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CIAの解体? (II)

2004/08/27 15:05
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Richard Posner判事によるゲストBlog)

すばらしいコメントが多数寄せられている。全てに返答することはできないが、そのうち二つにはぜひ答えておきたい。

あるコメントは(要約している):「なぜCIAの解体がそれほど大した問題なのか? CIAが国の諜報予算に占める割合はわずか12%に過ぎない」。ここで見落とされているのはNSA(世界中の通信を監視している)やNRO(スパイ衛星の開発・打ち上げ)といったハイテク諜報機関の存在だ。それらの機関は大予算と多くの職員を必要とするが、結果として出力される情報のほとんどはCIA、FBIの対テロ部門、国務省の情報・研究局といった分析・作戦部門への入力だ。それらの分析・作戦活動を乱さないことは重要だ。

また、経済学者が「経路依存性」と呼ぶ現象を認識することも重要だ。結果としてどこに行き着くかは、最適なシステム設計よりもむしろどこからスタートしたかに依存する。もし新規仕切直しから始めれば、諜報機関を現在とはまた違った形に再調整することになるだろう。だが15の諜報機関を頭から再構成する際の移行コストを想像してみよう。

次のコメントは一見最初の質問と無関係に見えるが、じつは密接に関わっている。このコメントは以前わたしが述べた、最高裁がコレマツ事件に下した判断は正しかったという発言を問題にする。1942年の真珠湾攻撃からまもなくRoosevelt大統領(および当時の加州知事Earl Warren)によって承認された、日本人および日系人を西海岸から排除すべしという軍令を無効とする訴えを拒否した判決だ。今になってみれば、命令が誤りだったことは明らかだ――日系人は国家になんの脅威ももたらさず、命令は人種差別に影響を受けていた。だが後知恵には注意が必要だ。命令が下された1942年3月、真珠湾攻撃からわずか三カ月の時点では、日本がアメリカ本土を攻撃するかもしれないという恐れのみならず、国民が予期していなかった戦争への決意を表明する必要があった。

後知恵の影響は9/11委員会の報告やRoberts上院議員他による反応をも蝕んでいる。後知恵はすべてを見通す。今のわれわれは、Al Qaedaが米国攻撃を計画し、潜入させた工作員に民間航空機の操縦を習わせ、乗っ取った飛行機をビルに突入させようとしていたことを知っている。自然な反応は、いまのわれわれは知っているのに、なぜ当時は分からなかったのだ?というものだ。そしてそれは、われわれはきっと注意を怠っていたに違いない、よって諜報の仕組みを根本的に刷新しなくてはならないという考えにつながる。ここにはふたつの間違った前提がある。1.もし何かに驚かされたなら、どこかに過失があったことを意味する。2.システム障害を解決する方法は組織の構成を変更することだ。

[オリジナルポスト 8月24日午後5時42分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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