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帰国

2005/02/01 05:32
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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あと20分で空港へ向かう車に乗り、サンパウロ、シカゴ、サンフランシスコへ、そして我が家へと戻ることになる。この驚異の地で過ごした数日間は信じがたいほど刺激に満ちていた。

今朝のパネルは見たところ古い工場のような場所で開かれ、五人の出席者と少なくとも1500人を超す人々で溢れていた。まずManuel Castellsの、ネットの発展に関する極めて興味深く周到な分析から始まり、次はわたしが今日までのリミックス文化の文化(合法かつ自由)について、未来のリミックス文化の可能性(目覚ましい発展と多様性)について、そして来るべき新しい文化への障壁(法律)について説明した。Christian AlhertはBBCのクリエイティブ・アーカイブにまつわる話を披露した。JP Barlowのスピーチは、わたしがかつて耳にした彼の言葉のなかでも最も力強いもののひとつだった。ここは彼にとって特別な土地だ。

そしてGilが口を開いた。いうまでもなく、われわれの話は前座にすぎなかった。かれは原稿のあるスピーチをまるで詩のボクシングに挑むように語り、聴衆を熱狂させた。自由なソフトウェアと自由な文化へのさらなる支援を約束し、ブラジルのあらゆる場所で爆発的に広まりつつあるクリエイティブ・コモンズ運動への支持をふたたび明確にした。このときも聴衆からの質問を受け付け、批判の言葉にもはっきりと、情熱をもって応えた。わたしには、先日の夜かれが車のなかで言った言葉が思い出された:ここでは、われわれはただの市民だ。

昼食の後はYouth Campを訪問した。キャンプには五万のテントが設営され、世界社会フォーラムのイベントに参加する八万人の若者たちが集まっている。中心にあるのはフリーソフトウェア・ラボで、すべてGNU/Linuxが走る約50台のマシンを囲み、システムのセットアップやオーディオ・ビデオの編集、フリーソフトウェアのコミュニティに参加する方法などのレッスンが絶え間なく続けられている。これらすべてを組織したのは運営する若者たち自身だ。間に合わせの小屋にマシンが集められ、床には干し草が、ケーブルや箱がそこら中に散らばっている。

ラボのすくなくとも一部の運営者と1時間ほど話すことができた。かれらの“Thousand points of culture”プロジェクト――人々がフリーソフトウェアを使って文化を創り、リミックスできる場をブラジル中に1000カ所用意する計画――について説明を聞き、JP Barlowと私は矢継ぎ早に質問を浴びせた。主な狙いはビデオおよびオーディオで、オフィス・アプリケーションのようなものについては誰も大した心配はしていない。素晴らしい草の根の運動であり、まず理想(フリーソフトウェア)に、ついで実践(計画の実現)に向けられている。

かれらにはそのための文化がある。ここでもギークはいるがそれだけではなく、男もいれば非常に多くの女性も(そして子供たちも)いる。このインフラストラクチャーを築いてゆく過程で、かれらはコードについて、文化について、組織の運営について、政府を相手にする方法についてお互いに教えあっている。泥なしのウッドストックを、観客が音楽を作りだすウッドストックを想像するといい。

これについてはまたどこかで、さらに書くつもりだ。だが記憶にある限り、これほどの感銘を受けたことはない。

[オリジナルポスト 1月29日午前11時05分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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