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百科事典をフリーに!

2005/08/05 05:17
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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[Jimmy "Jimbo" WalesによるゲストBlog]

今後フリーになる10のものを列挙してゆくが、順番に特に意味はない。とはいえ、最初に挙げるのが百科事典だとしても驚きではないだろう。わたしは「ウィキペディア男」として一番よく知られているからだ。

「あらゆる人が、人類のすべての知識に自由に触れることができる世界を想像しよう。それがわれわれの仕事です。」ウィキペディアのミッション・ステートメントはこう述べている。

ウィキペディアの、そしてウィキメディア財団の中心目標は、自由な使用条件をもった質の高い百科事典を地球上のあらゆる人に、かれら自身の言語で提供することだ。

さて、これは操作的にはどんな意味だろう。目標達成はどのように定義できるだろうか?

「自由な使用条件」は簡単だ。自由とはだれでも、営利か否かに関わらず、コピー、再配布、改変、改変したものの再配布ができることだ。

「質の高い」は、ブリタニカと同等またはそれ以上の質を意味している。一部の人の想像とは異なり、ウィキペディアはラディカルな製作方法をとってはいるものの、無秩序なわけでも無秩序を意図しているわけでもない。ウィキペディアとはコミュニティであり、それも根本のところで「正しくやる」ことに献身しているコミュニティだ。ウィキペディアの現在の質に関する批判の多くは正当かもしれないが、その他はあきらかに馬鹿げている(特に「公衆便所」や「反エリート主義」は真面目な批判とはいえない)。

「地球上のあらゆる人」はそのままだ。つまり高帯域インターネット接続が利用できる富裕な西側諸国だけでなく、むしろ現在は知識へのまともなアクセスをまったく持たない人々によって主に使われる言語にまで届く取り組みを意味する。

では、われわれはどこまで来ているのだろう。今後20年間で目標を達成できる確率はどれくらいだろうか?

まず、いくつもの分野でまだまだ多くの仕事が残っているとはいえ、英語・ドイツ語・フランス語・日本語のどれかを話し、ブロードバンド接続を利用できる人にとっては、すでにフリーな百科事典が存在しているともいえるだろう。これらの言語はそれぞれ10万を超える項目を持ち、ある程度網羅的といえるリソースになっている。さらにいくつかの言語がまもなく10万の閾値を超える見込みで、今後五年以内にはこれらすべてと更なる言語で25万項目が達成されるだろう。

次に、われわれが既に作りだした成果を実際に人々が利用できる場所に配布する方法については、まだまだ多くの作業が残っていることが明らかだ。アクセスさえできれば、多くの人が(たとえば)英語・フランス語・スペイン語のウィキペディアを有効に活用できるだろう。

第三に、ウィキペディアをグローバルな(あるいは「植民地」)言語で用意することは重要であるものの、われわれは利用者の母語で、家のなかで話す言葉で提供することは極めて重要だと考えている(スワヒリ語、ヒンディー語、等々)。

それでは、稀な言語を話す少数の人々を取り残してしまうことは認識しつつ、妥当なゴールを次のように定義しよう:この課題は、すくなくとも25万項目を備えたウィキペディアが最低100万人の話者を持つすべての言語で用意され、なおかつさらに小規模な言語のための大きな努力が続いている時点で達成される。より一般的な国際語も話すが、他に母語を持つという人々によって使われるローカルな言語は多数存在している。そのどちらも重要だ。

わたしはこの課題は今後15年のうちに達成されると予測する。25万項目で区切るなら、英語とドイツ語ではすでに達成されている。日本語とフランス語も一年以内に続くだろう。他の複数の言語も今後二年間に加わるはずだ。

百科事典はフリーになる。

[オリジナルポスト 8月2日午後2時33分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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