがわれわれをなおさら忠実にした。IBMはずっといいマシンだったがどこか冷たく無個性な気がして、あまり愛着を抱くことはなかった。だからBBSはIBMに走らせ、Appleを自分たち用に使った。BBSの名前は小説から“Fifth Business”と名付け、Davidとわたしがシスオペを務めた。

Fifth Businessは比較的盛況だった。最盛期には豪華な2400ボーモデムを使い、一日に35回ほどの接続があり、ユーザはほぼ40メガバイトのファイルやゲームをダウンロードできた。ある意味われら兄弟の夢だったが、もちろんやがて飽きてくるものだ。アップされたゲームもほとんどプレイしなくなった――われわれが本当に好きだったのはウルティマだけだ。実際、ライバルより上に立とうと奮戦するユーザであるほうが、全能のシスオペをやっているよりもっと楽しいのだ。やがてある日、いつだったのかちゃんと思い出せないのだが、われわれはただ電源を落とし、わたしの海賊としてのキャリアもそこで終わってしまった。

Davidとわたしは法を破っていた。そしてWho Controls the Internet?の一部は違法行為と、それが法システムに及ぼす影響を理解しようと試みている(Davidは後にプログラマーとなり、われわれがユーザにただで落とさせていたような種類のソフトウェアを書いて生活している。セガのFull Autoを開発したpseudo interactiveがDavidの会社だ。このことについてどんな気がするか聞いてみよう)。

2000年代のファイル共有戦争はもちろん避けることができない主題だ。Who Controls the Internet?では法的な変化について、われわれが「山火事」(forest fire)モデルと呼ぶ説明をしている。見た目は恐ろしいが実際には森を健全に保つ山火事とおなじく、ときとして大規模な違法行為の波が、法律が変えられる理由になるというものだ。もちろん森全体が焼け落ちては困るが、違法行為が伝えるものから目を背けることはやがてもっと悪い結果を招いてしまう。

山火事は単なる例えであり、それほどうまいものでもないかもしれない。だがNapsterがKazaaを生み、KazaaがiTunesとSkypeという大きな存在につながったのは明らかだろう。iTunesとSkypeを評価しない人々もいるとはいえ、音楽を1ドルでダウンロードできたり、無料で通話ができるようになったことには何かしら意味があるはずだ。

こうしたことのいずれも、Napsterが大学の寮から法に突きつけた挑戦なしには生まれることはなかった。だからわれわれが必要としているのは、違法行為がなにを意味しているのか、どんなメッセージを送っているのかをより深く理解することだ。実は次の本はこれをテーマにしている。これ以上はそちらで扱うことにしよう。

[オリジナルポスト 5月3日午後10時58分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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