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ICANNはホビットか? "unregulation"について

2006/05/08 05:41
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Timothy Wu教授によるゲストBlog)

(共著者の)Jack Goldsmithとわたしは今日ニューヨークのMarkel FoundationにてWho Controls the Internet?について話したが、いつものようにICANNとドメイン名ガバナンスが話題にのぼった。

最近まで国連でDirector of Tradeを務めていたCarol Cosgrove-Sacksは、われわれの本が示すようにインターネットがますます各国政府の意向を反映して変わりつつあるならば、必然的によりグローバルな責任を持ったドメイン名システムが必要になるのではないかと問うた。言い換えれば、ICANNは今後も生き延びることができるかということだ。

イベントに出席していたEsther Dysonは非常に興味深い答えを返した。「ドメイン名システムとは、」(言い換えると)「ひとつの指輪のようなもの。その力を持つ限り誰も信用することはできない。」

Dysonが口にしたわけではないが、その論理に従えばICANNとはホビットのようなものといえる。つまり、弱すぎてだれの脅威にもならない組織だ。

「ICANNは2つのことを目標としている」とDysonはいう。「権力を持たず、正統性を持たない。もしICANNがなにか問題を起こそうとすれば、米・欧・日本そして世界のインターネットコミュニティはそれに抗い、中止させるだろう。」

では、これが答えなのだろうか。適切な結果があればそれで良いのか、それとも過程が重要なのか?

この問いはWho Controls the Internet?の中心となるものだ。第3章を書く過程でインタビューしたひとりにIra Magazinerがいる。MagazinerはICANNが成立するまでの過程について非常に有用な証言をしてくれた。(読者はMagazinerと故Jon Postelの間で交わされた1998年の「対決」についてのコメントに特に興味を持つかもしれない)。

Magazinerと当時の政権メンバーが共有していた考え方はDysonのホビット理論と通じるものがある。このような考えだ:米国政府は、インターネットへの規制を回避するためにに介入する必要がある。これが"unregulation"、あるいは規制をさせないための規制だ。

逆説のようではある。しかし米国人にとって“unregulation”をどう捉えるかは、インターネットとインターネット政策を巡る来るべき議論の重要な鍵となる(また今週お話ししてゆくように、ネットワーク中立性の問題にとっても極めて重要だ)。つまり政府権力の強大さ考えたとき、われわれは政府に対して、インターネットを政府の(そして諸政府の)介入から守るために行動することを必要とする場合があるのではないかということだ。

この主題については今後さらに扱う。

[オリジナルポスト 5月1日午後7時08分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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