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二つのFCC

2004/08/20 15:15
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Timothy Wu教授によるゲストBlog)

わが同僚Glen Robinsonが1990年代に書いているように、1960年代から90年代にかけてのFCC(連邦通信委員会)の転身は「現代の公共政策における驚くべき成果のひとつ」であり、「硬直し停滞していた産業から、現代経済でもっともダイナミックかつ急速に成長する産業への変換」を伴った。かれが論じるように、この変化は「技術のみによるものではなく、自然独占・規模と範囲の経済といったかつての体制では常識とされていた概念を再考することからもたらされた」。

では、現在のわれわれはどんな状況にいるのだろう。

新しいFCCはまだ生きている。FCCはまだ、先見性のあるすばらしい計画を数多く実行しようとしている。だが、ここ数年はもはや傾向といっていいほどの深刻な遅延が見られる。現状はまるで二つの委員会が南西D.C.の覇権を賭けて争っているかのようだ。

一方は、Glenのいう「独占禁止のFCC」だ。規制を緩和し、基本的にはイノベーション支持であり、消費者の福利のために行動しようとする。インスピレーションの源は現代の独占禁止法で、プロジェクトは次のようなものだ:

- 周波数帯域改革。静かに、だが多くの小さな形でおこなわれている。

- ナンバーポータビリティおよびDo Not Callリスト。これに反対する議論は馬鹿げている。つぎの自然な段階は、どのネットワークでも好みの携帯電話を使う権利だ。

- 「ネットワーク・フリーダム」の実現と、ケーブルやDSL業者にネットの中立を保たせる警告。

- ブロードバンド政策と、ケーブルとDSLをおなじ土俵に立たせる格差解消策(この取り組みは幾度となく挫折している)。

- VoIPを殺さない(これまでのところ)。

- 電力線通信およびウルトラワイドバンド(UWB)の奨励。

すくなくともこれらがある。対するもう一方は「規制者のFCC」、1950から60年代というFCCの古き悪しき時代からのフラッシュバックだ。このFCCは強権的な「大きな政府」の規制者で、干渉は数限りなく、過剰規制を慣習とする。またFBIやRIAA、MPAA、そしてホワイトハウスの言うことに従いすぎる。プロジェクトは:

- 電子機器産業への似非著作権による規制。ブロードキャスト・フラグ、プラグアンドプレイ、デジタルオーディオを含む。

- 「不健全」コンテンツ規制への過剰な傾倒。

- IP化サービスへの一連の審議(一体どんな意味があるのか理解できる人はいるだろうか?)。

こう列挙してみれば、良いプロジェクトは悪い方に数で勝っている。だが本当の問題は:優先されるプロジェクトはどれで、放置されるのはどれか?

怖いのは、1960年代というFCCのベトナムから得られた教訓が忘れ去られている可能性だ。そしてわたしはFCCを理解する人々、特に独占禁止モデルへの移行を後押しした学者たちにとって、いま何が起きているか認識すること、選挙の年のポーズに過ぎないと無視しないことが義務だと考えている。FCCにかつて信じていたものを思い出させるべきときだ。

[オリジナルポスト 8月18日午後1時48分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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